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三輪恭嗣 院長の独自取材記事

みわエキゾチック動物病院

(豊島区/駒込駅)

最終更新日: 2023/01/22

駒込駅より徒歩2分の場所に、5階建ての大きな動物病院がある。 犬猫以外の哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類など、すべてのエキゾチック動物を診療する「みわエキゾチック動物病院」だ。三輪恭嗣院長は、日本ではまだ少ないエキゾチック動物の診療において、先駆け的な存在として世界中で知られる獣医師である。日本ではじめて東京大学に設けられたエキゾチック科の立ち上げに参加。さらにはエキゾチック動物の診療における国際セミナーを開催したり、世界初の手術を成功させるなど、多くの輝かしい経歴を持つ。北海道から九州まで日本全国から患者が訪れる院長に、治療のことやプライベートのことまでたっぷりとお聞きした。 (取材日2014年4月17日)

エキゾチック動物の受け皿を増やしたい、そう思い開業を決意

なぜエキゾチック動物の診療を始められたのですか?

東京大学の附属動物医療センターで外科の研究員をしていた頃、アメリカに外科治療の見学をしに行ったことがあるのです。そこで初めて、「エキゾチック科」という診療科目を知りました。その後さまざまな動物病院でエキゾチック動物の臨床を学ぶ機会があり、たくさんのことを考えさせられました。当たり前のことですが、動物の診療ができるのは獣医師だけです。しかし、エキゾチック動物を診ることのできる獣医師は当時とても少なく、大学の授業でも国家試験でも扱われないことが当たり前でした。当然、患者さんからの不満の声も多く聞かれましたし、知識がないために間違った診療をしてしまう医師もいました。そういった現状を目の当たりにしていくうちに、多くの動物の命を救うためにも、そして患者さんの獣医師への信頼を守るためにも、エキゾチック動物をしっかりと診れる獣医師が必要だと感じたのです。ちょうどその頃、東京大学にエキゾチック科を設けるという話があり、院長に誘っていただけたことをきっかけにして本格的にエキゾチック動物の診療をはじめました。

開業はずっとお考えだったのですか?

日本にはエキゾチック科が非常に少ないため、エキゾチック動物の受け皿が足りない状況が続いていました。さらに大学病院では、診療以外にも研究と教育を行う必要がありますから、診療の予約が取れるのは1ヵ月先というのが当たり前だったのです。小さい動物は進行も早く、診療を待っている間に亡くなってしまう、というケースも多く見られました。そんな状況の中で、少しでも多くのエキゾチック動物を救いたいと強く思うようになり開業を決意しました。

開業から8年が経ちますが、振り返ってみていかがですか?

正直開業する時には、本当にエキゾチック動物の診療だけで成り立つのだろうかと考えたこともありました。しかしいざ開業してみると、全国から多くの患者さんが集まってくれたのです。関東を中心に、九州や北海道などからわざわざ来られる患者さんもいらっしゃるんですよ。また、ペットが当院に通えるように仕事を変えて近隣に引っ越して来られる飼い主さんもいらっしゃいます。開業してから、私が想像していた以上にペットのために力を尽くす飼い主さんにたくさん出会ってきました。エキゾチック動物を家族の一員として大切にしている方がこれだけいるのだと知り、今では開業を決意して本当によかったと思っています。

めざすのは「エキゾチック動物の総合病院」

講演会なども開かれているそうですね。

エキゾチックペット研究会や他の獣医学会などで講演をしています。近年では、エキゾチック動物を診療できる獣医師や病院も徐々に増えていますが、日本ではまだまだ認知度が低いのが現状です。そこで、まずは獣医師の先生方にエキゾチック動物の診療の重要性を知っていただき、科目として確立させていきたいと思っています。そうして各地にエキゾチック動物の専門医が増えることで、もっともっと助かる動物がいるはずなのです。エキゾチック動物を認知していただくため、セミナーの他にも、書籍の執筆や雑誌の連載もしています。また、日本はもちろん、イギリスやアフリカ、チュニジアなどの世界各地から実習生を受け入れています。これからエキゾチック動物を診ていきたいとお考えの方はもちろん、エキゾチック動物の中でも鳥類やウサギのみを診ている方も見学にいらっしゃるんですよ。すべてのエキゾチック動物を広く診療できる獣医師を増やしていくためにも、学んで成長していける場がなくてはなりません。そのために私にできることは何でもしていきたいと考えています。

先生が得意な治療は何ですか?

