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林 光 院長の独自取材記事

さくら動物病院

(杉並区/上井草駅)

最終更新日: 2023/01/22

JR荻窪駅から車で10分の青梅街道沿いにある「さくら動物病院」。1997年から診療を続けているため、来年で開業20年となる動物病院だ。院長は林光先生。長野県の酪農家で育った林院長は、子どもの頃から獣医師が身近な存在だったそう。そのため、当初は乳牛など産業動物の獣医師をめざしていたが、小動物を診ることの社会的な意義を実感して方向転換したという。ペットが健康に暮らすことで、飼い主の生活の質を上げたいと考えているという林院長に、心がけから趣味の話までたっぷりと話を聞いた。 (取材日2016年10月20日)

動物の診察を通して飼い主の生活の質も高める

獣医師をめざした理由からお聞かせください。

私は長野県の酪農を営む家庭に生まれ育ちました。乳牛を飼っていて、獣医師が家にやって来て600キロもある牛を聴診したりお尻に体温計を入れて診察したりする姿を目にすることが当たり前だったんです。その姿を見て漠然と、獣医師は特殊な能力のある人が就く職業なのかなと思っていました。そして、高校生になって将来の職業を考えてみたとき、獣医師になるための大学があることを知りました。それで上京し、北里大学に進学しました。でも当時は産業動物の獣医師になろうと思っていましたけれどもね。

でも小動物を中心に診る獣医師になったのはなぜですか?

産業動物を専門にしようと考えていた理由は、乳牛などの産業動物は人間のために必要で、それが社会的な意義があると思っていたからです。一方で、ペットの小動物を診ることの意義はあまりわからなかったんです。でも長野から東京に出てきて、私の周りの環境ががらっと変わったことで、人が飼っている犬や猫を診ることは非常に重要だと感じるようになったんです。人の生活の質を高めるためにも小動物の存在は大切と知ったんです。犬や猫の飼い主さんが動物中心の生活を送っていることを見ても、それはわかるでしょう。「犬がいるから旅行はしません」「犬がいるから朝早く起きて散歩に出掛けます」と、小動物のことを常に頭に置いて生活していらっしゃる。そんな姿を見ても、小動物の診察は非常に大事だと実感しますね。

大学を卒業してから開業までに、留学も経験されているそうですね。

大学を卒業して勤めはじめる前に、どうしても広い世界の内容を知りたいと思いました。それで大学の教授に足場を作ってほしいと頼み、アメリカのオハイオ州立大学に1年半の留学をする機会を得ました。実はそれまで、飛行機にすら乗ったことがなかったんですよ(笑)。もちろん英語なんてしゃべることができない。でもどうしても行きたいと思いましたね。現地では何から何まで驚きの連続でした。文化も違いますし、当時は日本でまだ一般的に使われていなかったパソコンのメールやソフトなどもフル活用していましたから。あちらの人たちが楽しそうに、あくせくせずに働いている姿はとても印象に残っています。でもレベルは非常に高いんですよ。メリハリがあるというか、時間をかけずにうまくやるといいますか。カルチャーショックでしたね。

専門家と連携しながら、よりよい方向に導く

この場所で開業したのはなぜですか?

ここは人に紹介していただいた場所で、まったく地縁がなかったんですよ。もともと都会が得意ではなかったので、不安もありました。でも開業してみると、この地域の飼い主さんの意識の高さを実感しました。20年前は、日常的にペットを動物病院に連れて行くという意識が根付いていなかった時代だと思うんですよね。でもこの辺りは当時から意識が高く、普段から飼っている動物をケアしてあげたいという気持ちが強い飼い主さんがたくさんお住まいでした。また地域猫をかわいがるなど、自分のペット以外の動物にも目を向ける方が多いという印象も持っていますね。院名の理由? 地名を付けたくなかったんですよ。こじんまりとした限られた感じを与えてしまう気がして(笑)。桜は日本の代表的な花ですし、海外の友達も含めて誰でも知っているところが気に入りました。

