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池嶋 佳代子 院長の独自取材記事

イーリスペットクリニック

(さいたま市中央区/与野駅)

最終更新日: 2023/01/22

救急病院に運び込まれた生死をさまようペットを前に、不安とぴりぴりした気持ちを隠せないオーナー。そんなオーナーたちを励まし安心させながら、数多くのペットたちを救ってきたのは、笑顔が素敵な池嶋佳代子先生。現在はJR与野駅から徒歩3分の場所にある「イーリスペットクリニック」の院長として、経験を生かして地域のために奔走する獣医師だ。常に心に留めているのは、「この動物のために何をすべきかを、オーナーさんと一緒に考えること」。その思いは外観や診療内容にも込めたという。池嶋院長にたっぷりと話を聞いた。 (取材日2016年9月2日)

言葉を話せないペットの声を聞く

白と黒のスタイリッシュな外観が印象的です。

アットホームな雰囲気や動物病院らしい雰囲気を持たないクリニックを作りたかったんです。どちらかといえば、「少し雰囲気があって入りづらいな」くらいの印象を持ってほしいと思っているくらいなんです。なぜなら、当院でめざしているのは「動物のために何をする必要があるかについて、オーナーさんと獣医師が一緒に考えていく診療を提供すること」だからです。診療は薬をぽんと出して終わりではありません。言葉を話せない動物の声を聞くことができるオーナーさんに成長してもらえるように、サポートすることも大事な診療。そのためには、私たちがオーナーさんを教育することも大切ですし、オーナーさんにもある程度高い意識を持っておいていただくことが必要だと考えています。

どのような動物の来院が多いのですか?

犬や猫、ハムスターやうさぎなどと幅広く診ていますが、犬と猫がメインですね。この辺りは新しいマンションと若い世帯が多いため、プードルやチワワ、ダックスフントといった小型犬を新しく家に迎えた新米オーナーさんがたくさん住んでいらっしゃると感じます。一方で、最近は猫のオーナーさんも増えています。患者層は犬が6割、猫が4割くらいです。犬で一番多い来院動機は予防接種などですね。また、意識の高いオーナーさんも多いため、「皮膚をかゆそうにしている」「食欲がない」「目の病気がなかなか治らない」などと動物の様子を心配して来院する人も少なくありません。うれしいことに、ホームページやクチコミで当院を訪れる方もたくさんいらっしゃいます。

猫はどのような症状で来院するのですか?

嘔吐、下痢、おしっこ、毛のトラブルなど幅広いですが、私は爪切りを目的とした来院を奨励しています。そのため、1ヵ月に1度の割合で爪切りのために来院する方も増えました。爪切りは猫にとって嫌な行為で、猫は根に持つ動物なんです(笑)。嫌なことを家でされるとずっと覚えている。ですから、そういうことは病院でするほうがいいと思っています。爪切りをきっかけに診察を受けることで、病気の早期発見にもつながりますしね。猫は散歩をしませんし、猫のオーナーさんは犬のオーナーさんに比べて守りに入る方が多い気がしますので、爪切りを機に外出するという習慣をつけることも好循環を生むと思っています。

一期一会の関係の中でも得てきた信頼

眼科ではどのような疾患がありますか。

目をシバシバと痛そうにしている時は角膜に傷が付いている可能性があります。高齢になると、緑内障や白内障のリスクが高まります。人と同じで犬や猫も目の病気は多いんです。しかし残念なことに、「年だから仕方ない」と放置したり、専門でない獣医師が目薬を一回出すだけで治療が終わったりと、適切に管理されていないことが多々あります。その結果、最後にかわいそうな状態になる動物たちをたくさん見てきました。目の病気は早めに見つけて適切に処置すれば病気の進行を止めることができ、完治まではいかなくても楽に生活させてあげることができるんですよ。

夜間救急でも診療されていると伺いました。

はい、今も夜間救急の病院で定期的に診療にあたっています。救急は私にとって獣医師として得るものが大きいですね。重篤な症状の動物が運ばれてくる救急の現場では、獣医師には経験と度胸が求められます。また、オーナーさんは初対面ですし、つらそうなペットを前では眉間にしわを寄せてぴりぴりしていらっしゃる。そんな中で大切なのは、一期一会のオーナーさんとどう信頼関係を築くかです。安心感を与える言葉をかけてあげるなど、日々勉強することはたくさんありますね。そして、なんとしてもホームドクターの元まで帰す。この思いで必死に対応しています。

患者さんと接する中で心がけていることはありますか?

話にしっかり耳を傾け、オーナーさんが求めるレベルの医療を提供したいと思っています。10のレベルの診療をここでできたとしても、オーナーさんの要望が7であればそれに合わせます。さらに、私自身もさらにしっかり勉強しないといけないと思っています。この辺りのお住まいの方は意識が高いので、新しい医療情報もよく御存じですからね。ただ、私は一か八かの治療や手術はしたくありません。石橋を叩いて渡るタイプなんです。ですから、必要に応じて速やかに専門の獣医師を紹介したり、川口市のどうぶつの総合病院など、他院と連携することも大事にしています。

飼い主とペットの架け橋になる

院長が獣医師になった理由を教えていただけますか?

小さい頃から当たり前のように動物を飼っていました。院名の「イーリス」は昔飼っていた小動物のプレーリードッグの名前なんですよ。常に動物がいる環境で育ったせいか、物心がついた頃から動物の世界で仕事をしたいと思っていました。獣医師になろうと決めたのは中学生の頃。母は体力的にきつい獣医師になることには反対し、薬剤師などを勧めてきました。でも母と同じ考えだったのは、独り立ちしたいと思っていたこと。父が早くに亡くなって母には苦労をかけましたから、獣医師の資格を取った後は開業しようと初めから考えていました。仕事のやりがいは、病気をスパンと治せた時。獣医師冥利につきます。また月並みですが、「ありがとう」と言ってくださったり、病気でもないのにクリニックまで遊びに来てくれたりしたときは、うれしいですね。

動物は先生にとって、どんな存在ですか?

癒やしですね。仕事で疲れて帰った時にペットがいてくれると、「よし、また頑張ろう」と思えます。開業してから獣医師は私一人ですから、すべての責任を自分で取らないといけません。治すことができなければ、オーナーさんは他の病院へ転院してしまいます。プレッシャーやストレスを感じることも多いんですよ。そんな中で、ペットは気持ちを和らげてくれます。ちなみにペット以外で癒やしになるのは、お酒ですね(笑)。あとは甘い物と車が大好き。開業してからはなかなか時間を取れないのですが、昔は夜にドライブに出かけたりスイーツを手作りしたりしていたんですよ。

今後の展望についてお聞かせください。

当院は女性スタッフのみなのですが、出産後も女性が活躍できる環境をつくりたいと考えているんです。特に動物の看護師は一度リタイアすると復帰が難しいとされているので、看護師以外の資格取得のサポートにも力を入れていきます。すでに動物看護士にはアロママッサージに関する資格を取得してもらいました。これによりオーナーさんに対しては、おやつや散歩など日頃の生活に関わるアドバイスに加え、自宅でできるアロママッサージ法も指導できるようになりました。アロママッサージはオーナーさんにもメリットがあるんですよ。動物とのコミュニケーション効果、リラックス効果が期待できます。そして体の異常の早期発見につながります。実際に、関節の病気を発見した方もいました。実は、院名にある「イーリス」は、ギリシャ神話の中でメッセンジャーであり女神でもあります。その名の通り、飼い主さんとペットの架け橋になる努力を続けていきます。

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