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原田佳世乃 院長の独自取材記事

リンク動物病院

(海老名市/厚木駅)

最終更新日: 2023/01/22

海老名市にある犬猫病院「リンク動物病院」。2015年3月にオープンしたばかりの院内は、明るい雰囲気で清々しい。原田佳世乃院長は、「気軽にお越しいただけるよう、開放的な雰囲気にしたくて、安心感を与える緑を多用した優しく明るい色合いにしました」とにこやかに話す。子どもの頃から動物が大好きだったという原田院長は、犬や猫だけでなくオーナーとの関わりも重視し、絆を深めたいとの思いから“リンク”という名前にしたという。自身が可愛がっていた犬を亡くした辛い経験があり、ペットを思うオーナーの気持ちに寄り添い、できるかぎり要望に応えられるクリニックづくりをめざす。情熱も行動力もある原田院長に、診療に対する思いや今後の展望についてなど、詳しくお話しいただいた。 (取材日2015年3月12日)

外出が苦手な猫のために、猫専用の診療時間帯や診療室などを用意

神奈川大学獣医学科をご卒業後から開院までの経緯について、お話しください。

品川区にある動物病院で、5年間勤務しました。ドクターが10人ほどいて、 CTも置いてある大きな動物病院で、とにかく忙しかったですね。お休みがほとんどないような感じで、週の半分は日付が変わってから帰るほどでした。実は、獣医学科に入る前に、同じ日本大学生物資源科学部の他の学科を卒業しているんです。その後獣医学科へは2年次より編入したので、他の方より3年遅いんですね。そのプレッシャーもあって、どんなに忙しくてもいいから、診療経験が積めるような病院がいいなと思い、こちらでお世話になりました。その後、千葉の動物病院で2年ほどお世話になりました。こちらはドクターが5、6人いて、その地域の中では中核的な動物病院でした。ちょうどその頃、東京猫医療センターという猫ちゃん専門の病院へ、毎月1〜2回実習がてら通わせていただきました。猫についてより深く知りたかっただけでなく、腫瘍にも力を入れている病院だったので勉強させていただきたくて。私は犬猫病院の開業をめざしていたのですが、東京猫医療センターの考え方などについても学ばせていただいて、本当に良かったと思っています。

東京猫医療センターでは、どのようなことを学ばれてきましたか?

犬と猫の違いはもちろん、犬のオーナーさんと猫のオーナーさんの違いについても、改めて学べましたね。犬のオーナーさんは、お散歩に行けば他のオーナーさんと会って情報交換ができるのですが、猫のオーナーさんは、他のオーナーさんと交流する機会がほとんどありません。ですから、インターネットで情報を集める方が多いんですね。その結果ひとりで不安になり、病院探しに苦労してしまうという方も多いようです。猫は基本的にとても神経質な動物ですから、今まであまり家から出たことがないところに出かけて緊張してしまうのも当然ですし、犬が苦手というのもまた仕方のないことなんです。犬の鳴き声を聞いて緊張するような場面は減らしてあげたい、と思うようになりました。

では、猫に対して、どのようなことを配慮されていますか?

猫と犬の診療室を分けています。わんちゃんの方が少し広く、窓を設けたり、ドアにスリットガラスを入れたりして、開放的な雰囲気にしています。猫ちゃんの診療室は東京猫医療センターさんとほとんど同じスタイルで、猫ちゃんが緊張しないで済むように、エコーなどの機械や聴診器などを診療台の裏側に置いて見えないようにしています。また、入院や健診などでおあずかりする部屋についても、わんちゃん用と猫ちゃん用とで分けてあります。もちろん冷暖房完備です。こちらの部屋は、ペットホテルとしてもご利用いただけるようになっています。その他、猫ちゃんを専門的に診療するキャットアワーを設けています。水曜日と日曜日、両日共に14時から16時までで、予約制です。普段の診療より待ち時間も少ないですし、猫ちゃんのストレスも避けられるため、当クリニックがオープンして間もないのですが、すでに多くの猫ちゃんにいらしていただいていますね。

犬や猫、オーナーとの“絆”を第一に考え、幅広く対応できるジェネラリストをめざす

「リンク」とは、どのような意味で名付けられたのですか?

