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春山貴志 院長の独自取材記事

猫の病院シュシュ

(江戸川区/一之江駅)

最終更新日: 2023/01/22

都営新宿線・一之江駅から徒歩で10〜15分。住宅地の路地の一角に「猫の病院シュシュ」はある。今年で、10周年となる猫専門の動物病院である。院内の雰囲気やスタッフの応対がアットホームなので、初診でも通いやすい。また、猫の飛び出しを防ぐため入り口の自動ドアは二重するなど、安心できる環境が整っている。さらに、ドクター、スタッフともに、猫の診療のプロフェッショナルが在籍。何かあったときにまず通える病院である。院長を務めるのは春山貴志先生。愛猫の病気がきっかけで、臨床医をめざしたという獣医師だ。的確かつ、動物の気持ちを組むような優しい姿勢での診療は、飼い主からの信頼も厚い。クリニックの概要や特色、診療のこだわり、獣医師をめざしたきっかけなどについて春山院長に聞いた。 (取材日2015年7月27日)

気軽に通え安心できる、アットホームな猫専門病院

歴史のある病院だと聞きました。

私が院長となって3年ほどなのですが、開院は2005年のことと聞いています。ですから、今年でちょうど10周年ですね。当院は千葉県市川市にある「行徳どうぶつ病院」の分院なんです。本院では、猫以外にも犬やウサギなど、たくさんの動物たちを診ていますが、こちらは猫専門の外来を実施しています。猫を飼っていない方でもイメージしやすいと思うのですが、猫はとてもデリケートな面を持つ動物。中には、病気でもそれを見せまいと我慢してしまう子もいるんです。また一方で、飼い主さんも猫以外の動物が苦手な方もいます。そういった背景の中で、猫の健康を守ることができ、飼い主さんにも安心していただける動物病院が必要だと、本院の河辺院長が考えられて、当院を開院したそうです。

来院するのは周辺の飼い主さんが多いですか?

いえ、幅広いですね。もちろん、周辺の方々も多いですが、車であればスムーズにアクセスできますから、千葉県の飼い主さんも。また、ときには横浜方面といった遠方から来院される方もいます。ここ最近は猫の専門病院も増えてきた印象がありますが、まだ多いとは言えませんから、お役に立つことができ、うれしく思います。また、だからこその責任も感じ、日々勉強ですね。

クリニックの特色を教えてください。

まず、診療でいえば、猫に対して包括的な診療を実施しています。皮膚科や内分泌科をはじめ、眼科や歯科などさまざまな科を対象にしていて、何か困ったことがあれば、まず来院できるような体制を整えています。特に眼科や歯科などは、実施している病院は多くないと聞きますから、安心していただいています。また、当院は予防にも力を入れていて、「にゃんちゃんドック」という定期健康診断を実施しています。血液検査、尿検査、便検査、レントゲン検査、超音波検査など、健康を詳細に知ることができる健康診断です。診療ではこのようなところかと思われますが、私自身が感じる当院のいちばんの特色はというと、環境と人でしょうか。先ほどの猫はデリケート、というお話に重なりますが、他の動物が近くにいるだけで緊張してしまう子もいます。また、診察を嫌がる子もいれば、逆に嫌がらない子も。考えてみれば当然のことですが、性格は千差万別なんです。猫にとって落ち着ける環境を整え、そういった個々の特徴を見極めながら、診療を行えるのは、猫専門外来の当院ならではだと思いますね。そして、私含め在籍するスタッフも、猫に関してのプロフェッショナルですから、治療や検査だけではなく、例えば飼い方やしつけなど、アドバイスを差し上げることも可能です。

ペットにも、飼い主にも最良となる診療を追い求めて

気をつけておきたい猫の病気を教えてください。

ひと昔に比べ、飼い猫が生活する環境は、近年でとてもよくなったと思います。完全室内飼育をする飼い主さんが増えてきたので長生きになってきています。ただ、長寿ならではの病気が目立つようになりました。例えばがんや、人ではバセドウ病と呼ばれる甲状腺機能亢進症。これらは高齢の猫に見られやすい病気です。あと、気をつけておきたいのが慢性腎臓病といった腎臓の病気。猫というのは、もともと砂漠地帯を生息域とする動物と考えられていて、それゆえに、他の動物に比べ、少ない水分でも生きていける性質を持っています。しかし、尿をできるかぎり濃縮するため常に腎臓に負荷がかかりやすいんですね。飼ったことがある方であればおわかりかと思いますが、猫はとても濃いおしっこを出すんですよ。年を重ねれば、体の機能が衰えていくのは自然の摂理ですが、高齢な猫と腎臓病というのは、知っておいていただきたいことですね。最近では、腎臓のケアの環境が整ってきていて、比較的軽度な腎臓病のときから行う食事療法やサプリメントなどもあります。

