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田山 正一 院長の独自取材記事

田山獣医科病院

(川崎市高津区/溝の口駅)

最終更新日: 2021/10/12

溝の口駅から歩いて5分。犬と猫が描かれたポップな看板の田山獣医科病院の待合室には、昔ながらの犬や猫の動物図鑑がずらり。何ともノスタルジックな空気が流れている。それもそのはず、開業は1954年。先代である院長の父の頃から53年間、溝の口に住まう動物たちの健康を見守ってきた。「家族のようにかわいがっても、犬は犬、猫は猫。人間とは違うんですよ。」と、いたずらっ子のような笑顔を見せながらも、ずばり苦言を呈する田山先生。飼い主にとって少々耳が痛い言葉だが、誰よりも動物を愛しているからこそ言える、その辛辣な言葉の意味とは? ジョークを交えながらも、田山先生はその真意をひとつひとつ丁寧に答えてくれた。 (取材日2007年10月15日)

開業1954年。牛や豚など大動物を診ていた先代の父

開業が1954年ですか。まさに溝の口の老舗的存在ですね。

先代である父が開業しました。当時、父は国立や立川まで、農家の家畜である牛や豚などの大動物を診に行ったらしいですよ。本来、獣医師は家畜を診るもので、獣医師法改正前は犬や猫は家畜ではなかったんです。法律のもとに、犬や猫を診るようになってから、まだ20年もたってないんじゃないでしょうか。うちは大動物を診ていた関係で、農家からの紹介もあり、犬や猫の患者さんにつながっていったようです。

先生の小さい頃と今の溝の口。変わりましたか?

生まれも育ちも溝の口なんですが、だいぶ変わりましたね。田園都市線の終点が溝の口駅でしたし、高いビルやマンションもありませんでした。こんなに都会になるとは子どもの頃には想像できませんでしたね。でも、昔も今もとても住みやすい街です。

獣医師になられたのは、やはりお父さまの影響ですか?

うちの父は獣医師、母も理容師の免許を持っていまして、手に職を持ったほうがよいという家庭でした。専門職を勧められましたが、父の背中を見ていた僕は、迷わず獣医師を選びました。同じ獣医師でも父はとてもまじめな人。僕はすごく不真面目なんです(笑)。とにかく厳しい人でしたよ。大学卒業後入社して1ヵ月も経たないうちに、「往診してくるから、手術しとけ!」という人なんです。「獣医師の免許を持っているのに、なんで私が教えなきゃいけないの?」と言われまして、見て覚えなさいという人でした。いやあ、厳しかったですね。

犬は犬、猫は猫。真の意味でかわいがらなきゃ

最近、犬や猫も長生きになってきてますよね?

この間、21歳の犬がいました。たしかに、長生きになりましたよね。 僕ら獣医師は、治すことももちろんですが、実は看取ることも大切なんですね。家族のようにかわいがってても犬は犬、猫は猫なんですよ。人間と違って、犬や猫の平均寿命は短いんですから。もちろん、治すのが僕たちの使命です。でも、犬も猫も人間よりは長生きできないのですから、いかに苦しまないで天寿を全うできるかを考えています。健康な状態で長生きができるように日頃の予防や健康診断が重要になってきます。

先生の診療方針をお聞かせください。

私は、何でも飼い主さんの言う通りではなく、言わなければいけない時ははっきりと言わなきゃ、と思っています。だって、犬や猫は文句言えませんから。当たり前かもしれませんが、飼い主さんのお話をよく聞いて、私たち獣医師がその子の状態を診て、わかりやすく説明をし、話し合い、飼い主さんが納得したうえでその子に合った診療をしていければと思います。

飼い主さんが気をつけてあげてほしいことをお教えください。

犬や猫と人は違う、という事ですね。人間が住んでいる家はあくまでも人間用で、犬用や猫用じゃないんです。例えば、小型犬が人の椅子の高さまでジャンプします。あれは小型犬にとって、たいへんな負担なんですね。また、犬がフローリングの床をダーッと走っていって、いきなり方向転換するじゃないですか。そうすると、膝が悪くなって股関節が抜けてしまう子もいるんです。普段の彼らをよく見ていてあげてほしいですね。楽しみの餌を食べないのは、体の調子がおかしいからなのですから、なるべく早く病院に連れてきてあげてください。

どの獣医師も同じレベルで診られる病院が理想

思い出に残っている患者さんはいらっしゃいますか?

何年か前にゴールデンレトリーバーが来まして、犬では珍しい胃がんで。正直1ヵ月生きるかなと思ったんですが、その後2年半生きましてね。それが本当にうれしかったなあ。

飼い主さんにメッセージをお願いします。

すぐに結果を求めないでいただきたいんです。初めて病院を訪れて、「先生!この犬、どこが悪いの?」といきなりおっしゃる方がいますが、まだお話も聞いていない、検査もしていない状態では、こういう病気が考えられるぐらいしか申し上げられないんです。逆にペットを診て、すぐにわかる病気はかなり重篤です。そのあたりをご理解いただければと思います。

今後の展望を教えてください。

お散歩の途中や動物を連れていなくても気軽に立ち寄っていただける、なんでも話せる動物病院でありたいと思っています。

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