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木本晋一郎 院長の独自取材記事

きもと動物病院

(日野市/豊田駅)

最終更新日: 2023/01/22

一匹の猫との出会いが獣医師への道を歩むきっかけだったという木本晋一郎先生が院長を務める「きもと動物病院」。2014年1月に開業、JR豊田駅からバスで10分、日野緑地や黒川清流公園の豊かな自然に恵まれた落ち着いた住宅街の中にある、愛らしい外観の動物病院だ。妻で獣医師の根岸真見先生とともに、日々、地域の犬猫の健康を守るために幅広い診療を行い、夜間時や急患にも対応、往診も行っている。温厚な人柄で話しやすい雰囲気の木本先生は、動物愛護活動で知られる山口獣医科病院の山口武雄院長のもとで手術や治療の実績を積んだ。母校の大学病院でも血液内科の研修医として勤務し、内科疾患の治療と予防医学に力を入れている。また、TNR活動という殺処分されるノラ猫を減らすための動物愛護活動に取り組んでいる。「ペットが家族の一員として幸せな社会生活が送れるようお手伝いしたい」と語る木本先生に、診療のポリシーや医療にかける思いを伺った。 (取材日2014年6月18日)

大学病院での専門は血液内科、ノラ猫の保護や愛護活動にも力を注ぐ

静かな住宅街の落ち着いた環境にあるクリニックですね。

はい、この辺りは自然も豊かで住みやすい地域です。私の地元は横浜で、獣医師として共に当院を運営する妻は埼玉が実家なので、その中間で開業したいと探し回りました。この日野市多摩平の辺りは、ゆったりと静かで落ち着いた雰囲気で、近くには川が流れ、森のような公園もありますし、2人ともこの環境が気に入って決めました。このあたりはペットを飼っているご家庭も多く、川沿いの道を愛犬の3歳になるコーギー犬の幸ちゃんの散歩をしていると、愛犬を連れて散歩する方とよく出会います。この地で開業して良かったなと思います。自宅は当院の近くなので、夜間の急患など緊急の電話は私の携帯に転送され、すぐにかけつけられる体制になっています。

病院の特徴を教えて下さい。

診療対象は犬、猫です。ご近所の方が多く、「動物病院が近くに出来てよかった」と皆さんおっしゃいます。予約制ではありませんので飛び込みでも大丈夫です。また、往診も手がけています。飼い主さんが高齢で車のない方などは来院するのが大変なので、病院が落ち着いた時間に往診に伺います。当院には入院施設もあり、犬猫や病気の内容によっても部屋を分けており、安心して預けていただけるようになっています。動物病院や大学病院での勤務医時代、多くの手術を経験してきましたので、手術等、ある程度までの治療は当院で可能です。出産や帝王切開などの手術は夜間も多いですね。さらに高度な治療が必要な場合は母校の麻布大学附属動物病院をご紹介しています。特に大学病院時代は血液内科が専門でしたので、内科診療については検査から治療まで高いレベルの診療を提供するべく力を入れています。

通常の診療の他に、ノラ猫の保護や愛護活動にも積極的に関わっていらっしゃいます。

当院が行っている「T.N.R活動」とは、Tはtrap(トラップ)つまり人道的な捕獲器でノラ猫を捕獲し、Nはneuter(ニューター)で不妊手術(避妊去勢手術)の実施、Rはreturn(リターン)で元の生活場所に戻すことで、飼い主のいない殺処分されるかわいそうな猫たちをこれ以上増やさないという目的で行われる動物愛護活動です。ノラ猫を媒介としてウィルス性の疾患、白血病やエイズなどが蔓延する可能性があります。不妊手術を行うことにより、病気に感染した猫が生まれるリスクを減らし、病気の蔓延を防ぎます。ノラ猫でも、その地域全体の合意の上で、地域のみんなでお世話・管理をしながら外で飼う地域猫として可愛がってもらえればとの願いもこめて活動しています。当院ではこのT.N.R活動を推奨し、ノラ猫の不妊手術をリーズナブルな価格で提供しています。また、地域の方が保護したノラ猫に飼い主さんを見つける活動も定期的に行っています。元ノラ猫だった子が飼い主さんにかわいがられているのを見ると、幸せになってくれてよかったなと思いますね。

恩師から学んだ診療姿勢を胸に、獣医師の妻と共に開業

獣医師になるきっかけは何でしたか?

私は幼い頃、犬か猫が飼いたかったのですが、なかなか飼ってもらえませんでした。母が子どもの頃、実家で犬を飼っており「動物は死ぬ時がかわいそうで、もう飼いたくない」との思いがあったからです。それが、私が高校生のころ、妹が希望して、ようやく家で初めてアメリカンショートヘアの子猫を飼うことになりました。かわいくて、嬉しくてたまりませんでしたね。父は銀行員で、身内にも獣医師はいませんでしたし、その時はまだ自分が獣医師になるとは思いもしませんでしたが、この猫がいなければ私は獣医師になっていなかったでしょう。飼い始めて数ヶ月後、子猫が病気で肝臓を悪くして死にそうになってしまったんです。近くの動物病院に入院させて、私も何度も通いました。やがて病気が治り、元気になって帰って来た時は本当に感激しました。獣医師への感謝の気持ちがいっぱいで、その時初めて、「動物の命を助けられる獣医師になりたい」と思いました。その猫は今では13歳になりますが、今も実家で元気に過ごしています。

