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勝間健次 院長の独自取材記事

かつまペットクリニック

(船橋市/高根公団駅)

最終更新日: 2023/01/22

人間の病院と違いクリニックごとの専門分野の差が見えづらいペットクリニック。「かつまペットクリニック」はそんな中にあって、眼科と整形外科の2次診療に力を入れ、犬の若年性の白内障や股関節形成不全など各種の関節症、また内視鏡を使った避妊手術などに定評があるクリニックだ。ペットホテルもある同院は院長の勝間健次先生を含め、獣医師5人、看護師10人と充実の診療体制。眼科手術用顕微鏡や整形外科の診療に欠かせない関節鏡などの設備もそろい、「地域のかかりつけ動物病院」として一次診療にあたる一方、全体の2〜3割は遠方やほかの病院などからの紹介を含め専門的な治療を実施。関節鏡を使うことでこれまで見過ごされていた関節の疾患を発見、治療できることも多いという。それらの診療の特徴や治療への思い、今後力を入れたいことなどを勝間院長に聞いた。 (取材日2015年11月17日)

白内障の手術、関節鏡を用いた治療など眼科・整形外科の専門治療を実施

まずはクリニック全体について簡単にご紹介いただけますか?

開院したのは1996年12月なので20年ぐらい前。最初は家内と2人の小さなクリニックからのスタートでした。開院のタイミングに特に理由はないんですが、学生の時から開業しようとは思っていました。この場所を選んだのは自分なりに調査をしていい所だなと思えたからです。出身は船橋市のお隣の八千代市なので、そこからも割と近いんですよ。ほかのクリニックとの一番の違いは、眼科と整形外科が得意分野で、白内障の手術や関節疾患の2次診療を行っていることでしょうか。患者さん全体の7〜8割は日常的な不調を診る1次診療で、これらの治療や手術のために来られる方は2〜3割。地域的には船橋市の方が一番多いですが病院からの紹介などもあるので、茨城県や埼玉県から来られる方もいらっしゃいます。

診療分野についてもう少し詳しく教えてください。

まず眼科では、眼科用の手術用顕微鏡も導入しており、これを使った若年性白内障の手術を多く行っています。犬の白内障は人間と違って7〜8割がまだ若いうちに起こるのですが、その場合は手術になることがほとんど。逆に15歳以上と高齢になってからの白内障は、麻酔のリスクもあるので手術することは少ないですね。他に需要が多いのが、外科手術用の硬性内視鏡システムを使った避妊手術。5mmのキズが2ヵ所残るだけなので従来の開腹手術に比べてワンちゃん自体にも負担が少なくて済み、術後の回復も早いので、飼い主さんに喜んでいただいています。導入している動物病院はまだ少ないので、このために来られる方もいらっしゃいますね。

整形外科ではどんな治療が多いのですか?

現在はペットは室内飼いがほとんどなので、トイプードルやミニチュアサイズの犬以外は骨折は少なくなりました。代わりに多いのは関節疾患で、関節鏡で見ないといけない症例が多くなっています。関節鏡というのは、胃カメラのような細い管の先にレンズとライトがついた関節内をのぞける道具です。関節の疾患では、例えば膝の前十字靭帯断裂などが多いのですが、見た目ではわからないし、レントゲンでも靭帯は映りません。CTやMRIでもわからず、中には触診でわかる場合もありますが、関節鏡で見てみないと確定診断はできないんです。昔は、何か動きがおかしいなと思って飼い主さんが動物病院に連れてきても、獣医師側がわからなくて鎮痛剤で様子を見るなどの対処になってしまい、必要な手術がなされていないケースも結構多かったんです。そういう見逃されてきた関節疾患を関節鏡を使うことで見つけたり、そこから手術につなげたりということは多くなりました。関節鏡は特殊な技術が必要な検査なので、これは当院の特徴といえるかなと思います。

飼い主の気持ちを大切に、安心できる診療を提供

先生が診療の際に最も大事にしていることを教えてください。

やはり飼い主さんの気持ちです。絶対これは必要だと思っても、飼い主さんが望まないことは勧められないですし、逆に飼い主さんが望んでいることであれば、こちらが不要だろうと思っていても検討することがあります。例えば検査など、医療上は必要ないというものでも、飼い主さんに安心していただくためには必要だったりしますからね。飼い主さんのその時の気持ちやニーズに合わせて治療を行っていくことが大事かなと思っています。ペットについて相談を受けることもよくありますが、それも一番大事なのは飼い主さんに安心していただくこと。「話を聞いてもらって安心しました」と言っていただくことがありますが、それが嬉しいですね。もちろん初めてペットを飼う方もいらっしゃるので、そのような方にはいろんな情報を提供するようにも努めています。

週1回カウンセリングも行っていらっしゃるそうですね。

はい。これは私ではなくてカウンセリング専門の獣医師に来てもらい、飼い主さんの悩みや治療の内容について疑問に思ったことなど、私やほかの勤務医には話しづらいことも相談できるようにしています。ペットロスの悩みを聞いたりもしており、相談される飼い主さんも多いです。

スタッフさんたちもとても仲良しですが、クリニックをまとめる上で気をつけていることはありますか?

一番難しい質問ですね……。やはり仕事に全力投球できるように環境を整えること、そしてやりがいを持たせてあげることでしょうか。日々仕事をこなしているだけだとモチベーションも下がってくるので、そうならないためにはどうすればいいかは常に考えています。例えば、セミナーや勉強会は希望があればできるだけ行かせてあげて、休憩所は病院とは別棟にしてゆっくり休んでもらえるようにしています。また、「プロカメラマンによるペットの撮影講座」などの飼い主さん向けのイベントや院内新聞、子犬のしつけ教室「パピークラス」は看護師さんの担当。日々の診療だけでなく、そういうところでもやりがいを感じてくれればなと思っています。

専門医の育成が今後の目標

先生が獣医師になったきっかけを教えてください。

特別にこれというきっかけはないのですが、小さい頃から動物が好きだったというのが一番の理由でしょうか。父が動物好きで家では犬、うさぎ、ニワトリ、モルモットなど本当にいろいろな動物を飼っていたので、その影響が大きいんじゃないかと思います。気がついたら、自然とこの仕事を選んでいたという感じです。

ご自身のリフレッシュ方法は何ですか?

釣りですね。1人で行く場合が多いですが、同じ獣医師の友人と一緒に行くこともあります。東京湾の外の方へ行くのが多く、友人と2人の時は伊豆や八丈島なんかに出かけていくこともありますね。釣りをするためにパラオへ行ったこともありました。

最後に今後さらに力を入れたいことやめざしていることはありますか?

診療を続けていくうちにめざすものもどんどん変わってきました。現在は私を入れて獣医師が5人、看護師が10人という体制ですが、より充実した動物医療を提供できるクリニックにしていきたいと思っています。力を入れたいのは人材の育成で、今は眼科と整形外科の両方を私が診ている状態ですが、私がいなくてもクリニックが回っていくようにしたいと思っています。ゆくゆくは当院から専門医を何人か出すのが夢ですね。また整形外科・眼科の専門治療ができることを、学会発表などの努力を通じて地域の方々、困っている方々に知っていただき、お力になれればと思います。

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