動物病院・獣医を探すなら動物病院ドクターズ・ファイル

動物病院・獣医を探すなら動物病院ドクターズ・ファイル。
獣医の診療方針や人柄を独自取材で紹介。好みの条件で検索!
街の頼れる獣医さん 921 人、動物病院 9,796 件掲載中!(2024年04月19日現在)

亀山 公則 院長の独自取材記事

かめやまペットクリニック

(葛飾区/お花茶屋駅)

最終更新日: 2023/01/22

「かめやまペットクリニック」の院長、亀山公則(まさのり)先生は東四つ木で生まれ育ち、地元の獣医療に貢献しようと2011年に宝町で同院を開業した。「地域のかわいそうな野良猫に何か還元したいと思ったんです」と穏やかに語る、亀山先生のモットーは「予防医療」。ワクチン接種はもちろん、早期発見の大切さを飼い主へ啓発することにも積極的だ。また、健康診断の検査結果を飼い主に伝える際、食事管理のアドバイスなどを書いたレポートを渡しているとか。迷い猫を里親が見つかるまで保護するなど優しい眼差しで、日々の仕事を楽しみながらも、真摯に獣医療に向き合う亀山先生。まずは少年時代の思い出から聞いた。 (取材日2017年4月26日)

獣医師の仕事は治療だけではない

まずは先生の生い立ちから教えてください。

生まれも育ちもこの葛飾です。ここから10分のところにある東四つ木です。少年時代から比べると、街の景色も変わりましたね。家の近くには商店街があったんですが、次第にお店もなくなり、一軒家が建ち並ぶようになりました。それで、自然とペットを飼うお家も増えたように思います。ちなみに実家では猫を飼っていました。多い時で10匹。でもすべて見分けもつきましたよ。ただ病気になったり亡くなる子もいて、そのたびに自分で何とかできないかと幼心に思うように。高校に入った頃には、獣医師を将来の仕事にしようと決めました。大学では朝から晩まで先生の手伝いをしていましたね。

その後の経歴は?

江戸川区の動物病院に6年間勤務しました。特に高度な治療をするようなところではなかったのですが、単に動物の治療だけが獣医師の仕事ではないことを教わりました。大事なのは飼い主さんとのコミュニケーション。やはり飼い主さんがいてこそのペットなので、これからどんな治療をするのか、検査にどんな意味があるのかなど、子どもに伝えてもわかるような平易な言葉で説明することを学びました。また、院長先生はじめ、動物に対する思いの強い方ばかりで、「何とか自分たちのもとで治してあげたい」という思いも受け継いでいます。ただ、飼い主さんの中にはペットが重症化してから連れてくる方もいて、早期発見の重要性も実感しましたね。

そしてこちらの宝町に開業されます。

地元以外で開業することは考えませんでした。昔からはこの地域には野良猫も多かったので、そんなかわいそうな子に対して何か還元できればと思ったのです。具体的には避妊・去勢手術をお勧めしたり、里親探しをしています。近隣の方がこちらに迷い猫を連れて来てくださることもあるので、その時は離乳するまでお世話をします。一度に最高7匹の子を約1ヵ月間育てた時は大変でした。朝、出勤する時に一緒に医院まで連れて行って、診療の合間にミルクをあげ、1日終わったらまた家に連れて帰り、またミルク。それぞれ里親が見つかった時はホッとしました。里親として引き取ってくれた方がその子を診察に連れて来てくれる時は、本当にうれしいですね。

健康や予防に「手間」をかけてほしい

どんな診察をしていますか。

最初の5分くらいは飼い主さんの好きなように話してもらいます。その話の中には来院理由はもちろん、動物の食欲やうんちの量など大事な情報がたくさん詰まっていますので、話をさえぎることは一切しません。それらを整理してから診察に入るのですが、その際大切にしているのが「五感」です。例えば、触診は一般的に動物の痛みや腫れ、脱水症状などを読み取る際に行われるものです。その中で、脱水症状は皮膚をつまんで離した時、元に戻るスピードがポイントといわれ、すぐに戻れば健康なのですが、戻りが遅い分だけ、脱水の程度がわかるといわれています。原因はほとんどは下痢ですが、脱水が強い場合は内臓系の病気も疑われます。このように診断を早い段階でつけることができれば、飼い主さんも必要以上の検査をせずに済むため、「五感」を大切に飼い主さんと動物に接しています。

