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- 鶴岡 学 院長、村田 敦子 先生、大山 広朗 先生
鶴岡 学 院長、村田 敦子 先生、大山 広朗 先生の独自取材記事
ペテモ動物病院 テラスモール湘南
(藤沢市/辻堂駅)
最終更新日: 2024/05/01
地域に根差し、病気の治療はもちろん、「予病」にも尽力する「ペテモ動物病院 テラスモール湘南」。辻堂駅から直結しているショッピングモール内にある動物病院だ。予防医療から一般診療、避妊・去勢をはじめとした一般外科など、幅広く対応する。院長を務めるのは鶴岡学先生。「一次診療施設の強みである綿密なコミュニケーションを生かし、飼い主さんと動物に寄り添った診療の提供に努めています」とほほ笑む。取材では鶴岡院長と村田敦子先生、大山広朗先生、3人の獣医師に同院の特徴について語ってもらった。(取材日2024年1月22日)
一次診療施設として地域の獣医療の一翼を担う
まずはこちらの動物病院の特色を教えてください。
【鶴岡院長】当院の特徴といえばショッピングモール内にあることです。来院された際、時間の使い方に融通が利きやすいでしょう。例えば検査のために30分だけ動物を預かるなど、ちょっとした待ち時間が発生した場合、飼い主さんは院内で待つ以外の選択肢があります。また大きな駐車場が利用できるのに加え、駅から近いのも強みですね。徒歩、車、電車と、自宅からの距離や都合に合わせて交通手段を選んでいただけます。こうした利便性の高さから、地域に住む方を中心に、横浜や小田原など遠方からも来ていただけていますね。
一次診療施設として、地域の獣医療の一翼を担っているのですね。
【村田先生】血液検査機器やエックス線撮影機器、手術室などの機器・設備をそろえ、一次診療施設として幅広く対応しています。中でも、開業当初から通う動物が高齢になっていることを受けて、腫瘍や循環器、内分泌系疾患など高齢の動物に多い病気の診療に力を注いでいますね。また当院は、「病気にさせないための準備」を「予病」と呼び、これも重視しています。1歳未満の動物の場合、1歳になるまでは月に1回は顔を見せに来てほしいとお伝えします。成長の過程を記録しながら、ワクチン接種完了までのサポートや避妊・去勢の相談などができると考えてのことです。1歳以上の場合は、特に気になる症状がなくても年に4回のペースでの受診をお勧めしています。「予病」のための受診が大切だという考えが浸透しているのか、実際多くの方がこまめに通ってくださっている印象です。
高齢の動物への診療、特に腫瘍への対応を強化している理由をお聞かせください。
【大山先生】残念ながら、腫瘍の診療に完治という概念はありません。そのため腫瘍とわかると悲観的になる飼い主さんが多いです。確かに完治は難しいですが、当院では「救う」ことはできるはずと考え、腫瘍への対応に注力しています。当院が考える「救う」とは、適切な治療はもちろん、飼い主さんと動物にとって納得のいく最期を提供すること。一次診療の強みである、飼い主さんとの距離の近さを生かしながらしっかりとお話を聞き、「最期をどう過ごしたいか」という気持ちに寄り添った治療の提案に努めています。もちろん、飼い主さんの考える最善をめざすために必要であれば当院での完結にはこだわらず、適切な二次診療施設をご紹介しますのでご安心ください。
会話を重視した、飼い主と動物に寄り添う診療を提供
診療で大切にしていることは何かありますか?
【鶴岡院長】動物は言葉で自分の体調を飼い主さんに伝えることができません。飼い主さんが異変に気づいた時にはすでに病気が進行してしまっていることも少なくありません。私たちが飼い主さんに最も伝えたいことは、動物病院は「病気になったら行く所」であるだけでなく、「病気にさせないために行く所」でもあるということ。病気の早期発見・治療を具現化するためには、飼い主さんとのこまめな情報交換が非常に重要になります。日頃からの情報の積み重ねは私たちが日々の診療の中でとても大切にしているポイントです。
大山先生と村田先生はいかがでしょうか?
