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高島敏裕 院長の独自取材記事

あいあいペットクリニック

(川崎市幸区/新川崎駅)

最終更新日: 2023/01/22

発展著しい新しい街、JR横須賀線・新川崎駅から徒歩5分。ピンクを基調にした可愛らしい外観の「あいあいペットクリニック」は地域に溶け込んで12年目、信頼を重ねてきた動物病院だ。院長の高島敏裕先生は奈良県出身。酪農学園大学を卒業後、一度は企業に就職してサラリーマンを経験し、その後、奥様の地元であるこの地に開業した。ペットと暮らす飼い主の気持ちを理解し、高齢化する飼い主とペットの双方に心を寄せる診療を行っている。内科医の奥様と共に、将来はアニマルセラピーのボランティアをしてみたいと考える、温かい人柄が魅力だ。病院に高島院長を訪ね、地域の飼い主との交流から専門医療、予防医療、看取りのことまで幅広く話を聞いた。 (取材日2014年9月8日)

家庭医として、専門医療・高度医療の必要性を見極める

病院の特徴を教えてください。

診療動物は、犬、猫、ウサギ、ハムスターなどです。診療科目としては歯科と皮膚科にも力を入れています。動物医療の世界も進んでいるので、できるだけ時間を取って勉強会にも行くようにしていて、最近は眼科の勉強もしています。眼病は悪化して失明まで至った場合、ペットだけでなく飼い主さんの生活にも大きな影響がありますので、手術が必要な難症例の場合は、専門医を紹介しています。僕は、専門医というよりは、普段から通えるホームドクターをめざしていますので、基本的な治療に必要な機材は揃っていますから、幅広く何でも診て治療をしています。

動物の専門医療について詳しく教えていただけますか。

最近は大学でも専門性を重視した獣医学教育を行っているようですが、僕の学生時代は少し違いました。今は、昔に比べてペットも長生きするようになり、高齢化に伴う疾患が増えています。ペットの種類も増えているので、専門性は細分化されています。動物の種類なら、フェレットと鳥は専門の先生が増えていますし、診療科目としては呼吸器や循環器などの専門病院もあります。ただ、専門医療や高度医療が必要なレベルの病気かどうか、その境い目を見極めるのは、飼い主さんには難しいですよね。ですから、まず一次診療として一般的なことは当院で診させてもらって、専門医療が必要と判断したら僕自身が信頼している病院を紹介するということにしています。 

最近はどのような疾患が多いのでしょうか?

やはり高齢化に伴う疾患が増えていて、歯科や皮膚科以外では、心臓、循環器疾患が増えていますね。それと関節炎です。高齢化以外では、犬・猫ともに肥満の傾向があります。飼い主さんの年齢が若い世帯だと、共働きで留守番が多かったり、忙しくて散歩が短かったりするのが原因と思われることも多いです。肥満は放っておくと病気になるので、僕は痩せさせたいんですね。ですから、月に1回、無料で肥満の子の体重や体脂肪を測っています。予防医学は大切ですし、当院はこの地域の飼い主さんに育ててもらってきた恩がありますので、気軽に来ていただきたいと思っています。

高齢化する飼い主のため往診で看取ることも

この地に開業したきっかけは何でしょうか。

僕は奈良県出身なのですが、妻の地元がすぐ近くの鹿島田なので、12年前にここで開業しました。院内にペットの写真をたくさん貼っていますが、来院のたびに楽しみに見てくれる方も多くいます。実はこれは診察券を作る時に貼る写真で、大事に持っていてくれる方もいますので、最新式の診察カードには替えられなくなってしまいました。小さい病院ならではの親しみやすさを大切にしています。子猫が生まれる時期になると、通っている患者さんの子でしたら里親募集もしています。これも近くの方にお譲りしたいので、ホームページには出さないんです。譲ったあとも元気にしているかどうか、元の飼い主さんも気にしていますので、当院を通して地域の方同士で交流を続けられるようにと考えています。

地域ならではの診療やエピソードはありますか。

ペットと共に飼い主さんも高齢化しているので、往診に行くこともあります。準備があるので初診の往診はしていませんが、長く診てきた子の場合は、飼い主さんの家で看取ることもあります。最後に先生に看取ってもらって良かった、幸せだったと言われると、嬉しいというのも変ですが診させて頂けて良かったと感じます。12年前、開業して一番最初に来院してくださった患者さんは、まだ元気で通ってくれています。そのカルテ番号1番は、すごい暴れん坊のわんちゃんなのですが、飼い主のおばあちゃんと散歩する時は、おばあちゃんと同じ歩幅でおとなしく歩くんです。犬もわかっているんですよ。地域の患者さんと言っても、最近は線路を超えて駅の向こう側から来られる方も増えて来ていますね。向こう側はタワーマンションが建ち、飼い主さんも若い世代が多く、時間に余裕がなくて診療時間ぎりぎりに飛び込んで来られる方も多くいらっしゃいます。

診療の際に心がけていらっしゃることはありますか?