勤務医としてどのようなことを学ばれましたか。

2008年に麻布大学獣医学部を卒業後、神奈川県大和市の山口獣医科病院に5年間勤務しました。同院は友達の実家のペットが診療を受けており、素晴らしい病院だと聞いて志願しました。山口武雄院長は、スマトラ沖地震、阪神淡路大震災、雲仙普賢岳の噴火などの被災地で動物の救援活動を行ったことなどで知られる、動物愛護に熱心な先生です。山口先生は、私たちに「たくさんの経験を積み、開業しなさい」と若手の獣医師を育てることに力を入れられており、10数名の医師とともに私も先生の元であらゆる診療や手術などを経験し、研鑽を積みました。T.N.R活動も山口先生が積極的に取り組んでいるということで知り、主旨に共感してメンバーに入らせてもらいました。私のポリシーとして、「治療費が高くてペットに治療を受けさせられない、という事は絶対に避けたい」というのが一番にあります。これは、山口獣医科病院のポリシーでもあり、極力、飼い主さんに負担が少ない料金で治療を提供して、ペットの健康を守りたいと努力しています。ただし、「安いから適当な治療しかやってないのでは」と思われることのないよう、飼い主さんが信頼して任せられる獣医師であること、しっかりした治療を行うことを肝に銘じています。

山口獣医科病院と並行して大学病院でも勤務された後、開業されました。

2012年から2年間、山口獣医科病院と並行して、母校の麻布大学付属動物病院の内科で研修医として勤務しました。血液内科を担当し、貧血、消化器、リンパ腫、血液のがんなど、様々な症例を手がけました。大学病院での勤務は火曜日、週に1日で、両立は大変でしたが学んだことは今でも役立っています。技術面、知識面で大学病院のレベルを知っていてこそ、より良い診療ができるのだと思います。開業後の現在も、そのうちにまた大学病院にも勤務して学び続けたいと思っています。獣医師として共に開業し、共に働く妻は同志ですね。妻は山口獣医科病院での同僚で、ともにここまで歩んできました。私たちが出会い、開業のために一緒に巣立っていくのを山口先生はとても喜んで応援して下さいました。

「すべては犬猫の幸せのために」という気持ちで、地域密着の医療を行う

どんな診療を心がけていますか?

言葉の話せない動物の気持ちを思いやって診療にあたり、また、飼い主さんの望む治療がしたいと思います。私が師事した山口武雄先生は「犬猫を救うためなら何でもやる」という強い信念を持つ方です。自らの負担は顧みず、どんなに遅い時間でも関係なく診療に当たり、急患の手術も行う、すごい先生だと敬愛しています。私もそのレベルまでいけるかわかりませんが、先生のように「すべては犬猫の幸せのために」という気持ちで、日々の診療にあたりたいです。地域に根づいて、飼い主さんが大切なペットを気軽に連れて来やすい病院でありたいですね。特に、飼い主さんが、「今どんな治療をしているのかわからない」ということの無いよう、診療の前にわかりやすく丁寧に説明をして、可能な治療をご提案し、納得いただいた上で治療を行います。飼い主さんとペットが信頼関係を築き、また、ペットが家族の一員として幸せな社会生活が送れるようお手伝いができたらと思います。

獣医師として様々な出会いや思い出もおありでは。

そうですね。ある猫ちゃんは腸の病気で他の病院では治らず、当院に来て原因がわかり、手術をして一命を取り留めました。元気になった時、飼い主さんがすごく喜んで下さり、感謝されました。医療で動物の命を救えたときは、本当に獣医師をしていて良かったと思います。しかし時には救えない命もあります。末期がんの猫ちゃんが亡くなった時は非常につらかったですが、それでも飼い主さんに「一生懸命やって下さって、先生、本当にありがとうございました」と言ってもらいました。厳しい状態のワンちゃんを「それでも手術をしてやって下さい」と頼まれ、亡くなりましたが飼い主さんから感謝の言葉をいただいたこともあります。命を助けられなかったという悔いは残りますが、最後まであきらめずに力を尽くして、飼い主さんが納得して下さったとき、獣医師としてやるべきことができたのかなと感じます。

ところで、休日はどのように過ごされているのですか?

入院動物もいるので、休診日も実際は休み無く病院に通っていますね。妻とは開業前の慌ただしい時期に結婚して、今、ようやく落ち着いてきて、一緒に出かける時間が少しずつ取れるようになりました。休日は愛犬の幸ちゃんと川沿いを散歩するのが楽しみで、いつも癒されています。体を動かすのが好きで、小学校から大学を卒業するまでサッカーをやっていたので、時間ができたら再開したいです。冬はスノーボードもします。いずれ夫婦で行きたいですね。

最後に、飼い主の皆さんへのメッセージをいただけますか。

ペットはかわいく愛おしい存在で、飼い主さんにとっては大切な家族だと思います。でも、人間と比べて弱い部分の多い存在で、人間が手をかけてあげないと死んでしまうこともあります。飼い主にはペットの命に対する責任があります。「かわいいから飼う」だけでなく、飼うからには最後までしっかり面倒をみてあげて欲しいです。当院はそのためなら何でも相談にのりますし、気軽に遊びに来るような感覚で立ち寄っていただきたいですね。動物の命を大事にしていただき、大切なペットがその寿命を全うできるように、飼い主さんの相談に乗らせていただきたいと思います。

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