先ほど、病気の早期発見についてお話していましたが。

個人的にはそれが一番大事だと思っています。狂犬病の予防注射は当然として、フィラリアやノミの予防薬投与など、こちらでできるものは行います。動物を連れてくることは飼い主さんにとっては“手間”ですが、見逃しを防ぎ、長く健康でいられる時間を作るための大事な“手間”なので、ぜひお願いしたいところです。また当院では年に1回、総合的な健康診断を行っています。肝臓・腎臓・血糖値といったさまざまな数値が分かる血液検査から身体検査、うんち・おしっこのチェックといった基本的なものは毎年行いますが、レントゲン検査や心臓のエコーなどはその年によって追加したりします。

健康診断をすると、人間と同じで、将来的にどんな病気にかかりやすいかがわかりますよね。

そうですね。その中で気に留めておきたいのが、動物全体の平均データより、その子自身の基準値です。ベースを知っておけば病気になった時も、体重や体脂肪といった検査結果と比較できますし、また病気ではなくても、今後そうなる可能性を見越して、今のうちにご飯を変えたりサプリメントを与えるといった対処もできます。ちなみに検査結果が出た後、「もし私がこの子の飼い主だったらご飯の量はこれくらいにして、カロリーもこう減らします」といった食事管理を始めとするアドバイスを紙に書いて、データとともにお渡しししています。そのレポートは1匹に対し、大体10枚くらいになりますが、それを書くのがまた楽しいんです。

動物の一生を見守り、見届けていきたい

飼い主の予防医療への意識についてはいかがですか。

動物に何かあればすぐ電話してくる方もいますが、そもそも何が異状なのかわからない飼い主さんも多いのが現状です。極端なことを言えば、「何もないことに対し、どうしてお金をかけなければいけないのか」という方も中にはいらっしゃいます。またこの葛飾は、以前勤めた江戸川区の勤務先と比べてワクチンの接種率が低いんです。ですから来られる飼い主さんにはその大切さや、日頃から自宅で対処できることについてもお伝えし、意識を高めています。また、散歩のついでに来ていただいて、気になることを言っていただいたり、また相談だけでも来てもらえると助かります。

院内の雰囲気についてお伺いします。

診察室は広めにとって、大型犬でも入れるようにしてあります。また待合室も当初の案ではこの半分だったのですが、それも大きくしてもらいました。ペットホテルもこの奥で開いています。当院に通院されている方のみのサービスですが、健康管理も兼ねて、すべて自分が診ています。また当院では3歳のミニチュア・シュナウザーが院内の見回りをしています。名前は「海(うみ)ちゃん」。実は私の飼い犬で、出勤する時に一緒に連れて来ています。前の勤務先にいた犬から生まれた子なんですが、私が海に遊びに行っていた時にちょうど生まれたので命名し、引き取らせてもらいました。人懐こいし、おとなしいので皆さんからも人気です。どうです、かわいいでしょう。結構、親バカなんです。

では最後にメッセージをお願いします。

高齢で寝たきりのペットなどのために往診しに行くこともあります。どんな環境で飼われているのかを診ることもできますし、外出もできますから楽しいです。その多くは終末医療になってしまいますが、病院で亡くなるよりは家にいたほうがいいと思うので、毎日行くこともあります。最期を看取ったり、亡くなった後も「見に来て」と言われることもありますね。今後の展望としては猫へのケアも手厚くやりたいと思っています。今、猫の飼育頭数が犬を越えてますし、私自身も猫が大好きなので。具体的には休診日の午前中、猫だけの健康診断を行ったり、飼い方教室も考えています。ペットと飼い主という「家族」の間に第三者の私がどう入っていけるかいつも難しいところなのですが、その良好な関係を築くためのお手伝いができればと。そして、どの動物も生まれてから亡くなるまで一生診ていきたいですね。気楽に訪ねて来ていただけたらと思います。

動物病院ドクターズ・ファイルは、首都圏を中心としてエリア拡大中の獣医師・動物病院情報サイト。
路線・駅・行政区だけでなく、診療可能な動物からも検索できることが特徴的。
獣医師の診療方針や診療に対する想いを取材し記事として発信し、
ペットも大切な家族として健康管理を行うユーザーをサポートしています。

掲載情報について

掲載している各種情報は、株式会社ギミック、または株式会社ウェルネスが調査した情報をもとにしています。
出来るだけ正確な情報掲載に努めておりますが、内容を完全に保証するものではありません。
掲載されている医療機関へ受診を希望される場合は、事前に必ず該当の医療機関に直接ご確認ください。
当サービスによって生じた損害について、株式会社ギミック、および株式会社ウェルネスではその賠償の責任を一切負わないものとします。
情報に誤りがある場合には、お手数ですがお問い合わせフォームより編集部までご連絡をいただけますようお願いいたします。

TOP