治療にあたってはまず問診から環境や生活を知ることが大切で、それだけで病名がわかることもあります。人間の病院では最近、「患者を診ないでコンピューターを見てばかりいる」医師の話をよく耳にしますが、動物は話せないのだから、問診、触診は人間以上に大切です。それに、最初から話も聞かずに検査をしていたら医療費がかかりますし、機械を駆使してもわからないこともありますから、しつこいくらい飼い主さんに聞くこともあります。また、僕自身も自宅でペットを可愛がっていますし、獣医師になる前は、サラリーマンをしていたことがあるので、一般の飼い主さんの感覚は理解できるほうだと思っています。大切なペットが怖がらないように、痛くないように、ちゃんと説明してほしいという気持ちは当然ですし、できる限り飼い主さんの前で治療を行うようにしています。奥に連れて行って何をされているかわからないうちに治療が終わって、というのは、自分の子がそうされたら嫌だと思うのです。僕自身が、来院する飼い主さんの気持ちになって考えるようにしています。

内科医の妻と共に、将来はアニマルセラピーにも取り組んでいきたい

獣医師をめざしたきっかけを教えてください。

僕は奈良の出身で、祖父が獣医師として軍の関係の仕事をしていたそうです。小さい頃から家に犬がいましたし、野良猫に親しんだりして育ちました。大学は酪農学園大学で、卒業後は製薬会社に入りました。妻は、人間の内科医をしています。僕が獣医師になった頃は開業や臨床以外に、企業や行政に勤めることも多かったのですが、いつかは開業をしようと思っていました。今だからこそ言えますが、当初は、まだ会社に勤めていましたので、休日などを利用して、まず代診先の病院で臨床の経験を積ませてもらうことから始めました。

お忙しい毎日と思いますが、休日はどのように過ごしていますか?

最近、近くにスポーツセンターができたのでプールに泳ぎに行きます。それと、母親が料理好きだった影響で、僕も料理が好きなんですよ。カレーとかひじきの煮ものなどを作ります。あとは本を読むのが好きです。好きな作家やベストセラーを中心に楽しんでいます。

読者へ、アドバイスをお願いします。

病気の兆候というのはよくあるもので、飼い主さんはできるだけそれに気づいてほしいと思います。「体重が落ちていますが気付かれませんでしたか?」と聞くと、そういえばしばらく食が細かった、と気付かれたりするんです。動物、特に猫は弱みを見せないので、ちょっとおかしいかな?と感じただけでも診せていただきたいです。動物は人間の何倍ものスピードで老化が進むわけですから、動物が1ヵ月、体調がおかしいというのは、人間の年齢に換算すると5〜6ヵ月もおかしいということになるので、実は「ちょっと」どころではないんです。僕は職業柄、1年前に見た子でも異変を感じることができますが、飼い主さんは毎日一緒なので気づかないかもしれません。ですから、ワクチン接種などで少なくとも年に1回診せてもらえると、予防的に意義が大きいです。体調が悪ければワクチンを打たないという判断も当然ありますので、無理に注射をすることはありませんから安心してください。今、健康なわんちゃんを飼われている方は、忙しくてもなんとか朝は早めに起きて、毎日じゃなくてもしっかり散歩に連れ出してあげてほしいです。ストレスで便を食べてしまったり、肥満になってしまったりすると、病気にかかりやすくなります。 最近は人間の忙しさがそのままペットの生活に反映されていて、猫でもストレスで手足を舐め続けて毛が抜けてしまう子もいます。猫の舌は固いので毛が抜けちゃうんですね。それを飲み込んで消化器疾患になることもあります。

今後の展望をお聞かせください。

妻が人間の内科医、僕が獣医師なので、アニマルセラピーという方法で社会に貢献できたらいいなと考えて、話し合っています。アニマルセラピーとは動物介在療法のことで、入院中のお年寄りのベッドサイドに好きな動物を連れて行くと、表情が変わり生きる気力を取り戻された方の話をしばしば聞きます。僕自身の経験では、今年、一人暮らしだった叔母が亡くなったのですが、生前よく動物の話をすると大変喜んでいました。僕が持って行った犬や猫の写真を大事そうに部屋に飾っていたんですよ。今はまだ具体的に何かしているわけではないのですが、将来は動物を通して人間に対しても何かできればと願っています。

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