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内山辰弥院長、東海林陽介先生、田處俊之先生の独自取材記事

王禅寺ペットクリニック

(川崎市麻生区/新百合ヶ丘駅)

最終更新日: 2023/01/22

キラキラと木漏れ日がふりそそぐ、緑豊かな王禅寺公園からすぐ。「王禅寺ペットクリニック」は、いつもたくさんの動物たちであふれている。2000年の開業以来、「24時間365日診療」というスタンスを掲げ、近隣の多くの飼い主たちから厚い信頼を寄せられてきた同クリニック。「飼い主さんの思いに添った診療を心がけたい」と穏やかな笑顔で出迎えてくれたのは内山辰弥院長だ。にこやかな微笑みのなかに、動物たちを愛する情熱がいっぱい。優しい語り口に、思わずホッと心も和んでくる。22人の獣医師、23人の看護師が在籍。日常のケアはもちろん、救急医療の最前線まで幅広く対応、動物たちと飼い主をさまざまな面から強力にバックアップし続けている。「動物たちと過ごす時間の最初から最後までサポートしてきたい」と語る内山院長、さらに指導医として院長を支える東海林陽介先生、田處俊之先生に、日々の診療で感じる思いや心がけていること、プライベートなお話から今後の展望まで、じっくりと伺った。 (取材日2013年6月25日)

「24時間365日診療」がポリシー。チーム医療で動物たちの健康と飼い主の安心を全力でサポート

こちらは24時間365日休まず診療されているのですね。

【内山院長】はい。「24時間365日診療」は2000年の開業当初から変わらぬ当院のポリシー。「地域の方に安心していただきたい」という思いとともに、私たちにとっても昼間診た子を夜勤の先生がずっと診ていてくれるというのは大きな安心感につながっているんですよ。当院は最寄り駅からは少し離れた住宅街の中にありますが、尻手黒川線に面していることもあり、患者さんは麻生区内はもちろんや宮前区、青葉区、多摩区など近隣から足を運んでくださって。稲城市や町田市など遠方からという方もいらっしゃいます。動物たちは9割以上が犬、猫で、圧倒的にワンちゃん中心。患者さん同士で「紹介された」と言って来院くださる方も多く、とてもうれしく感じています。夕方すぎ、お仕事帰りにスーツ姿のままワンちゃんを連れていらっしゃる方も。みなさん、本当に家族の一員として動物たちをかわいがっていらっしゃるんだなあと日々、実感しながら診療させていただいています。

大勢のスタッフが連携しながら診療している姿が印象的です。

【内山院長】大部屋診療も当院のこだわりのひとつなんですよ。現在、診療にあたるスタッフは獣医師22人、看護師23人。個室で1対1に診るのではなく、オープンなスペースでみんなで診ていくというのが基本スタイルです。大部屋で診察をしていれば、実際にその日に担当していないスタッフも気軽にお声かけさせていただいたり、何かの時すぐ手助けもできますからね。そんな診察室の雰囲気はガラス越しに待合室からも感じていただけるのではないでしょうか。もちろん決まった先生を指名される方もいらっしゃいますが、分院の「新百合ヶ丘病院」「猫の診察室」とも電子カルテで共通に管理していますので、前にどこで誰が診ていても、その治療内容をきちんと踏まえて診察することが可能です。また、より高度な医療がご提供できるよう腫瘍、整形外科、眼科、皮膚科など専門色を出している先生も10人以上いて、何かあればその専門ドクターに聞くという体制も整えています。年数が経つ分キャリアは増えますが、なかなか専門性を生かして診療できる獣医師・クリニックはありませんからね。全体を診ながらそれぞれの専門性を伸ばしているのが当院のスタッフ。お互いに刺激しあい、より充実した診療につながっているのではないかと思っています。

これまで診療されてきてどのようなことをお感じになりますか?