先生の診療でのこだわりをお聞かせください。

「最良の診療」ということを考えます。厳密に言えば、「何を持って最良とするのか?」です。そのために、目下の診療だけのことではなくて、飼い主さんとの関係やご要望もしっかりと把握したうえで、治療計画を立てることをこだわりにしています。また、治療法をご提案するときも、必ず数種類は伝え、飼い主さんに選んでいただいています。大切なのは、1匹1匹の猫、そして一人ひとりの飼い主さんと向き合うこと。そこから、よりよい医療提供のカタチができるのだと思っています。

獣医師として今、発信しておきたいことはありますか?

来院する飼い主さんからもよくご質問を受けるので、飼育環境についてのお話です。確かに猫にとって外に比べて、部屋飼いは快適なのですが、実は室内には危険が意外と多いんです。そのひとつとして挙げられるのが、誤飲。猫はいろいろなもので遊びますし、特に若いうちは好奇心旺盛。あらゆるものに興味を示します。そうして、遊んでいるうちに……、というわけです。ヘアゴムなど、特に細かいものは誤飲となってしまう可能性が高いですから、口に入るようなものは、猫の周りに置かないことがベストですね。少量であれば、排出されることもありますが、そうでないと、リスクを伴う手術が必要な場合もありますので、ぜひ注意しておいていただきたいと思います。あとは、性格についてでしょうか。突然、性格が変わってしまったというご相談もあるのですが、やはり猫には猫なりの理由があります。飼い主さんのご家族の変化で不安になってしまったり、道路工事の音でストレスを感じてしまう子もいるんです。なので、性格の変化の場合は、まず飼育環境の変化を確認してみることが大切です。ただ、病気が要因ということもありますので、心配な場合はぜひ動物病院にご相談ください。

動物と向き合い、健康を支えていく。愛猫がきっかけとなり、臨床獣医師へ

獣医師をめざしたきっかけを教えてください。

小さいころから、動物が身近だったことでしょうか。両親も私も動物好きで家には、猫・犬をはじめさまざまなペットがいました。将来を考えたとき、獣医師という職業は自然と浮かんできました。大学は北海道大学です。生化学研究室に在籍していて、はじめは研究者をめざしていたのですが、途中から臨床獣医師になることを決意しました。これには、あるきっかけがあります。ずっと実家で飼っていた猫がいたのですが、その当時はもう、かなりの高齢でした。それで、自分が診てあげたいと思ったんです。結果的には亡くなってしまったのですが、その思いがきっかけになり、動物たちと向き合い健康を支えたいという気持ちが強くなっていったというわけです。そうして、大学を卒業し、縁あって当院の院長を務めさせていただいています。獣医医師としてはもちろんですが、いち飼い主として学んできたことも最大限に生かすことができています。

休日はどのようなリフレッシュをしていますか。

バイオリンですね。大学時代にオーケストラ部に所属していました。今では、どこかに所属してとはいきませんが、休日に弾いて楽しんでいます。あとは、たまにですが、友人との食事でしょうか。もちろん、お酒も含まれていますよ(笑)。獣医師はもとより、音楽でつながっている方も多いので、純粋に楽しいですし、刺激にもなります。いい息抜きになっていますね。

最後に、『ドクターズ・ファイル』の読者にメッセージをお願いします。

性格や病気のお話しばかりとなりましたが、それほど神経質に考える必要はないと思います。ペットすべてに言えることですが、しっかりと飼育環境を整えて迎えてあげれば、猫は飼いやすい動物です。ただ、ひとつだけ留意点を挙げるとすれば、責任を持って付き合っていくということ。最近では15歳以上の子も珍しくありませんので、ぜひ最後まで変わらない愛情を注いであげてください。そして、猫にまつわるちょっとした疑問などがあれば、どうぞお気軽に当院にご相談ください。末長い猫との楽しい生活に貢献できるよう、これからも誠心誠意診療にあたっていきます。

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