動物病院・獣医を探すなら動物病院ドクターズ・ファイル

動物病院・獣医を探すなら動物病院ドクターズ・ファイル。
獣医の診療方針や人柄を独自取材で紹介。好みの条件で検索!
街の頼れる獣医さん 921 人、動物病院 9,797 件掲載中!(2024年04月18日現在)

長谷川純一 院長の独自取材記事

はせがわ動物病院

(墨田区/東向島駅)

最終更新日: 2023/01/22

「はせがわ動物病院」は東武スカイツリーライン・東向島駅から徒歩3分。病院の正面はガラス張りで待合室を見ることができ、とても入りやすい雰囲気だ。下町生まれ・下町育ちでお祭り大好きの長谷川純一院長は、人とのつながり、コミュニケーションをとても大切にしている。猫の形のドアノブはスタッフの発案、診察券は友人が作成、飾ってある院長の似顔絵も知人が描いたなど、病院の中を見るだけで長谷川先生のネットワークの広さが伺える。診療においてもその人間性は映されており、飼い主が何を望んでいるか、しっかり話をしたうえで最良の治療をすることを心がけている。専門病院が増え、細分化していくなかで、なんでも相談できる「町の動物病院」をめざし、シニア動物の検査・診療、エキゾチックアニマルの診療などでも頼りになる長谷川院長に話を伺った。 (取材日2014年7月25日)

東京の下町で生まれ育ち、下町で開業

こちらで開業したのはいつですか。

1996年です。東京都台東区で生まれ育ち、高校卒業後、日本獣医畜産大学(現・日本獣医生命科学大学)に進みました。大学ではアメフト同好会に入って、5年半くらいはそちらに夢中だったので、最後に勉強して帳尻を合わせました(笑)。私が所属していた臨床繁殖学教室というところは、もともとは産業動物(牛、馬)の繁殖が主流でしたし、興味があったので牧場実習・診療実習もしました。ただ当時、ちょうど学会的な興味が犬とか猫とかの小動物に移ってきた時期で、小動物を得意とする先生も研究室にいました。それで、卒業後、先輩が営む愛知県の病院に勤めました。出身が東京なのに、あえてまったく知らないところに行ったのは、東京というのはある意味、特殊で、例えば犬のフィラリア症などはなかなか診られないためです。それで、まずは地方の病院でしっかりと学びたいと思いました。そこに3年半勤めて、東京に戻ってきました。江東区で勤務医をしながら準備をし、実家からそう遠くないこの地で開業しました。東向島は東京の下町というイメージどおりの町でした。開業時は、わりとご高齢の飼い主さんが多かったのですが、マンションがどんどん建つようになり、ここ10年くらいで若い世代の飼い主さんが増えています。いま、うちの病院には鳥類のエキスパートの獣医師と、看護師兼トリマー2人(うち非常勤1人)がいて、犬・猫の診療だけでなく、ウサギやカメ、小鳥などエキゾチックアニマルの診療もしていますし、ペットホテル・トリミングもやっていますので、いろいろな目的で飼い主さんが来てくださっています。

白と茶をベースにした落ち着いた待合室ですね。

当初は、ここの向かいで開業していたのですが、2006年に引っ越しました。病院はある程度無機質な感じがなくてはならないと思いますが、遊び心はあってもいい。当時のスタッフの女性の意見を取り入れたりして、壁紙や色合いを決めました。ここのドアノブ、猫の後ろ姿の形で、猫のしっぽが握り手になっているでしょう。これもスタッフが見つけてきてくれたんですよ。診察室に大きな犬がいるのでいま開けたらまずい、なんてこともわかるように、ドアに細長い窓をつけたり、機能的な面でもスタッフの意見を参考にしました。診察券をつくってくれたのは実家が印刷屋をしているデザイン関係の友人、看板をつくってくれたのも最初のホームページをつくってくれたのも友人です。本当にたくさんの人に助けられて、めぐまれてこの病院は成り立っているなと思っています。

獣医師をめざしたきっかけを教えてください。

ほかの先生方のように動物が好きで好きで、というきっかけではないんです。子どもの頃は猫を飼っていましたが、本当に昔の飼い方というか、自由奔放にしていた猫でしたし、拾ってきたジュウシマツを飼ったりもしていましたが、動物が大好きだから飼っていたという感じではなかった気がします。それでも中学生の頃、獣医師という職業があるとたまたま知り、以来興味をもって、高校2年生の進路を真剣に考えなければならない時になって、自分の興味やできることを勘案して獣医師というのはおもしろそうな職業かなと思い、選択しました。

治療の根本にあるのは人間同士の信頼関係

シニア動物の診療にも力を入れていらっしゃるのですね。

最近は、伴侶動物の平均寿命が伸びてきていますね。その分、高齢化によって起きる病気も増えてきています。腫瘍や心臓病もそうですし、年を取って筋肉や関節や骨が衰えて動けなくなってくるということもあります。ですから、シニア動物(犬・猫で7歳を過ぎるあたりから)には、定期検査をお勧めしています。人間ドックと同じように、動物も早期診断が早期治療につながります。症状が軽い段階でわかれば、動物の負担も減りますし、病気を見つけるというだけでなく、どうやって長生きをさせるか、生活の質の向上(QOL、quality of life)を図る手段にもなります。医療は高度になってきていますので、難しい症例も昔に比べたら治せることが格段に多くなりました。しかし、病気にならないこと、病気にしないことがいちばんですよね。ですから、しっかりした診療と、病気にならないようにする診療・検査を柱として考えています。

