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片山 智博 院長の独自取材記事

オリーブの丘動物病院

(名古屋市緑区/南大高駅)

最終更新日: 2024/06/03

南大高駅から徒歩7分にある「オリーブの丘動物病院」。同院を開業した片山智博院長は、日本獣医循環器学会認定医だ。今も一般診療の傍ら、麻布大学に循環器科研修医として勉強に出向くなど、スキルアップやアップデートに日々努めている。忙しい中でも研鑽を続けているのは、片山院長の責任感の強さに他ならない。動物はもちろんのこと、植物も好きだという優しい片山院長の言葉からは、命の守り手としての重責や熱い想いも感じる。同院の入り口には、来院する人たちの憩いの場になるようにという想いが込められた、樹齢100年のオリーブの木が植えられている。どっしりと構え、穏やかに、見守るように立つオリーブの木の姿は、片山院長の温かい人柄と重なるようだ。そんな片山院長に、時間が許す限りたっぷりと話を聞いた。(取材日2024年4月16日)

研鑽を続け、獣医師としての責務を全うする

開業の経緯について教えてください。

大学では整形外科の研究室に所属しており、卒業後最初に働いた病院の院長先生が循環器科を、副院長先生が歯科を専門にされていました。そこで働いていく中で、循環器や歯の診療に興味を持つようになりました。今後循環器の分野に力を入れていこうと思っていたタイミングで、循環器専門でやってみないかと別の病院からお話をいただきました。そこは各分野ごとに専門の獣医師がいる大きな病院だったので、当時私は循環器の主任として、専門一本でやっていこうと思っていました。しかし、循環器疾患を持つ動物は高齢であることが多く、他の疾患を抱えていることもありました。そのため、心臓だけではなく総合的に動物に寄り添ってサポートをしていきたいという気持ちが強くなり、開業を決意しました。他の専門施設とも連携しながらかかりつけ獣医師として総合的に診させていただきます。

片山院長が獣医師をめざしたきっかけについても伺います。

幼少期に犬や猫を飼っている方が近所にいたので、触らせてもらったり、散歩に一緒に行ったりして、触れ合っていくうちに自然と動物を好きになりました。小学生の時に犬を飼うようになったのですが、高齢になれば病気にもなることもあるということを目の当たりにし、何とかしてあげたいという思いから獣医師の道に進もうと思いました。最初は漠然と動物が好きで進みましたが、命に関わる仕事でもあるため、ただ好きというだけでは務まらないこともあります。飼い主さんにつらい病気の説明をしないといけない場面もありますし、気持ちが落ち込むこともありますが、飼い主さんに感謝されたり、動物が楽しそうに病院に来てくれたりするのを見ると、私は獣医師になって良かったと思っていますし、これからも続けていきたいと思っています。

日本獣医循環器学会の認定医資格を取得されていると伺いました。

はい。取得が難しい資格のため、時間に余裕がある開業前に取りました。ただ、取得して終わりにはしたくなかったので、今も母校である麻布大学に循環器科研修医として勉強に行っています。入院対応のある日以外にはなりますが、週に1回、当院の休診日に可能な限り行くようにしています。循環器に関わる新しい情報は絶えず出てきますし、論文も毎年数多く出ています。いまだに診断や治療で悩むこともありますが、常に知識をアップデートして循環器分野の第一線で活躍できるよう大学で研鑽を積んでいければと思っています。

循環器や歯、小児の診療に注力し、健康を守りたい

力を入れている診療はありますか?

