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道本武志 院長の独自取材記事

東十条どうぶつ病院

(北区/東十条駅)

最終更新日: 2023/01/22

活気ある東十条商店街を抜け、一つ目の交差点を左に曲がると見えてくる「東十条どうぶつ病院」。ガラス張りのすっきりとした外観に、白を基調とした内装は、開院して5年経ったとは思えないほど、清潔感が保たれている。院長の道本武志先生は、とても正直で、飾り気がない。「スタッフを信頼しています」と語り、スタッフとの信頼関係がしっかりと築かれていることが、訪ねたときの印象でも伝わってきた。動物に対してのフラットな対応は、客観的で正確な診断をめざすと心がけているようで、とても好感が持てる。最初の診察で病気を見逃さず、家族の気持ちや事情、考えを尊重した治療を提供する、信頼できる動物のホームドクターだ。 (取材日2015年4月1日)

ペットと家族の楽しい暮らしを見守るホームドクター

良い意味で動物病院らしさのない、すっきりとした病院ですね。

近隣で生まれ育ち、この地域で開院するための場所を探していたところ、縁あってこちらに開院することができました。今年で5周年になります。内装や外装は清潔を保てるように、清掃には気を配っています。スタッフ指導は清掃からですね。1つの部屋を週に1回大掃除できるように、1週間のローテーションを組んでいます。汚れたままにしておくと、臭いの原因にもなります。大切なペットを連れてくるのに、いい気持ちはしないですよね。また、院内に強い臭いがあると、ペットの蓄膿症などの疾患からくる臭いがわからない場合もありますので、できるだけきれいな状態を維持できるようにしています。

獣医師になるきっかけは何だったのでしょうか?

中高生の頃勉強が嫌いだったのですが、生物の勉強だけは面白く、頭にスッと入ってきたんです。大学は初め農学部をめざしていましたが、獣医学部でも同じことができ、かつ獣医学部にしかできない学びがあるので、この道を選びました。少し話が変わりますが、スタッフも皆動物が大好きで、僕よりも感じよくオーナーやペットに接することができるので、本当に助けられています。また、私は人と接するのも好きで、ペットが元気になってオーナーの方に喜んでもらえるととてもうれしいですね。自分の持っている力で人に喜んでもらえる仕事は、と考えると、農学部よりも獣医師への道だったのです。オーナーの皆さんの生活の中で、動物たちも人もみんなが楽しく暮らせるように、良い治療ができるよう心がけています。

診察において気を付けていることは?

初めに診るときは、できるだけ主訴を聞かずに、全身を診る作業をしてから「どうしましたか」と聞くようにしています。主訴を聞いて先入観が入り、それ以外の疾患を見落すことがあってはいけないからです。全身を触り診察をすると、家族の方が気付いていない他の疾患が見つかる場合や、主訴の原因がみつかることもあります。ですが研修医時代に、話に気を取られ、診察が終わった後に診ていない部分があったことに気付き後悔したことがあり、それからは初診で見逃さない、後悔しない診察を心がけています。ただし、実際は家族の方の話を遮ることはできませんので、話を聞いてからの診察が多くなっていますが、それでも初診でさまざまな疾患を見逃さないことをきちんと心に留めて、診療にあたっています。

専門分野を作らず、基本の診察を確実にする

得意とする診療は何でしょう?

あえて挙げるとすれば心臓疾患の治療が得意だと自分では感じておりますが、特別に専門性を高めようとするつもりはありません。診療において重要なのは、どこで線引きをするかだと思っています。基本的な診察を確実に行い、専門的な治療が必要と判断したら、速やかにその分野の病院に送る。自分では手が付けられないのにいつまでも抱え込んでしまうと、病気を悪化させてしまうので、自分の力量を見極めることが大事です。それでも内科的な治療が適している慢性疾患の方にも定着して通っていただけているのでうれしいですね。当院でできることは他の病院でもだいたいできるのではと思います。ただ、他の病院でできることは当院でもできるようにしておきたい。そのためデジタルレントゲン、医療用レーザー、超音波診断装置、内視鏡、動物用ICUといった設備の拡充を行っております。