私は外科手術を得意としています。当院には、ウサギをはじめとしてフェレットや猿などの哺乳類、ハムスターやプレーリードッグなどのげっ歯類、鳥類や爬虫類、両生類などさまざまなエキゾチック動物がやってきます。私は、ハムスターやセキセイインコ、カメなどの手術もしています。また、他院では麻酔がかけられないような高齢の動物や、難症例の動物の手術も行っています。当院は私の他にもたくさんの獣医師が在籍していて、鳥類の専門医や眼科、循環器科などの認定医だったりと、それぞれに得意とする治療や動物を持っています。その強みを生かして、エキゾチック動物における世界最先端の病院をめざしています。1人ひとりの獣医師が専門性を高めることで、エキゾチック動物の総合病院を作っていきたいのです。

きれいな医院ですね。設計でこだわった部分はありますか?

リスやモモンガ、鳥などは診療中に脱走してしまうことがあるため、診療室や入院室、待合室などすべての部屋を一つひとつ締め切れるように造りました。脱走する動物は興奮していますから、落ち着くまで慌てずに待てるように配慮しています。また、入院室は4部屋あり、それぞれを入院している動物に合わせた温度に設定し快適な空間で過ごせるようにしています。今後は医院自体をもっと広くしたいですね。さまざまな動物が来ますから、小さな動物を連れてこられる飼い主さんは大きな動物との接触が怖いと思います。そのため、ゆとりある待合室にすること、そして獣医師が多い分診療室も増やしていきたいと考えています。

獣医師は幼少期からの夢。趣味のように仕事を楽めている

先生が獣医師をめざされたきっかけは何ですか?

幼少期からとにかく動物が好きで、物心付いた頃には獣医師が将来の夢でした。ずっと色んなペットを飼っていたのですが、やはり両親の許可が出ずに飼えない動物も多くいました。ですが、学生時代にはじめて1人暮らしをし、飼える動物に制限がなくなったのです。ワンルームで犬や鳥、カメ、ねずみなど、とにかく手当たり次第飼っていました(笑)。大学の授業は臨床が楽しかったですね。それまでは動物が好きという気持ちだけで獣医師をめざしていましたが、大学時代の授業や獣医師としての診療を通して勉強をしていくうちに、どんどん獣医学が好きになりました。動物と接することや獣医学が好きなこと、飼い主さんの想いなど、私が獣医師を志すなかで知ったすべてのことが、日々「獣医師になってよかった」と思わせてくれています。私にとって獣医師という職業は趣味の延長線上にあるもので、仕事という認識があまりないのです。今は当院や大学病院での診療や手術などで休日もない状態ですが、日々楽しくやりがいを感じながら働けています。

診療の際に気をつけていることを教えてください。

さまざまな検査方法や治療方法のメリットとデメリットをお話し、その上で患者さんにご選択いただくことですね。治療にかけられる費用や、どこまで治すことを望んでいるかなどは飼い主さんそれぞれで異なります。そのため、決して私から「この検査をしましょう」とは言わず、まずは「こっちの検査をすればこういった事がわかります」、「費用を抑えるならこんな検査がありますが、調べきれない部分も出てしまいます」などと、発見できる可能性のある検査方法をすべてお伝えしています。選択肢が増えることで飼い主さんは悩んでしまいますが、たっぷり時間をかけてとことん話し合っています。私は、医療には「100%」はないと思っています。以前、口に腫瘍ができてしまった小さなウサギに、世界ではじめてとなる顎を除去する手術を行ったことがありました。その手術は見事成功し、その後は海外でも頻繁に行われるようになったのです。獣医師になってから、治せないと思っていた動物が奇跡的に助かってきたのを何度も目の当たりにしてきました。そういった経験から、飼い主さんがご選択された治療には、精一杯力を注いでいきたいと考えるようになりました。

今後の展望をお聞かせください。

CTを導入したことで診療の幅がぐっと広まりました。今後もどんどん設備投資をし、さらに可能な診療を増やしていきたいですね。エキゾチック動物であっても、高度医療環境で犬猫と変わらない診療を受けていただけるよう、当院が先駆けになっていければ嬉しいです。また、そういった高いレベルでの医療をご提供しつつも、患者さんが安心していただける環境も大切にしたい。飼い主さんにとって何でも話せて何でも聞ける医院でありたいです。動物への診療は、飼い主さんとの連携が必要不可欠です。私の持つ医療知識と、飼い主さんの持つその子だけの知識を掛け合わせ、最高の治療を実現していきたいと考えています。

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