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加藤友康 院長の独自取材記事

大泉動物病院

(練馬区/大泉学園駅)

最終更新日: 2023/01/22

建物の正面に据えられた大きなガラス窓から太陽の光が降り注ぐ明るい待合室。スタッフが動きやすいように計算して設置された診察台や医療機器の数々。院内のデザインはすべて加藤友康院長が考えたという「大泉動物病院」は、練馬区谷原から1997年に移転。動物のことなら何でも相談できる動物病院として、近隣のペットを飼う人たちに頼りにされてきた。「動物を中心に家族の会話が弾むようになるのが、動物と飼い主の理想の関係」と語る加藤院長。その言葉の裏側に、動物と人間、双方に対する深い愛情を感じた。親子3代にわたって同院を利用する飼い主も少なくないのは、治療技術もさることながら、加藤院長の人柄に惹かれてではないだろうか。これまで数々の取材や撮影を依頼されたが、すべて断ってきたという加藤院長。今回、初めてメディアに登場し、診療方針をはじめ、獣医師を志したきっかけや動物に対する思いなど、多くのことを語っていただいた。 (取材日2013年2月4日)

何でも相談できる“頼りにされる動物病院”をめざして開業

獣医師をめざしたきっかけを教えてください。

獣医師になりたいと思ったのは高校の進路を決めるときですね。進学の資料をパラパラとめくっているときに、“獣医”という言葉をみつけてこれだと思ったんです。小さい頃から自宅で犬や猫、ウサギなどを飼っていたので動物は好きだったんですよ。動物って話ができないからこちらでいろいろ考えるじゃないですか。こう思ってるんじゃないか、こうしたいんじゃないかって。話ができる人間と違って、自己主張しない動物と触れ合う時間が子どもながらに楽しかったんだと思いますね。特に犬が好きだったんですが、実は小学1年生の時に祖母の家で飼っていた土佐犬に噛まれたことがあるんです。彼が食べるために冷ましていた食事の前をなんとなく横切ったんですね。そしたらいきなりガブッて。結構なケガをしたと思うんですが、翌日には一緒になって遊んでいたそうですから、よっぽど犬とは相性が合うんでしょうね(笑)。

開業までの経緯を教えてください。

獣医師になるために日本大学の農獣医学部に進学しました。大学では勉強よりもスポーツに熱中しましたね。サッカー、アメフト、スキー、釣りと、季節を問わずいろんなスポーツを楽しみました。今も週に一度近所の方とラケットボールをしていますが、昔から体を動かすことが好きなんですよ。もちろん、大学では獣医師としての基本は一通り学びました。でも、実際に開業してから役に立っているのは卒業後に動物病院で働いてからの経験ですね。名古屋の動物病院で1年半ほどお世話になったんですが、とにかく忙しい病院で、寝る間を惜しんで働きました。現場に出て感じたのは、治療の技術と同じくらい飼い主さんとのコミュニケーションの難しさです。大学では技術は一生懸命教えてくれるんですが、対人間ということに関しては学ぶ機会がなかったですから。今、飼い主さんがどうのような治療を望んでいるのか、しっかりと向き合うことができるのは、現場に出てさまざまな飼い主さんと出会えたおかげだと思っています。名古屋のほかにもいくつかの動物病院で経験を積み、1976年に練馬区谷原で開業しました。

練馬で開業された理由、開業にあたっての決意などをお聞かせください。

練馬を選んだのは実家から遠くもなく、近くもないからです(笑)。実家は埼玉なんですが、あまり地元の近くだと知り合いも多く、ゼロから開業する意味がないかなと思いました。結果的に練馬を選んで正解だったと思いますね。この界隈の方ってとても動物を大事にするんですよ。例えば、ほかの地域だと里親募集の張り紙を貼っても反応が悪いんですが、ここだとすぐに飼い主さんが見つかります。動物病院を開くには打ってつけの場所だと思います。谷原の医院が手狭になり、大泉学園に移ってもう15年以上になりますね。開業にあたっての決意ですが、とにかく動物のことなら何でも相談できる病院にしようと思いました。動物病院が病気やケガを治すだけでなく、飼い方やしつけの相談もできる場所であれば飼い主さんにとっても有難いと思うんです。実は、これは自分が小さい頃に感じていたことなんです。どんな些細なことでも相談できる場所が近くにあれば、飼い主さんにとっては心強いですからね。

動物と飼い主の関係をより良いものに変えていきたい

貴院の特徴を教えてください。

診療する動物は犬・猫が中心ですが、ゼネラリストとしてあらゆる疾患に対応しています。飼い主さんは近隣にお住まいの方がほとんどですね。でも、ご紹介で埼玉のほうからいらっしゃることもありますよ。診療内容としてはワクチン接種から難しい手術まで幅広いですが、特殊な検査や治療が必要な時は、近くの大学病院など高度な診療を提供している医療機関と連携して治療にあたります。また、動物の健康を守り、飼い主さんにも安心してもらうためには、正確な検査が必要です。そのため一般的な血液検査装置やX線装置はもちろんのこと、高精度顕微鏡や超音波装置、電子内視鏡などの高度な検査設備も完備しています。