心臓病がある場合、どんな治療を行うのですか。

心臓の病気は加齢によりかかることが多く、その場合は、内科的な治療を中心に行います。手術が必要、または希望されるときには大きな病院を紹介しますが、費用もかかり、高齢であれば体の負担も大きく、積極的にはお勧めしておりません。生まれつきの心臓疾患で、手術をすることで何年も生きられるとき以外は、投薬などケアをしていくことが多いですね。投薬よって症状を緩和し、生活を楽にしてあげることができます。結果として延命につながりますが、場合によってはその動物が苦しむ期間を引き延ばしてしまうのではないかと考えたこともありました。しかし末期の場合であっても治療することによってその時点での苦しみを多少なりとも軽減できますし、また、ご家族に対してもお別れまでの時間をつくるという点で治療は最後までお勧めしております。

導入している内視鏡や動物用ICUはどんなときに使っていますか?

内視鏡は主に飲みこんだ異物を取る時に使っています。動物たちはこんなものが飲めるのか、と思うくらい大きなものまで飲みこみます。誤飲がわかったらまずは内視鏡を使い、どうしても取れない場合は開腹手術をすることになります。誤飲で多いのはおもちゃですね。中でもひもがついた物には注意が必要で、おもちゃの部分が胃に残ったままひもが腸を進み、絡みついて引き攣れ、くしゃっとしてしまった腸の部分が、やがて切れてしまいます。そうなると開腹手術をするしかなく、動物にとっても負担が大きいので、おもちゃの取り扱いには気をつけて欲しいと思います。動物用ICU(酸素室)は室内の酸素濃度が通常の2倍まで上げられますので、病状が重くなり、呼吸が浅くなっている場合に酸素を吸入すると、楽になることが多いので使用しています。心臓の病気では、肺に水が溜まってしまい取り込める酸素量が少なくなってしまった動物に入ってもらいます。

総合的な判断で最良の治療の提供をめざす

ペットを飼うにあたり、気をつけることはありますか。

たとえば皮膚病にかかった場合など、良くなったように見えたら、自己判断で治療をやめてしまう方が割と多くいます。途中で止めてしまうと、正しい診断がつけられず、また、一番強い菌をもっと強く育てることになり、結局繰り返し皮膚病になってしまう。そうなると通院回数も増え、動物の負担も費用面の負担も大きくなりますので、完治するまで通院してください。また、犬はトリミングで来院されることもあり、その際に健康チェックを行うので、様子を見る機会がありますが、猫は、散歩もトリミングも基本的にはしませんので、通常の状態で来院する機会がなかなかありません。できれば年に1回健康診断を受け、少しでも様子がおかしいところがあれば、来院して欲しいですね。

先生にとっての「良い治療」とはどんな治療でしょう?

地域に密着した、ペット動物のホームドクターとして、最初の診断をきちっとつける、その上で飼主さんがどうしたいのかを聞き、それに合わせた治療を行っていくことが大事だと考えています。大きな病気が発見された場合、費用もかかり、手術になればペットの体の負担も大きい。となると、全部治すだけが治療ではありません。総合的な判断で治療しないことを選ぶ場合もあり、それはそれでよいと思っています。動物たちのことだけでなく、飼主である家族のことをまず考えることが多いですね。幸せな人に飼われている方が、動物たちも幸せになれると思いますから。ただ、どうしても治した方がいい、治療をすれば絶対に良くなり長生きできる、と思った場合は、手術や治療を強く勧める事もありますが、いずれにせよ最良を考えて対応するようにしています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

ペットには、年に1度の健康診断を受けさせましょう。血液検査だけではなく、エコーやレントゲンを使った、全体的な健康診断をお勧めします。血液検査では問題がないのに、画像診断をすると大きな腫瘍が見つかる、といった例もあります。どうぞお気軽に、散歩の途中にでもお寄りください。

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