【大山先生】自分本位な治療にならないよう、病気だけではなく飼い主さんや動物の背景も考慮することを大切にしています。実際に毎日の様子を見たり、薬をあげたりするのは飼い主さんであり、僕たちはあくまでもサポート役ですからね。また「最善の治療」は飼い主さんや動物によって異なるもの。それぞれの性格や生活を細かく把握し、治療に反映させることが大事だと考えます。そこで診療の際、飼い主さんとの会話に時間をかけるようにしているのです。 【村田先生】飼い主さんが笑顔でご自宅に帰れるような診療を心がけています。例えば動物が病気になると飼い主さんは「すぐに気づいてあげられなかった」と自分のことを責めてしまいがちです。そんなとき私は「今日受診してくれたからこそ気がつけたんですよ」と、前を向けるようなお声がけをしています。飼い主さんの気持ちが少しでも軽くなり、安心して治療を進められるようになったらうれしいです。
こちらでは、飼い主さんや動物とのコミュニケーションを大事にされているのですね。
【鶴岡院長】すべてのスタッフが、飼い主さんとの会話を大事にしていることも当院の特徴でしょう。時には、私たち動物病院側が伝えたいこと、大切だと思っていることと、飼い主さんが不安を解消するために知りたいことが、すれ違ってしまうこともあります。人間同士のやり取りの中には致し方ない部分もあるかもしれませんが、そうした溝があるまま治療を進めてしまうと、たとえ状態が良くなったとしても、何かしらの不満が残る可能性が高いです。お互いが満足のいく結果をめざすためにも、これからもコミュニケーションを重視するという基本軸はぶれることなく行っていこうと思います。
各スタッフの強みを生かし、動物の一生を見守り続ける
動物病院にはスタッフの存在が欠かせないと考えられているそうですね。
【鶴岡院長】獣医師だけが主役になっていては、地域のかかりつけ病院として機能し続けていくことはできないと思っています。動物病院には、獣医師の他に愛玩動物看護師やカスタマーサービス担当スタッフが在籍していますが、すべての役職、すべてのスタッフに主役になってもらうことが理想です。獣医師とは異なる距離感や立場から寄り添うことで、飼い主さんから思わぬ情報が得られたりすることもありますし、それが命を救うための大きな後押しとなることもあります。そういった意味でも、スタッフには自分の個性を生かしながら積極的に飼い主さんと接してもらうよう指導しています。気になることがあれば、どのスタッフにでも気軽にお声がけいただければ幸いです。
通われている飼い主さんや動物の様子はいかがですか?
【村田先生】院外で会ったときも声をかけてくれる飼い主さんや、当院に来るのが大好きな動物が多い印象があります。このような良い関係を築くには、スタッフの雰囲気が優しいことや、対応の丁寧さが大切でしょう。これからも頼りにしています。 【大山先生】当院のスタッフは人柄が良いのに加えて、勉強熱心なんですよ。獣医師レベルの知識をめざし勉強しているので、診療前にスタッフが先に異変に気がつくこともあるんです。獣医師も常に研鑽を重ね、細心の注意を払っていますが、ヒューマンエラーをゼロにするのは難しいもの。そこをスタッフがフォローしてくれるので、とても心強いです。
最後に、今後の展望・目標をお願いします。
【鶴岡院長】これからも地域に根差した医療を提供していくためには、長く在籍し、動物の一生を見守り続けるスタッフの存在が重要です。ですから私は院長として、スタッフが快適に長く働ける環境づくりと、スタッフのスキル向上のサポートにより一層尽力しようと思っています。また地域のニーズも時代によって変化していくものです。求められる医療・対応力を迅速に察知し、随時適応していこうとも考えています。
大山先生と村田先生もお願いします。
【大山先生】僕は当院に入職したばかりなので、まずは日々の診療に努め、飼い主さんや動物との関係を築いていこうと思っています。また高齢の動物への診療、特に腫瘍に関する知識・技術をさらに磨いていきたいですね。そして通院が必要となった際、飼い主さんにここで診てもらいたいと思っていただけたらうれしいです。 【村田先生】飼い主さんがつらい思いをしているときに、私の姿を見るだけで少しプラスの気持ちになれる。そんな存在になれたら幸いです。そのためにこれからも飼い主さんや動物に対してしっかりと向き合い、丁寧に対応していこうと思っています。