先生が診療で心がけていらっしゃることは何ですか。

高齢化もあり、病気の質や内容が様変わりしてきていますから、まずは時代に乗り遅れないように、新たな治療法などは把握しておかなくてはなりませんが、かといって最先端のものばかり追っていると、飼い主さんに過度な負担をかけてしまうという側面もあります。今の時代、患者さんはさまざまな情報を得ていますし、考え方も多様、条件も多様です。強く自分の希望を述べる方もおられますし、全部お任せしますとおっしゃる方、悩んで悩んで踏ん切りがつかないという方もおられます。本当に一人ひとり違うので、同じ病気だからといって、同じ対応をするわけにはいきません。ですから、病気の説明、治療方針の説明をしながら、患者さんがどうしたいと考えているか、しっかりインフォームドコンセントをとることを心がけています。そして最終的に治療の根本にあるのは信頼関係だと思っています。治療の過程では飼い主さんに納得いただけない場面もあるのですが、しっかり話をしてコミュニケーションをとって、納得してもらえるようにしています。

先生は人とのつながりを大事にしていらっしゃるとお見受けします。子ども時代は、どんなお子さんだったのでしょうか。

公園で草野球や三角ベースしたり、駄菓子屋通いをしたり、ベーゴマをしたり、プロ野球カードを集めたり、プラモデルを作ったり、下町の子どもが通る道はひととおり通ってきました(笑)。どちらかというと、アウトドア派で、外で遊ぶほうが好きでしたね。野球するにしても、5人でやるにはどうしたらいいとか、いろんなローカルルールを作って工夫をして遊んでいました。小学校3、4年生からは塾も行っていて、中学受験もしましたが、玉砕しました(笑)。下町育ちだからなのか、お祭が好きで、いまもお祭は、病院のあるこの地域の白鬚神社のお祭の運営のほか、自宅、実家のある地域でも時間の許す限り参加しています。

「しっかり診る」が基本、何でも相談できる「町の獣医さん」でありたい

先生がめざしていらっしゃる動物病院とは?

いま伴侶動物は多種多様化していますし、高齢化という問題もあって、専門病院も増えてきています。皮膚科やエキゾチックアニマル、癌、整形外科など獣医学会もいろいろあります。そういう学会のセミナーなどに行っていろいろ情報は得てきていますが、小さな病院ではすべては網羅できません。そのなかで、一次診療をしっかりするというのが、私の役目だと思っていますし、そのことに矜持があります。「広く深く」が理想ではありますが、1人の医師にできることは限られています。ですから、「広く浅く」、なるべく弱点がないようにしっかりと診断し、必要なときにはふさわしい専門病院につなげてあげること。心配があるときにはすぐに相談でき、何もなくても散歩のついでに「ちょっと体重測って」と気軽に寄れるような、そういう「町の獣医さん」でありたいと思っています。

「はせがわ動物病院」は他の病院とのネットワークが強いと伺いました。

ありがたいことに、この地域には東京イースト獣医協会という任意の獣医団体があり、獣医師同士の連携がすごくうまくいっています。そのネットワークでいろいろ相談したり、ほかの先生を紹介したりということができています。もちろん大学病院などとも連携はしていますが、大学病院は混んでいると何ヶ月待ちということもあります。夜間救急に関しても、この地域には救急外来を受け入れてもらえる体制があります。昔はうちの病院も夜間で時間外に診療したりしていましたが、どうしても夜間にスタッフがいない中で1人でできることは限られてしまいますし、リスクもあります。1人では手術ができず、応急処置で済まさなければならないこともありました。獣医師なら、「治してあげたい」という願いは同じ。ですから、こういうネットワークを利用して、いい治療を、飼い主さんになるべく負担をかけない形で提供できたらと思っています。

最後に、読んでくださっている方へのメッセージをお願いします。

動物病院も、町のお医者さん的な一次診療、専門病院、専門検査機関とかなり細分化され、飼い主さんにとって選択肢が広がってきていると思います。それはとてもいいことなのですが、ご自身が何を求めているか、どういう病院を望ましいのかは、インターネットで調べ、電話で問い合わせをするだけではわからないだろうと思います。ですから、飼い主さんが実際に病院に行ってみるのがいちばんです。行って、その病院の雰囲気を感じ、獣医師と顔を合わせて話をすることで、その病院がどのような考えをもっているのかがわかり、合う・合わないもわかると思います。動物病院はけっして敷居が高くありません。高くないよう心がけています。ですから、ぜひまずはおいでくださればと思います。

動物病院ドクターズ・ファイルは、首都圏を中心としてエリア拡大中の獣医師・動物病院情報サイト。
路線・駅・行政区だけでなく、診療可能な動物からも検索できることが特徴的。
獣医師の診療方針や診療に対する想いを取材し記事として発信し、
ペットも大切な家族として健康管理を行うユーザーをサポートしています。

掲載情報について

掲載している各種情報は、株式会社ギミック、または株式会社ウェルネスが調査した情報をもとにしています。
出来るだけ正確な情報掲載に努めておりますが、内容を完全に保証するものではありません。
掲載されている医療機関へ受診を希望される場合は、事前に必ず該当の医療機関に直接ご確認ください。
当サービスによって生じた損害について、株式会社ギミック、および株式会社ウェルネスではその賠償の責任を一切負わないものとします。
情報に誤りがある場合には、お手数ですがお問い合わせフォームより編集部までご連絡をいただけますようお願いいたします。

TOP