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浪井典子 院長の独自取材記事

わかばペットクリニック

(墨田区/錦糸町駅)

最終更新日: 2023/01/22

JR総武線または東京メトロ半蔵門線の錦糸町駅から徒歩5分ほど。スカイツリーがよく見える場所に位置する「わかばペットクリニック」では、犬猫だけでなく、フェレットやうさぎ・ハムスターやなど、エキゾチックアニマルも診てくれる。「ほ乳類の小動物なら、ほとんど診療しています」という浪井典子院長は、日本大学獣医学部を卒業後、3ヶ所の小動物を診るクリニックにて7年間研鑽を積み、2011年に同クリニックを開院。以来、近隣住民はもちろん、口コミやインターネットを通じて診療に連れてこられるペットや飼い主たちをサポートし続けている。浪井院長は、休診日である火曜日も、入院や預かりのペットがいれば診療に来ているという熱心で責任感のあるドクター。診療の際心がけていることや、かかりやすい病気についてなど、たっぷりと語っていただいた。 (取材日2014年6月16日)

犬猫だけでなく、ほ乳類のエキゾチックアニマルも診療する、希有なクリニック

大学をご卒業後から開院までの経緯について、お話しいただけますか?

日本大学獣医学部を卒業後、都内の小動物を診療するクリニックにて3軒、トータルで約7年間勤務しました。私が当時から診療の対象として興味を持っていたのは、エキゾチックアニマルというカテゴリに属する小動物です。ペットとして人気のあるところで言いますと、ハムスターやうさぎ、リス、フェレットなどですね。わんちゃん猫ちゃんを診療しているクリニックはたくさんあるのですが、エキゾチックアニマルを診ているクリニックは全国的にあまりなく、そういった小動物も診ているクリニックを探してお世話になってきました。元もと、いつかは自分で開業したいとは思っていたのですが、7年間の勤務で診療に対する自信もつき、学んできたことを生かしながら自分が決めた治療をしたいという思いが強くなり、2011年に開院しました。

クリニックの特色について、教えてください。

わんちゃん猫ちゃんの診療はもちろんですが、当クリニックで力を入れているのが、さきほどもお話ししたエキゾチックアニマルの診療ですね。エキゾチックアニマルとは何を指すかというと、定義があいまいなのですが、当クリニックでは「犬猫以外のほ乳類の小動物」というニュアンスで、使用しています。例えば、フェレット、ウサギ、チンチラ(猫ではない)、ハムスター、リスなどですね。犬猫禁止の集合住宅でも飼育できる場合が多いことから、エキゾチックアニマルの飼育者は、近年急激に増えたといわれています。エキゾチックアニマルは人気があって、飼っている方も少なくないはずなのですが、専門的に診るクリニックが全体的に少ないので、ペットの調子が悪くなった際、飼い主さんは大変だと思います。このような事情からか、当クリニックへは亀戸や台東区、押上の方からもいらっしゃいます。そういった方たちのためにも、ほ乳類の小動物はできるかぎり診ていきたいと思っています。

エキゾチックアニマルを診るクリニックは珍しいと思いますが、勉強する機会はありますか?

はい。“エキゾチックペット研究会”というスタディンググループに所属しています。私と同じようにエキゾチックアニマルを診ているドクターたちが、セミナーを受講したり、お互いに症例を持ち寄って発表し合ったりしています。症例発表会は年に2回くらいですね。以前出席した中で、まだ学術書などで出ていないハリネズミの診療についてのお話もあり、とても勉強になりました。エキゾチックアニマルは先人の文献なども少ないので、珍しい症例に出会うとどうしても手探りの状態になってしまいます。せっかくいらした患者さんのためにも、私がめざすような自分なりの治療がしたいので、今後も勉強を続けていきたいと思っています。

飼い主の話をよく聞き、場合によっては往診もしている

診療の際、どのようなことを心がけていますか?

なるべく飼い主さんのお話やご意見を伺うように心がけています。やはり、ペットを一番見ているのは飼い主さんですので、病気になってしまった経緯や原因を探るべく情報をできるかぎり提供していただいた上で、漏れのないように検査をして、その時にできる処置をして、必要に応じて治療をしていくという一連の流れを大切にしています。内容によっては、飼い主さんに色々と対応していただかなくてはなりませんので、必要事項を紙に書いてお渡ししたりもしますね。また、ご高齢の方など、診療にお連れになるのが難しい方のために、往診もしています。ただし、血液検査や超音波検査などクリニックにお越しいただかなくては出来ないこともありますので、私を信頼していただけるようでしたら、ペットを引き取りに行って、当クリニックで処置をして、飼い主さんのお宅へお返しに行くようにしています。

日曜日も診療しているそうですね。

ええ。実は学生の頃から、日曜日に休む習慣がなかったものですから(笑)。平日はお忙しい方もいらっしゃいますし、日曜日も開けることにしています。会社員の方が紹介でいらっしゃることが多い印象です。また、飼い主さんから「ここに来られてよかった」といわれることもあり、嬉しくなりますね。

最近多いと感じる病気やかかりやすい病気は、どのようなものがありますか?

