生田駅から徒歩約7分にある「ノワール動物病院」は2012年3月に開業したばかりのクリニックだ。院長の暮地康子先生は、同じく生田にある動物病院に約10年勤務していた経験があり、この界隈ではすでにお馴染みの獣医師。動物をモチーフとした時計やモビールなどの飾りは、ほとんどが開院のお祝いだというから、患者にとっても念願のクリニックの誕生だったことが伺える。院内は白を基調にビビッドなピンクがアクセントとなったオシャレな雰囲気で、壁の模様は暮地院長自ら施したものだという。「うちに来てくれる子はみんな私の子だと思って診察をしているんです」と話す、地域の頼れるドクターとして名高い暮地院長に、診療のモットーからプライベートの過ごし方まで、たっぷりと語っていただいた。
(取材日2012年10月3日)
―医院名の由来について教えてください。
クリニックの看板猫が「クロ」という名前なので、フランス語で「黒」という意味の「ノワール」にしました。待合室には黒猫の飾りがいっぱいありますが、ほとんどが飼い主さんや友人からの贈り物です。開院の際には、飼い主さんも動物たちも落ち着けるように、あまり病院らしくない内装にこだわり、白を基調に第一診察室はピンク、第二診察室はブルーの明るい色彩を採用しました。全体としてはピンクがテーマカラーなのですが、とくにピンクが好きなわけではないんですよ。設計士さんに「イメージカラーは?」と聞かれて、なぜか「ピンク」と答えたんです(笑)。でも、飼い主さんの中に占い師さんがいて、ピンクは私の今年のラッキーカラーだと言われて、結果的には良かったかなと思います(笑)。
―どのような飼い主さんが多いですか?
私は約10年間、生田周辺の2つの動物病院で勤務していました。ですから、当時からのお馴染みの飼い主さんが、開業後も変わらず来てくださっています。基本的には近隣にお住まいの方がほとんどですが、開業から約半年を過ぎて、新規の飼い主さんもかなり増えてきました。当院は犬・猫・ハムスター・フェレットなどの小動物を対象に診療しています。この地域の印象としては、動物の病気の予防に対しても意識の高い方が多いと感じますね。こちらから指摘する前に、「そろそろ7歳だから、検診をお願いします」という感じで、定期的に通われる方も少なくありません。また、他院にかかっている方が、セカンド・オピニオンを求めて来られることもあります。
―こちらの特色についてお聞かせ下さい。
基本的に動物に関わることでしたら、オールマイティーに診ることができます。例えば、新しいペットを迎える時の用意に関する疑問などにもお答えしますし、赤ちゃんの時のしつけから、年老いてからの介護までさまざまなご相談。昔からお付き合いのある患者さんは私のメールアドレスをご存じの方が多いので、何か気になることがあればメールでのご相談にも対応しています。以前勤めていた動物病院を辞めてから開業するまでの期間、知人の先生のクリニックで診察させていただいており、その際にメールと電話による完全予約制としていたんです。このように飼い主さんと獣医師の距離が近いのがうちの特徴ですね。お付き合いも自然に長くなる傾向があり、かかりつけの子であれば、顔色や表情を見ただけで「おかしい」とすぐわかります。
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