診療にあたって心がけていることを教えてください。

動物病院ですからケガや病気を治すのは当然です。当院ではそれに加えて飼い主さんと動物がいい関係になるためのアドバイスをするように心がけています。ケガや病気になるには必ず原因があります。どうしてそうなったのか、どうすればならないかを考え、その原因を取り除いてあげれば動物と飼い主さんはより良好な関係になれると思うんですね。例えば、飼い主さんがあまりにも構いすぎて、それがストレスで病気になる犬もいるんですよ。ですから、飼い主さんからできるだけ多くの情報を得て、こちらからも多くの情報を発信します。そのため、できればご家族皆さんでご来院いただけるようにお願いしています。ご両親とお子さんとではペットとの関わり方が違いますから。また、ケガや病気になった動物のことを考える時間を作ることで、少しでもお子さんの成長に役立てればと思っています。

飼い主と動物の理想の関係はどのようなものだと思われますか?

動物を中心にして、家族全員が話ができる状態が一番だと思いますね。最近は核家族化が進んで、家庭での会話が少なくなったと言います。その原因の一つに、共通の話題が見つからないというのがあると思うんです。でも、例えば家の中に犬が一頭いれば、会話の糸口になるんです。「今日散歩に行ったらこんなことがあったよ」「最近ちょっと元気がないね」など、どんなことでもいいんです。犬が提供してくれたちょっとした“今日の話題”が会話のきっかけになるはずです。動物を中心に家族みんなが同じ時間を共有すれば、自然と会話も弾むようになると思います。動物を介して家族の絆が強くなるような関係が、飼い主と動物にとっては幸せな関係だと私は思いますね。

これからも飼い主のニーズに応える検査・治療を提供していく

印象に残っている飼い主さんはいらっしゃいますか?

開業して30年以上になりますから、印象に残っている飼い主さんはたくさんいます。そんな中でも、2代・3代にわたって当院をご利用いただいている飼い主さんは特に印象深いですね。初めてご来院された時は小学生だった子が、今は自分の子どもを連れてやってくることもあるんですよ。それだけ当院のことを信頼していただいているわけですから、本当にうれしく思います。たまたま、動物と病院の相性が合わなくて思わしくない状態のまま、当院に駆け込まれる飼い主さんがいらっしゃいます。動物病院に通ったせいで病気やケガが悪化したと思っている飼い主さんは、動物病院自体に心を閉ざしています。ですから、なかなか打ち解けることができないんです。でも、当院の検査や治療に納得いただいて一度信頼関係を築けば、初めが大変だった分だけ何でもご相談いただける関係になること多いんですよ。そういう飼い主さんはやはり印象に残りますね。

今後の展望についてお聞かせください。

これからも今までと変わらず、目の前の動物の治療に一生懸命取り組むだけです。ただ、治療方法や薬は常に新しいものが開発されます。それらの知識を吸収する努力はいくつになっても続けたいですね。ですから、今でも頻繁にセミナーや研究会などには参加しているんですよ。あとは先程も申しましたが、一人でも多くの飼い主さんがペットと良好な関係が築けるようにサポートしたいと思っています。今はペットが家族の一員であることが当たり前になってきました。しかし、あまり依存しすぎるのはお互いにとってよくありません。たまにペットに口移しで食べ物を与えている飼い主さんを見かけることがありますが、動物から人間にうつる病気もたくさんあるんですよ。動物と人間は対等にはなれません。適度な距離を保ち、あくまでも健康的な関係を築くことが双方にとって幸せだと思います。これからも飼い主さんと動物たちの間に入り、お互いに正直な意見を言い合える環境を整えることを意識することで、より良い関係づくりに貢献できればと思います。

最後に読者の皆さんへメッセージをお願いします。

当院では動物に苦痛を与えない治療を心がけ、副作用や費用について飼い主さんにご説明し、納得していただいてから進めていきます。飼い主さんによってペットに対する考え方はさまざまです。番犬なので病気が治ればいいという方もいれば、家族以上に大切なので高度な治療をしてほしいという方もいらっしゃいます。最善の処置と治療をするのは当然のことですが、少しでも飼い主さんのニーズにお応えできればと思っています。ですから、ご来院の際にはぜひ忌憚なくご意見をお聞かせください。また、病気やケガに限らず、困ったとき、どうして良いか判らないときには気軽にご相談ください。動物と飼い主さんがいつまでも仲良く過ごせるように一緒に考えていきたいと思います。

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