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大久保幸一 院長の独自取材記事

コジマ亀戸動物病院

(江東区/亀戸駅)

最終更新日: 2023/01/22

江東区亀戸にある「コジマ亀戸動物病院」は、ペットの専門店コジマの亀戸本店に併設されている動物病院だ。コジマ動物病院は関東にいくつかあるが、すべてがペットショップと併設になっている。院長である大久保幸一先生は、コジマ亀戸動物病院に勤務して16年になるベテランドクターだ。医院では、ショップで販売する前の子犬や子猫も診察する。そのため、人気の犬種や猫種が、その時々によって変わるのがよくわかるそうだ。「最近は圧倒的にトイプードルが多いですね。あとはチワワやダックス、その次には、フレンチブルドックやミニチュアシュナイザー、柴犬も人気があります。猫では、アメリカンショートヘアやロシアンブルー、スコティッシュホールドなどですね」と大久保先生は話す。春先は1日に100件は軽く超えるペットたちが来院するそうだ。ペットが人間たちの生活に深く関わることが多くなった今、飼い主が気をつけなければいけないことも増えてきた。企業が経営する動物病院の強みや治療の特徴などと併せて、ペットたちの現状もお伺いした。 (取材日2014年3月20日)

製薬会社で開発に携わった薬は、現在も医院で使われている

大学を卒業して製薬会社に勤務されたのですか?

私は麻布大学獣医学部を1985年に卒業して、日本全薬工業という会社の研究所に3年間勤めました。その後、別の製薬会社に転職して10年間勤務し、こちらには1998年2月に入社しましたので、今年で16年目になります。私が大学を卒業した頃は、半分が公務員に就職し、残りの4分の1が、牛とか、馬、豚などの大動物臨床に、あとの残りの半分がいわゆる製薬会社や食品関係の企業に就職をしていました。ですから製薬会社に勤めるのは、むしろ当時としてはごく普通のことで、逆に小動物臨床の道に進む人たちのほうが少ないくらいでした。勤務した製薬会社では、家畜の抗生剤や新薬の開発、研究という仕事をしていましたが、行っていることは臨床に近いことでしたから、普通に動物には接していましたし、獣医師として当院で働き出した時も、大動物が犬や猫になり、飼い主さんがいらっしゃることが違うだけで、特別違和感は感じませんでした。

動物の薬と人の薬は違うのですか?

今は動物用の降圧剤なども出てきていますが、抗生剤やMRIの造影剤も、もともと動物用に開発しているわけではなく、人の薬を動物用に使用しているのが現状です。同じ薬でも、動物用より人体薬のほうが、価格が安い場合もあります。たまに飼い主さんが、人間用の薬をペットに飲ませて副作用が出てしまうケースもありますが、いくら人の薬を動物用に使用しているとは言え、人間用は60kgの体重を基準に安全性を試しているのに、それよりもずっと小さい、ワンちゃんや猫ちゃんには、同じ量の投薬はできません。しかも、犬など1kgのチワワから50kg、60kgになる種類もいるのでなおさらです。動物たちに薬を正しく飲ませるには、やはり動物病院での処方を受けていただかなければなりません。

小さい頃から獣医師になろうと思っていたのですか?

小さい頃から動物が好きで、いろいろなペットを飼っていました。もともと馬や牛など大動物を扱う、牧場のような場所で働くのが夢でした。もちろん、犬や猫も好きでしたが、ペットの動物診療に携わろうとは最初は考えていませんでした。獣医師になろうと思ったのも、特に身内に獣医師がいたわけではなく自分で決めました。父は建築関係の仕事をしていましたし、現在、息子も建築関係の大学に入学していますから、家系の中で獣医師になったのは僕だけです。

人間の生活に深く関わるようになり、思わぬ危険も増えてきた

こちらではどんな動物を診察しているのでしょうか。

7割近くは犬の診察で3割が猫ですね。他には隣のペットショップで販売される前の動物も診察しますので、子犬や子猫の診察が、全症例の半分近くを占めています。コジマの動物病院は関東で10施設あり、いずれもペットショップを併設していますので仕事は同じになります。飼い主さんが、ショップから買った、子犬や子猫を連れて診察に来たり、販売する前の子犬、子猫の健康診断、ワクチン接種も行います。人間の病院で言うと小児科みたいなものです。

純血種は遺伝的な病気を持っていることがありますよね。

確かに遺伝的な病気や先天的な病気もあります。遺伝的と先天的は混同されがちですが、遺伝的な疾患は兄弟たちにもありえますが、先天的な疾患とは、遺伝子に関与しないもの、例えば母体の体内にいる時に障害が起こり、目に異常を持って生まれるなどのことを言います。最近は遺伝的な病気も、出生前診断でわかるようになってきていますが、まだ完全なものではないので、万が一遺伝的な病気や、先天的な病気があった場合は、飼っていけるのかといったことや、もしかしたら、手術が必要になるかもしれない、また予後まで踏み込んで、飼い主さんに充分な説明とご理解をいただくようにしています。コジマの社是が、「限りない安心をお客様へ」ということを掲げていますので、家族の一員としてきたペットたちと末永く、楽しい生活を送ることができるよう、私たちが少しでもお役に立つことが仕事だと思っていますから。もちろん、病気を知らずに一生を全うするのが理想的ですが、そうではない子も不幸にして少数ながらいます。飼い主さんの気持ちのケアも含めて診るのが、他の医院にはないこの動物病院の特徴だと思います。

ペットたちに増えている疾患はありますか?