診療内容を教えてください。

犬と猫のほか、ハムスターやフェレット、うさぎ、セキセイインコなども来ます。ハムスターやうさぎにとって、遠くに移動することがストレスになりますから、近隣の方からのニーズは高いと感じますね。メインとなる犬と猫の患者さんの割合は6対4くらいでしょうか。当院は開業して19年と成熟期に入っていますから、長くかかってくれている動物たちも高齢になってきています。よって、下痢や嘔吐など胃腸障害などのほか、高齢の動物に多い神経異常や足腰の疾患に関する訴えも増えていると感じます。猫は腎臓病やホルモンの病気も増えてきているのではないでしょうか。また、犬と猫の避妊や去勢の手術も行っています。連れて来る飼い主さんは主婦の方が多いでしょうかね。

トリミングや救急対応なども行っているようですね。

開業当時からトリミングは行っているのですが、トリミングをしながら病気を発見することが思いのほかあるんですよ。でも要望が非常に多いので、現在は当院に普段から通っている患者さんのみを対象としています。中でも、重い病気を持っていて他ではトリミングしてもらえない動物を優先しています。また、救急対応に関しては、いつでも電話がつながるようには待機しています。ただ、応急処置でとどまる治療になってしまうなど、状況によっては練馬にある救急医療を専門にしている動物病院に紹介することも少なくありません。緊急時だからこそ、その場で確実な検査や手術対応ができる状態の病院に行ったほうが患者さんのためになると思うからです。さらに、目や脊髄の病気に関しても得意とする獣医師を紹介しています。患者さんのためにも、自分の診療範囲内で留めず地域の専門病院との連携を大切にしています。

患者に合わせ、自分ができる範囲のことに最善を尽くす

治療の中で心がけていることはありますか?

動物が高齢になりますと特に、治らない病気も多いんですよ。そうなると、いかに生活の質を維持させながら暮らせるようにしてあげるかが大切になってきます。方法はさまざまです。私は獣医師として、最大限の医療情報を常に持ち合わせるように努力はしていますが、どの患者さんにも最大限のことをしてあげるのがいいとは限らないということを肝に銘じています。より良い治療法が残されていても、その方法が動物や飼い主さんのストレスや負担になってしまったら意味がありませんからね。ですから、日々の診療では患者さんと話をする中でどうしていきたいのか、気持ちをくみ取っていくことを心がけています。

ところで、先生はストレス解消法や趣味をお持ちですか?

最近では中学生と高校生の子どもの勉強に付き合うのが忙しくて(笑)、自分の時間はなかなかないですね。化学とか生物とか教えているのですが、なかなか難しくてね。それにかなり体力を使っています。時間があれば、ラジコンで遊びたいです。私は子どもの頃からラジコンが好きなんですよ。今はドローン(小型無人機)が出てきて、いろいろ問題になることもあるようですが、何かを飛ばすのって楽しんですよ。この辺では飛ばすことができませんから、地方や広い場所に行ったときに飛ばしています。離れたところで飛ばす時のドキドキ感は最高。カメラを搭載することもあるのですが、自分の立ち位置と空の上からだと全然違う風景が見えるのも爽快ですね。うまく飛ばすコツは、リモコンではなく飛ばしているものを見ることですね。これは超音波検査機器を使う時も同じ。手元ではなく、実際のもの、つまり画像を見ながら進めることが大事なんですよ。

最後に今後の展望をお願いします。

在籍する3人の獣医師みんなができることとできないことを見極め、無理なくやれる範囲のことを深めていきたいと思っています。やれることを深めるためには、常に新しい情報を入れておくことが大事だと思っていますので、勉強も続けたいと思います。また自分の目や手になるもの、つまり医療機器についてもよりよい物を選択し、誤診や取りこぼしのないようにしていきます。引き続き、高度医療を提供する医療機関とも連携を取り、当院がこの地域の拠点になれればいいですね。命ある動物を対象にしていますから、当然亡くなることがあるのですが「林先生に診てもらって良かった」と言っていただけるとうれしい。一生懸命やれば気持ちで応えてもらえる仕事って、あるようでないと思うんです。そして獣医師の仕事はとてもドラマチック。いろんな意味で心からやりがいを感じますね。

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