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宮田容太 院長の独自取材記事

宮田動物病院

(葛飾区/新小岩駅)

最終更新日: 2023/01/22

新小岩の住宅がひしめくエリアにある「宮田動物病院」。緑色の鮮やかな外壁とかわいらしい猫の看板が目印だ。入り口には丁寧に手入れされた植物が並び、ちょっとした癒しの空間となっている。院長の宮田容太先生が父から医院を引き継いだのは2012年のこと。親子2代にわたって、なんでも気軽に相談できるかかりつけ医としての役割を果たしてきた。「動物にはもともと病気を治そうという力があります。その力を信じて最大限に引き出してあげる治療をしていきたい」という宮田先生。病気だけを診るのでなく、動物が今どんな状態なのかを客観的に診断し、適切な処置を行うことをモットーにしている。自身も3匹の猫を飼っているという猫好きな宮田先生に診療で心がけていることや、犬猫に多い病気などについてお話を伺った。 (取材日2014年7月17日)

地域住民から信頼される、親子2代のかかりつけ医

2012年にお父様から医院を引き継がれたそうですね。

ええ。父がこの医院を開業したのが1970年。それから40年以上になりますが、親子2代で地域に根ざした医療を行ってきました。父は何か文章を書く時に「ドクター猫ひげ」というペンネームを使っていたくらい猫の診療を得意としていました。「猫博士」と呼ばれることもあったようです。おかげで診察は圧倒的に猫が多いですね。もちろん犬も診察しています(笑)。自宅で開業していますので、診療する姿を見ていました。弱っている動物を診るや、その場で瞬時に判断をして処置をする。そしてすぐに良くなるという場面を何度も見たことあります。こう『すぐに良くなる』というのは稀なことですけど、『その子が今どんな状態で何をしなければならないのか』といった判断はとても的確だったのだと同じ獣医師になった現在、とても感じています。

先生はなぜ獣医師をめざされたのですか?

獣医師だった父の影響はもちろんあります。もっとも、父の跡を継ぐことに疑問を感じていた時期もありました。そんなある日、近くの飲食店で店主の方に「宮田先生の息子さんですよね」と声をかけられました。その方は猫を何頭も飼い続けていて、お店には亡くなった子も含め、代々の猫たちの写真が貼られていました。その子たちみんなが父の診察を受けてきたのを知り、獣医という仕事が地域の飼い主さんになくてはならないものなのだと実感しました。

大学に入られ、医院を継ぐまでにどのようなことをされたのですか?

大学では腎臓病や泌尿器疾患などを扱う研究室に所属し、これら猫に多い疾患は今でも特に継続して勉強している分野です。卒業後は大学病院に2年間研修医として勤めました。大学病院は、開業医の先生方から紹介があったものを診る二次診療施設です。治療が難しい、もしくは珍しい症例を主に扱いますが、あらゆる病気(異常)を見逃さないという姿勢で診察に当たるので、1つの症例から多くのことを学ぶことができました。2年間という短い間でしたがここで得た経験は今の診療にもとても役立っています。

動物自身の「治す力」を最大限に引き出す治療を

どのような病気での来院が多いですか?

猫の場合は腎不全や膀胱炎などの泌尿器疾患が多く、次に口内炎などの口腔疾患が多いですね。『ご飯を食べなくなって元気がない』といった症状の子を見ると口の中が真っ赤になっていて、よくよく調べてみると腎臓の状態も悪かったという事はよく経験します。あとはノミなんかもよく来ますね。完全に室内飼いだから大丈夫と思っていても意外とノミにたかられていることがあります。犬に多いのは皮膚病や心臓病ですね。白内障や緑内障などの目の病気もそれなりに多いですが、犬の場合は高齢になってからいろいろトラブルを起こすケースがほとんどですね。当院は避妊や去勢手術にも対応していますが、それを無理に勧めることはしません。他の手術と同様に、事前にメリット、デメリットをご説明した上で、本当に必要かどうかの判断は飼い主さんの意向を尊重しています。他院では比較的簡単だとされ、すぐ行われるような手術でも、当院では飼い主さんにきちんと説明し、お互い納得することを方針としています。

その他にも気になる症状はありますか?

「食べない」「吐く」といった症状が多いですね。たいていは一時的な体調の変化なのですが、これらの症状は多くの病気で見られ、なかには深刻な状態に発展することもあるため、診る側からすればかなり気を使います。特に「食べない」状態が続くのはいちばん厄介ですね。逆に言えば、食べられるようになれば、その後の経過は良いことが多いですね。普段からきちんとごはんを食べているか、便の状態は正常かなど気をつけて見ていてあげてください。おしっこの状態などは見るのが難しいかもしれませんが、病気の診断をするためにはとても大事な材料になりますので、できるだけ見ていただきたいポイントです。ペットの具合が悪くなった時にはまずかかりつけの医院に電話をして判断を仰いでください。そのために普段から信頼できる医院を見つけておくことが大切だと思います。

診療で心がけていらっしゃることはありますか?

「嘘をつかない」ことですね(笑)。飼い主さんと正直に向き合うことが大事だと思っています。それから、飼い主さんが「治療に参加できるか」ということには気を使いますね。経済的なこともありますし、飼い主とペットの関わり方によっても変わってきます。例えば猫を室内で飼っていて常に家族の誰かが家にいるというご家庭と、家の中と外の両方で飼っているお宅では、できる投薬の仕方も違います。それらをふまえながら治療の方針を立てていきます。また治療時の動物は注射の痛さ、保定されることへの恐怖などが負担となりますが、そもそも「病院に来ること」自体のストレスも大きいです。これらの負担を軽減するために、なるべく時間をかけない、素早い措置を目指しています。生き物は病気を治そうという力が備わっているので、それを生かした治療を心がけています。

ネットの情報で判断するのは危険。まずは獣医師に相談を

飼い主が気をつけた方が良いことはありますか?

ネットの情報だけでペットの病気を判断するのは非常に危険に感じます。症状で検索をかけ、勝手に「この病気だ」と決めつけてしまうのはよくありません。私たちが動物の診察をするときには一つの症状だけでなく、あらゆる要素、生物としての全体を診ています。症状や検査の数字を教科書的に当てはめて行うような診療にならないよう私自身、特に注意しているところです。例えば「下痢をしている」という一つの症状を診た場合、「小腸、大腸の調子が悪い」という原因だけでなく「なぜ小腸、大腸の調子が悪いのか」ということをさかのぼって考えられなければ治療はできません。加えて飼い主さんと動物のかかわりの深さ、薬をどう飲ませるのかも考慮した上で、一頭一頭によって治療は細かく変わってきます。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

動物と飼い主さんを見ながら、その場その場で対応していく医院のスタイルは大事に守っていきたいと思っています。この地域の方たちに信頼されるかかりつけ医でありたいという気持ちは強くあります。当院があることで、地元の皆さんが安心してペットを飼えるようになってもらえればうれしいですね。病院に行った方がいいのかどうかわからない時には、すぐに慌てて行動する前に電話でご相談ください。休日など場合によっては当院で対応できないこともありますし、救急病院に直接行った方が良いこともあります。急に動かさない方がよい場合もありますので、まずはかかりつけの医院に連絡をしてみてください。

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