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荒井 和子 院長の独自取材記事

アライ動物病院

(横浜市緑区/中山駅)

最終更新日: 2024/07/23

中山駅から徒歩13分、中原街道沿いにたたずむ「アライ動物病院」。ミモザイエローの外壁を目印に訪れた先で気さくな笑顔で迎えてくれるのが荒井和子院長だ。1985年の開業以来、長年にわたりこのエリアの犬と猫たちの健康を見守ってきた。飼い主とも本音で向き合う嘘のない人柄を慕って、開業当初から通う家族も少なくない。「かわいがるだけではなく、しつけや食事管理も大切なことです」と初めてペットを飼うに人の悩みにも快く応じている。小さな命を家庭に迎えてから見送るまで、さまざまな道のりに伴走してきた荒井院長。診療にあたって大切にしていることや、今のペットブームに思うことなど詳しく話してもらった。(取材日2024年7月3日)

長年の経験を生かし人と犬猫との幸せな暮らしを見守る

まず、獣医師を志したきっかけをお聞かせください。

私はこの辺りで生まれ育ったのですが、かつては一面に田んぼが広がっていました。中原街道は農道で、毎朝、馬に引かせた車で畑に向かう人たちが行き交っていたものです。ウシやタヌキもよく目にしましたし、いつも何らかの動物が身近にいるような子ども時代を過ごしたのも、獣医師をめざしたきっかけの一つだったのかもしれませんね。高校生くらいになると、国家資格が取れる技術職で自立できる職業に就きたいと考えるようになり、いくつかの選択肢の中から獣医師を選びました。

開業に至るまでの経緯を教えていただけますか。

大学卒業後は厚木市の動物病院で研修を受け、次にペットショップに併設する獣医室で経験を積みました。その後、この場所に開業したのは、もともと実家だったからなんです。最初は離れた場所に住んでいて通勤していたのですが、ここに寝泊まりする日がどんどん増えてしまって。どうしても、夜間も含めて1時間おきにしなくてはいけない検査などもありましたからね。そこで、自宅兼クリニックとして建て直し、現在に至ります。通勤の負担がないからこそ、平日・土曜と夜20時まで無理なく診療できているのではないでしょうか。

このエリアでペットを飼っているのはどのようなご家庭が多いですか。

もともとは農家が多い地域柄なのか、今では少数派となった猫を放し飼いにしている方もいますね。交通事故や毒性がある植物との接触などに注意してほしいところです。一方で宅地化も進みマンションも増えている昨今、都心部同様にマンションで犬や猫を飼育している家族も増えました。どのご家庭からも「ペットがいて幸せ」という思いが強く伝わってきます。しかし、「ペットも幸せ」であるとは限りません。お互いがハッピーであるためには、かわいがるだけではなく食事の管理やしつけも必要です。どんなにかわいくても、生き物として逸脱したかわいがり方をしてはいけません。動物たちは人ではないし、おもちゃでもありません。犬として猫として正しい生活を考えてほしいと思っています。

飼い主との二人三脚で各家庭にマッチした治療をめざす

犬と猫でも注意すべき点は異なるのですね。

犬にはリーダーとして接することが必要で、24時間365日訓練ともいえます。何回もダメといったことでも1度でも例外を作ると「いいんだ」となってしまうのが犬です。1回ルールを決めたら逸脱しないように注意してください。猫に対しては対等な同居人として接するのがお勧めです。厳しく叱っては逆効果。もまれて育つときつい性格になるので、穏やかな猫にしたかったら機嫌良く暮らしてもらうことです。さらに、犬にも猫にも性格があり、人間くらい個体差があります。スキンシップが好きな子、放っておいてもらいたい子、それぞれがしてほしくないことを無理強いしないように注意してください。

治療の進め方の特徴を教えてください。

まず、問診票、診察、身体検査などから把握した現状を説明して、治療の選択肢とおおよその費用をお伝えします。治療にはご家族の協力が欠かせません。だからこそ、納得して臨んでいただけるよう尽力します。動物にとって苦痛になる、必要のない検査・入院・治療は行いません。入院は絶対に必要と判断した場合のみとして、できるだけ家族と一緒に過ごせるように配慮しています。入院をしている子もいよいよとなったら、たとえ夜中でも家の方に連絡をして、最期は私たちではなく大好きな家族と一緒に迎えられるようにしたいと思っています。また、より専門的な治療が必要と判断される場合は、各科専門の二次医療センターを迅速に紹介していますので、ご安心ください。

診療において大切にしていることは何ですか。

それぞれのご家庭に合った治療法、飼育法を提案することです。例えば、1日4回の投薬が最善だったとしても、共働きで無理という家も増えていますよね。また、薬をどうしても飲んでくれない子もいます。100%の治療は難しくても、たとえ80%でもとにかく治療を続けることが大事です。正しいプランをベースにしながらも、臨機応変に各家庭とマッチしたオーダーメイドの治療法を考えていきます。飼育法についても、ライフスタイルに合った食事時間、散歩時間を考えて、無理なく続けられるようにすることも大事です。飼い主さんと二人三脚で動物たちを見守り続けたいと思っています。

小さな命と真剣に向き合う生活を支えていきたい

今後の展望についてお聞かせください。

もともと当院は飼い主さんとの距離が近くて、私にいろいろとご家庭の愚痴なども聞かせてくださる方も多いんですよ。私だけではなくスタッフもよく人生相談を持ちかけられています(笑)。ここに来ることがストレス解消にもなっているようで、皆さん笑顔で帰って行きますね。この距離感だからこそ、オーダーメイドの治療ができるのだと思いますし、これからも大切にしていきたいです。獣医師は私一人で、飼い始めから最期までを責任を持って担当するスタイルも今後とも続けていきます。クリニックを大きくしたいというような願いはなくて、ただ、それぞれのご家庭とペットが幸せに過ごせるように、見守っていきたいです。

お忙しい毎日ですが、リフレッシュ法などはありますか。

読書が気分転換になっています。時代小説やアクションものも読みますが、息子たちから勧められたライトノベルなども好きです。小説投稿サイトで初期から追いかけていた作品がアニメ化されたときなどはうれしいですね。また、オンラインゲームなども楽しんでいます。カメラアングルが切り替わると酔ってしまったりするのですが面白いですね。仲間とチームを組んで参戦することもありますが、私は弱くてすぐに倒されてしまいます(笑)。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

最近、気になっているのは不自然に小型化された犬種が人気を集めている点です。普通の種類ならば2〜3日で自然と治っていくような下痢でも、小さければ重症化リスクも高くなります。ニーズが高まり、そういった子ばかりが生み出されることがないようにと願うばかりです。まず、ペットショップに行く前に、ご家庭で無理なく飼えるのはどんな子なのか検討することをお勧めします。いざ、ペットとの生活が始まり、どう飼っていいかわからない方も、インターネットの情報を読みすぎて混乱している方も、遠慮なくご相談ください。人間の子を育てるのも、育児書を読んだり保健師さんに教えてもらったりしても、それでも大変ですよね。誰でも初めてのことを急にはできません。「育てる」とは、「家に生き物がいる」とは、そういうことです。動物飼育に関するわかりやすい本も紹介できますので、まずは一冊、読んでみてはいかがでしょうか。

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