【内山院長】昔のワンちゃんネコちゃんは感染症で命を落とすことが多かったのですが、今はワクチン接種でしっかり予防されている方がほとんど。その分、寿命も延び、長生きしたがゆえに腫瘍やがんで亡くなるということが増えていますね。このあたりにお住まいの方々は、とても意識の高い飼い主さんばかり。みなさん、本当に家族の一員のようにかわいがっていらっしゃいます。とはいえ、それぞれいろいろなお考えをお持ちですし、やはり経済的な面で治療に限界のある方がいらっしゃるのも事実。そんな時、お一人お一人に時間の区切りなくじっくり満足いただけるまでお話させていただけるのも、スタッフが大勢そろう当院ならではのメリットだと思っています。人の医療もそうですが、すべての病気を治せるわけではなく、時にはリスクのほうが大きい判断をしなければいけないこともある。人であれば治療をストップする判断は基本的にないでしょうが、ワンちゃんネコちゃんにとっては入院自体が負担になってしまう子も。治療に集中することが本当に幸せなのかとか、動物たちの生活環境によってもベストはそれぞれ違ってきますしね。入院させるのがメリットになるのか、積極的に治療すれば、より快適な生活がまっている可能性が高いのか、病気の種類やその子の性格もみながら総合的に判断してあげなければいけないと、常に感じています。飼い主さん方、本当に愛情いっぱいで動物たちに接していらして、むしろ私たちが勉強させていただくことも多いんですよ。その分、要求される医療レベルが高くなるとも実感。ご要望にお応えしていかれるよう、私たちもますます腕を磨いていかなければいけないと思っています。

「何でも話しやすい」と思ってもらえる獣医師をめざしたい

先生はずっと獣医師を志されていたのですか?

【内山院長】いつからかと言われると……。おそらく中学生くらいから何となく自分の将来像として描いていたように思います。これというきっかけがあったわけではないのですが、もともと生物の授業が好きで、その得意な領域を伸ばしていった先に獣医師があった、というかんじでしょうか。小さい頃、自宅で動物を飼っていたことがなかったので、「動物とふれあう生活がしたい!」という気持ちも、獣医師をめざす後押しをしてくれたのかもしれません。

一番やりがいを感じるのはどのような時でしょう?

【内山院長】やはり患者さんに喜んでいただける時ですね。「ほかのクリニックで検査したけれど原因がわからない」「ずっと治療を続けてきたがなかなかよくならない」と、困った状態で来院され、当院で原因がみつけられたり、治療も成功して飼い主さんも動物たちも「幸せになった」とおっしゃってくださったりすると、本当にやりがいを感じます。獣医師になるまで「単純に動物相手の職業だろう」と考えていたのですが、いざなってみると、実際にコミュニケーションをとるのは飼い主さん。むしろ「対人間」というイメージが強くなりました。当たり前ですが、動物たちは何も話ができないわけですしね。性格によっては治療中に飼い主さんと話しているだけで飽きて診察できない状態になってしまう子もいますから、極力、お話だけに集中することなく、逆に動物だけ診てお話がおろそかにならないよう。幅広く考えながら接することの大切さを痛感しています。一番大切なのは飼い主さんがどう思われているか。単純に病気だけを治せばいいのではなく、飼い主さんの心のケアというところを常に考えていかなければいけないと思うんですよ。ですから「話しやすい」「気軽に何でも聞ける」と感じていただけるよう、またどんな症状にも幅広く対応していかれるよう、これからも一層努力を重ね、学び続けていきたいなあと思っています。

ご自身のリラックスタイムの過ごし方をお教えください。

【内山院長】忙しさに追われ、なかなか趣味を楽しむこともできずにいるんですよ(笑)。もう本当に毎日、仕事か、子育てに参加しているか、というかんじです。息子はもうすぐ2歳。これから大きくなって、いろいろとできることも増えてくるでしょうし、いずれ何か一緒に楽しめたらいいなあと思っています。実は自宅でヨークシャーテリアを飼っているんですが、息子とは兄弟のように……というのか、「ジャイアンとのび太」のように(笑)、仲良くじゃれあっているんですよ。そんな姿を見ている時が一番のリラックスタイム。心も和みますね。

動物たちと過ごす時間の最初から最後まで、しっかりとサポートしていきたい

指導医の先生方は大勢のスタッフの方々をまとめていらっしゃるのですね。

【東海林先生】私はこちらに勤務して7年目。顔馴染みの飼い主さんもずいぶん増えました。当院には若い獣医師もたくさんいますが、獣医師になりたての頃は「自分に実力がない」と思い、自信ないがゆえに自分で限界を決めて飼い主さんに選択肢を提案してしまうこともあるんですよね。「こんな手術があるけれど、かわいそうでは」と思い込んで提示しなかったり。でも、実は本当は手術してあげたほうがいい病気もあるんです。妥協せず、なんでも相談するようにとアドバイスしていますが、自分もそうだったように、成長するにそれぞれ過程があるもの。そこを気づいてあげたいなと思っています。当院のように大勢のスタッフに囲まれて診療するのは、私にとっても大きな刺激。自分とは違ったところに興味を持って勉強している後輩もいて、私自身も、たくさんの学ぶ機会を与えていただいているように思います。 【田處先生】私はこちらに勤務して6年目。このあたりは本当に意識の高い飼い主さんが多いと実感します。若い後輩たちに対しては、できるだけ言葉かけをして治療の経過を聞くなど、何気ない気づきを理解してもらえたらと思っています。実は、東海林先生と私は「アメとムチ」。私はもちろんムチの役目で(笑)、私に怒られた若い後輩が東海林先生に助けを求めるというパターン(笑)。うまくフォローしてもらっています。指導医という立場に立ち、私自身、外の世界を見る機会もたくさんいただいているので、そこを還元していかれればと思いますね。後輩がたくさんいる分、自分も勉強しなければと焦る気持ちにもなりますし、より一層の意欲にもつながっていると実感。専門性高く勉強している先生もいらして情報もいろいろと入りますし、本当に日々、大きな刺激を受けていることをうれしく思っています。