最近特に気になるのが、異物を呑み込むことですね。今は室内飼いがほとんどなので、それだけ人間の生活に入り込んできているのでしょうね。鳥の骨を丸呑みしてしまったり、とうもろこしの芯、大きな梅の種や洗濯バサミ、またおもちゃ類ですね。その他には飼い主さんのソックスや下着、手ぬぐい、猫では長い糸を丸呑みして、のどから胃、小腸にまで渡ってしまったり、以前にゴールデンレトリバーが、床を拭くモップを呑み込んでしまったこともあります。他には、飼い主さんの抗うつ剤や塗り薬を食べてしまって死にそうになったりと、数え上げたら切りがありません。異物の誤食、誤飲は、ペットの口の届く所に物を置いてしまう飼い主さんの責任です。ハイハイしたての赤ちゃんと同じだと良く言うのですが、危険なものは、赤ちゃんが口に入れないように、高い場所に置いたりしますよね。動物の場合も同じです。特に初めてワンちゃんや猫ちゃんを飼った家族や、子育ての経験がない若いカップルに飼われている子たちに、誤食、誤飲が多いですね。

企業が経営する動物病院だからこそ、人材教育に費用をかけられる

ドクターたちのレベルアップはどのようにしているのですか?

当院ではハムスターなどの小動物や小鳥は、専門の病院を紹介しているのですが、ショップで販売している以上は、知識を持っていなければなりませんから、小動物専門の先生をお呼びして、月に1回、1年間、レクチャーをしていただきました。またコジマの全獣医師を集めて、大学病院や専門の先生を招いて、月に1回勉強会も行います。いわゆる卒後教育というものですね。やはり企業が持っている動物病院ということで、人材教育に費用をかけられるというメリットがありますから、希望すれば高度な医療機関に研修に行くこともできます。一般の開業医だと、大学病院の先生を呼んでレクチャーをするというのは、なかなかできません。卒業して入社してくる若い先生たちも、新しい知識や技術に対してはどんどん学びたいでしょうから、専門的な勉強ができる機会や環境、また時間を作ってあげることが、企業としての役目だと思っています。私自身もコジマの骨格になる人たちを育成して、次の世代に橋渡しをしなければならない立場ですから、川崎にある日本高度医療動物センターに、週1回、研修に行かせていただいています。

飼い主さんと接する時に心掛けていることはありますか?

飼い主さんが何を要求されているのか、どうしたいのかを、会話の中で汲み取るようにしています。飼い主さんの中には、獣医師にいろいろと提案して欲しいと望んでいる人もいますし、逆の人もいます。飼い主さんがこうしたいという希望を言っていただければ、こちらも提案しやすいのですが、そういう飼い主さんばかりではありません。ましてペットが病気の時は、どうしてよいかわからない飼い主さんがほとんどですから、やはりこちらから情報を提供しないと、飼い主さんも選択することができません。そのためには、しっかりとした会話や説明をするように心掛けています。選択した治療方法が、後々後悔するようでは意味がありませんので、飼い主さんの気持ちまでケアできる獣医療を提供したいと考えています。

休日はどのように過ごされていますか?

休みの日は研修に出席したりしているので、あまり自分の時間が無いのですが、体のために近くのジムに通って、筋トレをして過ごしています。別に自分の体を鍛えようというわけではないのですが、50歳を過ぎてから、体を動かさないと仕事に差し支えると感じるようになりました。肩こりも筋トレをすると解消しますし、血行も良くなるので冷え性も無くなり、いいことずくめです。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

企業にありがちな敷居の高さを感じない、飼い主さんが気楽に立ち寄っていただける動物病院にしたいと思っています。ペットの専門店コジマはそれなりに知名度がありますので、そこの附属の動物病院だからとセカンドオピニオンで来院される飼い主さんも大勢いらっしゃいます。あまり格式張らずに普通の個人病院と思って来ていただけたらと思います。私たちは、高い企業倫理にのっとった診察と信頼を飼い主さんに提供するだけでなく、理念に基づいた医療を行うために、ドクター同士厳しい目でお互いを見ています。企業の病院としての透明性を、飼い主さんたちにアピールしていければと思っています。

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