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有泉 幸雄 院長の独自取材記事

アニー動物病院

(練馬区/上井草駅)

最終更新日: 2023/01/22

西武新宿線上井草駅から落ち着いた住宅地をのんびりと歩いて10分ほど、美術館に隣接する赤レンガ色の瀟洒なマンションの1階に「アニー動物病院」はある。動物を初めて飼う人には、その家族の生活環境に合った犬種などのアドバイスもしてくれるという、オープンマインドな診療体制を採っている、院長の有泉幸雄先生は自身も犬と猫を飼っているそう。人間も動物もストレスなく暮らせることが大切というクリニックのこだわりについて聞いた。(取材日2016年4月5日)

初めて飼った愛犬との悲しい別れから、獣医師をめざす

温かみのある素敵なクリニックですね。

開業して4年になりますが、ここで開業できなければ時期をずらしてもしょうがないというくらい、この場所がとても気に入ったんです。動物病院を開くには近隣の方々に受け入れていただかないと認可がおりないのですが、とてもスムーズにスタートを切る事ができました。今では上のマンションにお住まいの方も来院されます。私が育ったのが西武線沿線の東村山でしたし、北海道にある大学の獣医学部を卒業後に勤めた動物病院もこの沿線でしたから、この沿線で開業したかったんです。上井草のあたりは、住民の方々の動物の飼い方もまさに家族のようで、健康への意識も高いのでお手伝いのしがいがあります。

犬や猫のほかにも診察されるのですか?

うさぎが最近多いですね。フェレットやハムスター、モルモットのご相談もあります。比率としては犬が6割、猫が3.5割くらいで残りがその他の動物です。犬を飼ってらっしゃる方がほかにも飼っていて、例えば鳥を診た事もありました。以前に勤務していた動物病院がペットショップも併設していましたので、そちらで扱っている生き物はひととおり診る事はできます。専門の先生に診ていただくほうが良いと判断した場合には専門機関をご紹介しています。

以前のお勤め先にペットショップがあったというと、子どものペットを多く診られてきたのですか?

小さな頃からの健康管理は多かったですね。ペットを飼うのは初めてのオーナーさんも少なくなかったので、躾についてもよくお話しました。私自身のペット体験で言えば昔から犬が大好きでしたが社宅住まいで飼えなくて、東村山に引っ越して初めて飼う事ができたんです。その子がアニーという名のシェルティーで、当院の名前の由来でもあるんです。母と姉は犬が苦手だったので散歩も世話もすべて自分がやり、ものすごく可愛がっていました。でも、散歩中の交通事故で亡くしてしまったんですね……。当時は悲しいばかりでしたが、今思えば、その経験が獣医師をめざすきっかけになったかと思いますし、そういう時のオーナーさんのお気持ちも痛いほど分かりますね。

世話をしていて気付く違和感が、病気を知らせてくれる

ペットを飼う上で、心がけるべきは何でしょうか?

犬や猫も、人間も互いにストレスなく生活できるのが一番です。飼い方や躾のし方に決まりはなく、それぞれのご家庭でできるやり方で良いと思いますよ。気を付けるべきは、オーナーさんは可愛がっているつもりでも例えば食べ物をあげ過ぎていれば、それは動物にはストレスになり得るという事です。また、どうしても排尿を失敗してしまうような場合にもストレスのせいだったり、何らかの病気が潜んでいるのかもしれません。病気にせよストレスにせよ、その原因に気づいたり取り除いてあげるのが私たち動物病院の役目だと思っています。当院ではトリミングも行っていますが美容目的だけでなく、体に触れているので腫瘍などを見つけられる事もあったりするんですね。またトリミング中に今まではずっと立っていられた子なのに今日は座り込んでしまうなど、普段と違う事が体調不良のサインである場合もあります。

言葉で訴えられない動物だからこそ、触れ合いながらサインに気付くのが重要なのですね。

もともと動物は痛みを我慢してしまう傾向があるので、なおさらですね。あとは予防の意味で、3ヵ月に一度くらいは定期的に診られると良いでしょう。動物は人間よりも時間の進み方が早く、人間の1年が4~5年に匹敵するのです。そうすると、人間が年に一度健康診断を受けるように、3ヵ月ごとくらいのチェックが必要かと思われます。当院では健康診断で、血液や尿、糞便の検査に体脂肪、目・耳・皮膚などの全身チェックと、オプションでレントゲンやエコーの検査が行えます。また、蚊を媒介とするフィラリア症に感染していないかを調べる血液検査を夏に入る前にやるのですが、その機会に健康診断としていろんな数値を合わせて確認しておくのもお勧めです。

病気の子の飼い主さんには、どのようなアドバイスをされていますか?