それぞれ診療されるときに心がけていらっしゃるのはどのようなことですか?

【東海林先生】私は、動物を診るのはもちろんですが、飼い主さんが何を一番悩んでいらっしゃるか理解するよう心がけています。「病気はこれ」とわかっても、実際に悩んでいらっしゃるのは、もっとほかにあるかもしれない。そこを理解し、飼い主さんの悩みを解決するための治療ができればと思っています。多くの方は、動物たちが病気になるとよく面倒みるようになると思うのですが、病気でないときの姿って、実はあまり気にしていらっしゃらないはず。でも、私らが知りたいのは健康な時と病気の時のギャップ。もしかして最初から何かサインがあったかもしれませんしね。ぜひ、普通に生活している時の様子をよくみていただけるとうれしいです。私自身、獣医師としてはまだ若手。今、高齢の子を診る機会が多くなってきているので、無理のない最適な治療を選んであげられるよう、一層の努力をしていきたいと思っています。 【田處先生】私は、できるだけ難しい言葉を使わずにご説明することを心がけています。飼い主さん自身が病気を理解し、しっかり向き合っていただくことが、よりよい治療結果を得るためにも一番大事。そのためにはまず病気を知っていただかないといけませんからね。どうお話しするのがベストなのか、日々、考えるようにしています。動物たちの過ごす時間は、同じ1年でも私たち人間よりずっと早い。病気になって初めて、その時間の差を感じる方は多いと思うのですが、何気なく過ごしている時間こそ絶対に幸せなはず。ぜひ、動物たちと一緒に過ごす時間を濃密にしていただきたいなと思います。この近くには大学病院などもあり、「あそこに行けばある程度治療ができる」ということも多いのですが、それを私たちでカバーできるように。ちょっとずつ診療の幅を広げ、病院として底上げできるよう頑張っていきたいですね。

今後の展望、そして動物たちと楽しく生活していくためのアドバイスをお願いします。

【内山院長】飼い主さんの感じる「何かおかしい」「どこかいつもと違う」という感覚は、私たちが診療する上で非常に重要なところ。「こんなこと相談していいのかな」と遠慮せず、日常のどんな些細なことでも何でも気軽に聞いていただきたい。どうしても「動物病院は敷居が高い」と感じてしまう方は多いと思いますが、単純に顔を見せていただくだけでも私たちはとてもうれしいんです。ハードル高いイメージを持たず、本当にいつでも気楽に、お話しにいらしていただけるといいなあと思いますね。当院のようにスタッフも多く、規模も大きくなると、やはり求められる医療の質も高いものが要求されるもの。そういったご要望にしっかりお応えできるよう、さまざまな分野でレベルアップしていきたい。そのため、全スタッフが今まで以上に学び続けていくことが大切だと実感しています。ありがたいことに、当院はいつも大勢の患者さんがいらしてくださり、なかなかゆったり過ごすという雰囲気が出せず申し訳ないと思うのですが、最終的には、お散歩ついでにちょっと立ち寄って、患者さん同士で仲良くなっていただけるような気軽な社交場のような役割りも果たしていかれるのが私の理想。これまでも「子どもクラブ」で生後4ヵ月までのワンちゃんと飼い主さんのさまざまなサポートをしてきましたが、今後は、ただ病気だけを治すのではなく、ワンちゃんとの生活スタイルや、初めて子犬や子猫を飼った時どうしたら楽しく過ごせるのかといったところのアドバイスもしていきたい。分院の「新百合ヶ丘病院」、ネコちゃん専用の「猫の診察室」と3院体制も整いましたし、今まで飼い主さんを強力にサポート、最初から最後まで、動物たちとより楽しく生活していただけるためのお手伝いができるよう、一層努力していきたいと思っています。

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