“絆”をイメージして名付けました。診療していく上では、わんちゃんや猫ちゃんとの絆はもちろん、オーナーさんと私との絆もとても大事だと思うんですね。「あの先生が指示してくれたんだから、間違いない」と思っていただけるような関係ができていないと、良い診療につながらないですから。例えば、治療の末ペットが亡くなった時も、「あの時もっとこうしてもらえれば」とか「先生の言葉に従ったけど、他の方法があったんじゃないか」とか、そういう後悔をしていただきたくないんです。「十分なことをしてあげられました。ありがとうございました」と、そんなお言葉をいただけるよう、全力で尽くしたいと思っています。また、「あの時の先生の言葉で傷ついた」ということもないよう気を付けています。これもまた、信頼関係というか絆がしっかり生まれていないからこそ出てくる気持ちですので。やはり、オーナーさんと普段から色々なお話をさせていただき、一緒にわんちゃんや猫ちゃんのことを気にかけていきたいですね。

原田院長先生のめざしている診療スタイルについて、教えてください。

得意分野に特化したスペシャリストではなく、幅広い診療ができるジェネラリストをめざしています。様々な症状に対応するスキルがあることはもちろん、ホームドクターとして気軽にご相談いただける動物病院でありたいと思っています。ただ、腫瘍や皮膚科については長期で付き合っていく必要があるため、専門の先生に診ていただく日を設定してあります。私一人で抱え込むよりは、セカンドオピニオンとして他の先生にも診ていただける環境の方が、オーナーさんにより安心していただけるのではないかと考えています。当院では、皮膚科と腫瘍科の専門外来も行っておりますので、是非気軽に相談していただきたいですね。もし当院では手におえない症状や分野と判断した場合は、大学病院や他の専門の動物病院をご紹介することもできます。また、できるかぎりオーナーさんのご希望にお応えしたいと思っていますので、往診・送迎や時間外診療についても、臨機応変な対応ができるようにしていきたいと思っています。

では、診療に際してどのようなことを心がけていらっしゃいますか?

オーナーさんがどういうお気持ちなのか、これからどうしたいとお考えなのか、治療にかけられるお金や時間、思いなどもそれぞれ違いますので、いつもお話をしっかりと伺うよう努めています。実は、私も可愛がっていた犬を亡くしまして、その時の辛い経験があるため、オーナーさんには後悔していただきたくないんですね。今後の見通しについてもお話しして、決してこちらから押し付けるのではなく、オーナーさんご自身にとって納得のできる治療法を選択していただきたいと思っています。オーナーさんがわんちゃんや猫ちゃんを思うお気持ちがとても好きですので、尊重したいですね。

クリニック内を一層充実させ、幅広い診療ができるよう体制を整えていきたい

犬や猫が好きになったのは、いつ頃からですか?

物心がついた時からですね。とにかく触れ合いたがり、外出先で見かけた犬を触っては噛まれる……ということを繰り返して、見かねた両親がやっと犬を飼ってくれました。猫にもしつこくしすぎて、ある時目の中をガッとひっかかれて、角膜が傷ついてしまったことがありました。両親に知られたら猫が怒られると思って黙っていたのですが、あまりにも痛くて目が開けられなかったので、さすがに気づかれまして。飼い主はいとこだったのですが、いとこも「私が悪い」と言って猫をかばってくれて、結果、その猫はおとがめなしで済みました。他の動物も好きでしたよ。動物園も好きで、はじめは飼育員さんになりたいと言っていたのですが、「うんちやおしっこの片づけもするんだよ」と言われて、将来の夢が獣医師に変わりましたね(笑)。

では、最初から獣医学科をめざされなかったのは、どうしてでしょうか。

小学生の頃からずっと獣医師になりたいと思っていたのですが、高校3年生の受験の時にふと、動物が好きで今まで獣医師以外の職業について考えていなかったことに疑問を持ち、本当に獣医師になりたいのかどうか見つめなおそうと思い、他の学科に入学することにしました。食品開発などに関わる学科で、勉強したら気持ちが変わるかもしれないと思ったのですが、4年間学んで卒業する時点でも、獣医師になりたいという気持ちを強く持っていました。同じ生物資源科学部にある獣医学科を受験しなおし、無事2年次からの編入が叶いました。少し回り道をしてしまいましたが、他の世界を見たからこそ自分のやりたいことがよりはっきりして、良かったと思います。

今後のクリニックの展望について、教えてください。

オーナーさんが動物病院に期待することは、身近な存在であることはもちろん、いざという時に力になってもらえることではないでしょうか。診療時間外に診てほしい事態になった場合も、夜間救急に行くのではなく、やはりホームドクターに診てもらいたい、安心したいというお気持ちが強いと思いますので、24時間365日診療ができるようになりたいですね。しかし、さすがに私ひとりでは体がもちませんので、クリニック内を充実させ、スタッフの数を増やしていきたいと思っています。今は私と2人の看護師とで対応していますが、スタッフにはあまり無理をさせたくありませんから。他に、往診にも力を入れていきたいですし、キャットアワー以外でも「昼休みなら診られますよ」なんていう話もできるようになりたいので、やはり近いうちにスタッフの数を十分にそろえられるようになりたいですね。他に、オーナーさんにとって必要な情報や、診療に対する思いなどを伝えられるよう、ニュースレターも作っていきたいと思っています。

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