例年に比べて、お正月辺りから現在にかけて下痢や嘔吐が多いですね。この近辺だけでなく、全国的に多いらしいとペットフードの業者さんからお聞きしました。下痢や嘔吐、胃腸炎などは、お腹の機能が落ちてしまう季節の変わり目に多い症状なのですが、今年はいつもより輪をかけて多いですし、重症の子もいるんですよね。暑さで胃腸の血流が悪くなったりすると、元もと下痢をしやすかったり吐きやすかったりするペットは、いつも以上に重症化しやすいようです。通年性で言いますと、猫ちゃんでは尿石症(にょうせきしょう)という結晶尿が多く、うさぎさんは食べたものが消化されず、胃に溜まり便通も悪くなる食滞(しょくたい)が多いですね。フェレットさんは副腎疾患や、リンパ腫などの腫瘍が多い傾向があります。最近では、ハリネズミを飼っていらっしゃる方も増えているよいうで、1週間で何件かいらっしゃっています。ハリネズミは、ダニ感染によって引き起こされる症状が多いですね。購入先のペットショップや生まれた際にお母さんからうつったりすることも多いので、気をつけていただきたいと思います。

犬や猫の健康診断は、どのくらいの頻度がいいでしょうか。

わんちゃんや猫ちゃんは、大体5歳前後で中年にさしかかりますから、それを過ぎたら1年に1回もしくは半年に1回くらいお越しいただければと思います。わんちゃんの飼い主さんの中には、健康診断だけでなく、フィラリアの検査を1年に1回される方もいらっしゃいます。フィラリアの検査をなさろうとする方は、意識が高いと思いますね。フィラリアは当クリニックからも1件陽性が出ましたので、昔より減ったとはいえ油断できないと思います。私も、自分の飼っている犬だったら検査しますね。

診療についてもっと深く追究すると共に、気軽に来てもらえるクリニックでありたい

獣医師をめざしたきっかけについて、教えてください。

子どもの頃から小動物が大好きで、特に猫はたくさん飼っていました。野良猫を拾って飼ったこともありましたね(笑)。動物に携わる職業がいくつかある中で、やはり病気から救ってあげたいという思いが強く、獣医師をめざしました。プレーリードッグが好きで飼っていたほどです。自分では飼うことが叶わなかったのですが、ハリネズミも大好きなんです。犬や猫を診るクリニックはあるけれども、他の小動物を診るクリニックが少ないなと思いまして、エキゾチックアニマルを専門として選択しました。

お忙しい中、どのようにリフレッシュされていますか?

火曜日や土曜日の午後が休診とはいえ、結局診療に来ることが多いので……実際にはあまり時間がとれませんね。入院中の子がいる時はもちろん、エキゾチックアニマルのペットホテルもしておりますので、お預かりの子がいれば来ています。元もと好きで始めたことですから、特に辛いと思ってはいません。それでも、なんとか時間を捻出して、1年に1回くらい沖縄へ旅行していますね。海が好きで、シュノーケリングをしています。大学生の頃から始めたので、10年くらいほぼ毎年行っていますね。3歳半の息子がいるのですが、一緒に過ごせることが楽しいですね。また海の水に顔がつけられませんが、いつか一緒にシュノーケリングを楽しみたいと思っています。以前はボディボードもやっていましたし、マリンスポーツは昔から好きなんですが、山は虫がいるので苦手なんですよ。虫が寄ってくる生き物を診ているのに、おかしな話ですけれどね。

今後のクリニックの展望について、教えてください。

エキゾチックアニマルの診療を、今後も増やしていきたいですね。今いらしている患者さんは、口コミやインターネットをご覧になって来られる方が多いようです。わんちゃん猫ちゃん以外の小動物を診ているクリニックはやはり少ないので、探すのに苦労されているようですね。私自身、もっともっと深くまで診療ができればと思っています。獣医師が取得できる資格は、循環器や腫瘍科、皮膚科など全般的なものはあるのですが、エキゾチックアニマル専門の資格は、今はまだなくて。もし今後できたなら、ぜひ取得したいと思っています。

ドクター・ファイルの読者に、メッセージをお願いします。

動物病院は敷居が高いとお感じになる飼い主さんがまだまだいらっしゃいますが、まずは、症状に対するご相談の電話をお気軽にかけてください。中には、抜け毛のご相談や、食欲がなくてなんていうお話もよく耳にします。当クリニックでは、ほ乳類の小動物に関してはできるかぎり対応させていただきますので、いつもと違うなと思ったら、どうぞ遠慮なさらないでください。

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