慢性的な病気はケアも長期的になりますので、先ずは無理なく、継続できるお世話からやっていきましょうとお伝えしています。やはり内臓系の病気は多くて、腎不全や腫瘍、肝機能不全に内分泌系のホルモンの病気ですね。糖尿病や副腎・甲状腺の病気などがよくあります。人間と変わりませんね。こうした、完全に治る事があまりなく、ずっと病気と付き合っていくような場合には動物でも、QOLという生活の質を保ちながら本人が快適に過ごしていけるようサポートしていく事が大切です。また、いつかは最期を迎えるわけですが、なるべくご自宅で過ごさせたいか、入院させて急変などに備えるか、オーナーさんのお気持ちを確認しながらご希望に沿って、後悔の残らないようにさせていただいています。

信頼と親しみを持ってもらえるクリニックでありたい

飼い主さんとのコミュニケーションを大切にされていますね。

スタッフが手書きのアニーレターというお便りを定期的に発行してくれています。パソコンで作ってしまえば簡単なのですが、手書きの文字やイラストから、温かみや分かりやすさが伝わればよいですね。親しみを持って見ていただいた時に、今の季節は熱中症に注意だなとか、そろそろ健康診断の時期かなどと心に残れば幸いです。私から病気の説明をする際も専門用語は避けて、分かりやすい伝え方を心がけています。説明で使ったパンフレットなどに、その子の状況に合わせたアドバイスなどを手書きで書き添えてお渡しもしています。診察室ではオーナーさんも気が高ぶっておられるでしょうし、お話した事がすべて記憶に残るわけでもありませんから、帰宅して落ち着いた時に手元に紙の資料があれば、思い出したり確認するのに安心ではないかと思うんですね。お帰りの時に何か紙の資料をお渡ししようというのは、スタッフにも常々言っています。

開業して4年、これからやっていきたい事などありますか?

これまでも毎年、できる事をひとつずつ増やしていこうと決めていて、看護師を徐々に増やして3人体制にしたり、トリマーを入れたり、エコーの機械をより鮮明にチェックできるものに入れ替えたりしました。次は歯科か眼科系の機械を入れたいですね。歯周病対策の抜歯や折れた歯を削って埋める処置などはできるのですが、より難しい対応もしたいんです。また、もう一人獣医師の採用を考えています。入院や緊急対応を分担して、学会活動など勉強する時間も取れればと思っています。連携としては、東京農工大学の動物病院は、腫瘍科のドクターはじめ多くの先生方にお世話になっています。紹介した後の子の様子を見させていただいたり、当院でできない高度な検査などで力添えをいただいているんです。新しく採用するドクターの専門領域によって、うまく役割分担してより幅広い治療を当院で行えるようにしていきたいですね。

プライベートでのご趣味は?

高校時代からバレーボールをやってきたのですが、最近はできていません。体を動かすのは好きなので、時間を作ってまたやりたいですね。自宅ではシュナウザーを飼っていて、朝晩散歩に連れていくのが自分にも良い運動になっています。院内には犬の、しかもシュナウザーっぽい置物や飾り物がたくさんありますが、みな患者さんからいただいた物なんです。クリニックの雰囲気に合わせてくださっているのか、とてもマッチしていますよね。診察室の扉にある足跡のくり抜きのモチーフも、患者さんだった方がイラストレーターで、デザインしてくださったんです。毎年作るカレンダーもその方のイラストで、「ウォーリーを探せ」みたいな中に私とシュナウザーやほかのスタッフたちが隠れているんですよ(笑)。そうやって、皆さんに気軽に相談にいらしてもらえるクリニックであり続けたいですね。

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