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小森 芳昭 院長、高島 伶 先生、堀本 ひかり 先生の独自取材記事

神戸西動物医療センター
(神戸市垂水区/垂水駅)
最終更新日: 2025/09/30

神戸市つつじが丘の閑静な住宅街にある「神戸西動物医療センター」は、初期診療・予防を担うかかりつけ医の枠にとどまらず、入院や外科手術および専門的な検査・治療まで幅広く対応する動物病院だ。3人の獣医師を中心としたチーム医療で高水準な治療の提供に注力しながらも、「格調高い雰囲気は一切なく、とてもアットホームです」と話すのは小森芳昭院長。その言葉どおり、院内にはペットや飼い主に対するさまざまな心遣いを感じる。病気の時だけでなく、ペットとの暮らしごとサポートする同院について、小森院長、高島伶先生、堀本ひかり先生に話を聞いた。 ※高島伶先生の「高」は、はしご高が正式な漢字です。(取材日2025年7月17日)
良質な医療を提供しつつ、親しみやすさも大切にする
こちらでは、どういった動物を診療していますか?

【小森院長】ワンちゃん、ネコちゃんを主体に、ハムスターちゃん、うさぎちゃんなども診療しています。当院のモットーは、ほぼすべての症例を診ること、すべての分野において高い水準で治療を行うことです。動物病院というのは、人間以外の動物の幅広い悩みに対応しているという特徴があり、当院もその診療スタイルを重要視しています。基本的な治療はもちろんのこと、大学付属の動物病院や高度医療センターと同レベルとまではいかなくとも、それに次ぐ専門性を持った治療もできる動物病院をめざしています。他院で対応が難しかったと、当院を受診する患者さんも少なくありません。とはいえ、住宅街の中の動物病院です。近づきにくい雰囲気は一切なく、とってもアットホームですよ。
設備や機器も充実していますね。
【高島先生】入院や外科手術設備が整っていることはもちろん、専門的な治療にも力を入れています。また16列マルチスライスCTスキャンやエックス線装置、内視鏡などの検査機器もそろっています。 【小森院長】ハイレベルな全科診療をめざす上で、設備や機器の充実はとても重要です。加えて、獣医師が複数いることでお互いの得意分野を生かしながら幅広い診療ができます。初期治療・予防から専門的な治療まで、すべてのレベルで高水準な治療を提供できるよう、当院では必要な設備と人材をそろえて患者さんをお迎えしています。
院内には、さまざまな心遣いを感じます。

【小森院長】動物病院は慣れない場所。少しでも快適に過ごせるようさまざまな工夫を行っています。待合室のモニターには順番待ちの番号を表示し、あと何人で自分の番かわかるようにしているほか、画面を時々変えて、退屈をしのげるように情報や動画も流しています。 【堀本先生】高齢や寝たきり、手術後など体が弱っている子には、診察時に毛布を敷くようにしていますね。毛布が頭などを支える助けになり、負担を減らして体勢を安定させることができるんです。 【高島先生】また超音波検査やエックス線検査、血液検査などの結果もすべて電子化していて、院内のパソコンで誰もがどこでも確認できるようになっています。すべてのスタッフが情報共有していますので、検査時の診察担当者ではなかったとしても、気軽に相談してもらえたらと思います。
強みは、強みがないこと。ゼネラルな診療をめざす
こちらのクリニックの強みは何ですか?

【高島先生】当院のコンセプトは何でも診ること。ですので、強みのないことが強みといえます。どのような病気も検査・診断から治療、手術、術後のケアまで、ワンストップでの治療提供をめざしています。 【堀本先生】365日休みなく開院している点も強みです。自分が休みでも他の先生が診てくれるというのは、獣医師の立場からも、飼い主さんにとっても安心かと思います。普段通われているクリニックがお休みの時に飛び込みで受診していただくケースも多く、また昼休みも電話がつながるようにしているので、突然のケガや病気で困られている方の受け皿としてもお役に立てているのではないでしょうか。
診療の際に大切にしていることは何ですか?
【小森院長】動物の立場に立って、動物目線で診ることを意識しています。それは獣医師だけでなく、ほかのスタッフも同じです。私自身、目を見て動物たちにあいさつしますし、言葉も伝えればわかってくれるものだと思っています。「頑張ろうね」と話しかけると、実際に頑張って我慢してくれるんですよ。また、動物を飼っている人に悪い人はいないと思っています。中には、「こんなになるまで動物を放っておいて」と怒られるのではと受診をためらう人もいるかもしれません。ですが、さまざまな事情で動物の不調を見抜けないこともあるでしょう。決して怒るようなことはありませんので、不調やお悩みがあったら迷わず相談してほしいですね。
ほかの先生方は、いかがですか?