循環器はもちろんですが、歯科や小児の診療にも力を入れています。小児の診療では病気の診療だけでなくワクチン接種やノミ・ダニ・フィラリアの予防についてのお話や、爪切りや耳掃除などのお手入れの仕方まで、初めて動物を飼う方の不安を取り除けるよう、何でも相談に乗るようにしています。また、小児の歯科だと例えば乳歯遺残といって、本来生後半年ほどで永久歯に生え替わるはずの乳歯がそのまま残ってしまうということがあります。乳歯遺残してしまうと、大人の歯が変な方向に生えてしまい噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。悪くなった噛み合わせを矯正することもできるのですが、矯正は生え替わりが終わるタイミングでしかできません。しかしながら、矯正ができる6~7ヵ月頃は予防も終わって病院に行く機会が少なくなるタイミングのため、事前にこの時期に来てくださいねとお伝えするようにしています。

最近多い疾患や傾向を教えてください。

動物も長生きになってきているため、年齢とともに悪くなりやすい心臓の弁膜症や歯周病が多くなってきている感じがします。歯周病の予防としては、歯石が付着しないよう歯磨きができたら理想的ですが、動物の性格によってはできないこともあります。そのため、こまめに口の中の状態をお伝えして、まずは歯磨きや歯周病に対する意識を持ってもらうということを大切にしています。ただ歯周病が進行してくると、どこかのタイミングで麻酔をかけての処置が必要になってくるため、治療の時期や内容など飼い主さんと相談しながら決めていく必要があります。心臓の弁膜症は、年齢とともに心臓内の逆流防止弁が悪くなり、血液の逆流が生じることで起こります。咳などの症状に気づいた時には、既に病気が進行していることも多いです。そのため、早期発見と治療につなげるために、動物の年齢に関係なく常に診察の時は聴診するよう心がけています。

こちらでは犬と猫を診療されているのでしょうか?

そうですね。最初に勤めた病院は鳥や小動物も診るという所でしたので、そこでは診ていました。ですが、当院で鳥や小動物も自分自身が診るとなると、やはりしっかりと知識やスキルを身につけていかなければなりません。診てほしいとご相談いただくことももちろんあります。しかし、自分自身が納得できるレベルの勉強や技術をもって診療できるという状態ではありませんので、現在は犬と猫のみ診療しています。犬と猫のみといっても、今は専門性がかなり高まってきているため、研鑽を積み続けて今は犬と猫の治療に集中していきたいと思っています。

印象に残っているエピソードはありますか?

以前働いていた病院で受診いただいた方で、今も私を頼って当院にお越しいただいている方がいらっしゃいます。もう10年くらいになると思います。遠い所にお住まいの方なんですが、それこそ予防といった近所の動物病院でも対応できるような内容の診療でもお越しいただいていて、うれしいです。こうやって信頼して通っていただいている方がいるというのは、本当にありがたいことだと思います。

希望をくみ取り、飼い主と動物にとってベストな治療を

診療時はどういったことに心がけていらっしゃいますか?

専門用語を使うと難しく聞こえてしまうこともあると思いますので、なるべく専門用語を使わずに、飼い主さんにわかりやすい言葉でお話しするように気をつけています。また、治療の内容だけでなく、例えば処方する薬の種類などについても飼い主さんと動物が無理なく続けられるにはどうしたらいいかなど、飼い主さんと相談した上で決めていくようにしています。医学的に良い治療が、飼い主さんや動物にとって必ずしもベストとは限りません。飼い主さんと動物にとって一番いい方法を探しながら、一緒に治療を進めていけるように心がけています。

スタッフさんに話していることはありますか?

例えば、待合室で待っていらっしゃる方がいたら声をかけるといったように、些細なことでも気づいてお話をするようにしてねと伝えています。獣医師の私が相手だと、構えてしまって言いづらいことも、受付のスタッフだと気楽に話せる方もいらっしゃると思います。なので、飼い主さんと雑談ができるくらい、スタッフもコミュニケーションを積極的に取ってもらって、良い関係性が築けてもらえたらいいなと思っています。

今後の展望と、読者へメッセージをお願いします。

循環器や歯に関しては第一線で診療できるよう、これからも研鑽を続けていきたいです。より専門性の高い治療を当院で提供できるよう、今後も努めていきたいと思っています。また、病気の時だけでなく、爪切りや耳掃除など、診療以外でも気軽に来ていただける動物病院にしていけたらいいなと思っています。普段の状態を知る機会にもなりますし、小さな変化にも気づきやすくなりますからね。些細なことでもいいので、気兼ねなくお越しいただけたらと思います。

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