【高島先生】皆さん、不安な気持ちを抱えてクリニックに来ていると思うので、できるだけその不安を取り除けるような言葉をかけるようにしています。中には治癒が見込めない子もいますが、痛みを緩和するための方法や、食べやすい食事についてお話しするなど、ただ病気を治療するのではなく、飼い主さんが納得できるような提案を心がけています。また動物たちに対しても、常に体をなでてあげ、手のひらから安心感を伝えるようにしています。 【堀本先生】ご家族ごとに幸せの形があると思うので、その方にとってのベストな治療を大事にしています。1分1秒でも長く生きてほしいと望まれる場合は入院してもらってできるだけの治療をしますし、最期は腕の中で看取りたいとおっしゃる方には要望に応えられるよう一緒に考えます。亡くなった時にできるだけ後悔が少なく、やりきったと思ってもらえるような治療がしたいですね。
スタッフとともに何でも相談できる動物病院をめざして
ところで、どうして獣医師をめざしたのですか?

【小森院長】自分が飼っていた動物を診てくれた獣医師さんに憧れたことがきっかけです。小さな頃から動物好きで、将来はたくさんの動物を診たいと思っていました。その一方で、いつかは獣医師になるのだからと、学生時代はバイオテクノロジーの研究に打ち込んできました。その経験は今も日々の診療に役立っています。 【堀本先生】小学生の頃、飼っていたワンちゃんを動物病院に連れて行った時に漠然と「獣医師になるんだ」と思ったんです。大学入学時も犬を飼っていて、年齢的に難しいかと思いましたが、長生きしてくれたおかげで最期は主治医として看取ることができました。 【高島先生】母が獣医師になりたかったそうで、「将来は獣医師になったら?」と勧められていました。実は、幼い頃の私自身はワンちゃんが苦手だったのですが、ある時ハムスターちゃんを飼ったことで動物に対する怖さがなくなって、獣医師になることを決めたんです。
クリニックの雰囲気はいかがですか?
【高島先生】職種に関係なくみんな仲が良くて、長く勤めているスタッフが多いですね。いろんなことが学べますが、自身のスキルアップだけを優先するのではなく、ずっとここで働いて、この地域の動物たちを見守っていきたいという思いを持ったスタッフが多いように感じます。 【堀本先生】互いに何でも相談し合える関係なのがいいですね。診療時間は獣医師2人体制なので、診察中にお互い「私だったらこうするよ」という話をすることができます。「あの子はどうなった?」と聞かれることもよくあって、1人で診るよりみんなで診ていこうというスタイルなんです。 【小森院長】スタッフには、みんなが対等な関係であると伝えています。一人ひとりが、ここを自分の動物病院だと思って働いてくれていると思いますよ。
読者へメッセージをお願いします。

【堀本先生】病気の時以外にも生活面での困り事、例えばフードのことや噛み癖といった問題行動など何でも気軽に話してもらえたらと思います。大変になってからよりも、「ちょっと気になるな」くらいの時に一度相談に来ていただけるといいですね。 【高島先生】ここまで診療の幅が広い動物病院は少ないと思います。当院のような動物病院で働いてみたいという人にも気軽に見学に来ていただきたいですね。 【小森院長】動物病院は、動物に関することにマルチであることが重要だと思っています。診察だけではなく、動物に関することなら何でも相談できる場所が動物病院です。例えば「初めて動物を飼うのに向いている犬種は?」「家族がペットロスで困っている」など、動物を飼っていなくても相談に来ていただいて構いません。いつでも気軽に訪ねてみてください。
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