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瀬戸忠一 院長の独自取材記事

ナチュラ動物病院

(座間市/入谷駅)

最終更新日: 2023/01/22

JR相模線・入谷駅より徒歩3分の「ナチュラ動物病院」の院内は動物が好きでたまらないというオーラ満載の院長・瀬戸忠一先生やスタッフの明るい笑顔で満ちあふれている。スタッフとともに出勤するというゴールデンリトリバーのはなちゃんや猫の林(りん)ちゃんなど動物スタッフの姿もあり、どの子も人間を信頼しきっている様子から、同院の姿勢をうかがい知ることができる。動物の話になると自然と顔がほころぶ瀬戸先生だが、我が子のように大切な存在だからこそ、最期の場面をどう迎えるかを飼い主とともに考えていきたいと真摯に語る姿に、動物だけでなく飼い主に対する深い思いが伝わってくる。そんな瀬戸先生に、動物への思いをはじめ、獣医師をめざすきっかけや今後の展望までたっぷりと伺った。 (取材日2015年6月17日)

動物にも飼い主にも優しい医療をめざして地元で開院

こちらは座間でとても人気の動物病院と伺いましたが、どのような動物を診ていらっしゃるのですか?

おかげさまで、8年目になります。開院当初は近所の方が中心でしたが、最近は相模原市や綾瀬市、横浜市からお越し下さる飼い主さまも増えてきました。一番の理由は夜10時まで診察しているからだと思うのですが、私がウサギの症例を多く手がけているからか、ウサギなどのエキゾチックアニマルも多くいらっしゃいますね。とはいえ、半数以上が犬で、4割くらいがウサギと猫、残りの約1割がモルモットやフェレットや小鳥などです。この近所でいえば、10〜15kgくらいの中型犬を飼われている方が多いので、仔犬の頃からのおつきあいでお散歩がてら遊びに来てくれるワンちゃんもいらっしゃいますよ。

病院名の「ナチュラ」とは初めて耳にする言葉ですが、どのような意味があるのでしょうか。

獣医師になりたての頃は、少しでも多くの動物たちを救うためには先端の医療が1番だと思って、神奈川県だけでなく静岡、愛知、沖縄とさまざまな動物病院で常に新しい高度医療や専門医療について必死で学びました。ところが多くの症例に接し、病院で亡くなる動物をたくさん見るうちに、苦痛な検査や治療を最期まで強いるのは、果たして動物にとって本当に幸せなことなのだろうかという疑問を抱くようになりました。そして慢性病や治る見込みのない病気になった時に、最期の場面をどうするかは動物や飼い主さまの気持ちに寄り添いながら決めるべきではないかとの思いが強まり、動物たちや飼い主さまの気持ちを大切にする動物病院を私の地元・座間で実現しようと開業を決意しました。「ナチュラ」とは、「ナチュラル(自然の〜)」と「美ら(ちゅら=沖縄の方言で美しいという意味)」を組み合わせた言葉です。勤務医時代に過ごした沖縄の力強く、生き生きとした美しい自然と優しさや思いやりの気持ちを込めて「ナチュラ動物病院」と名付けました。

先生の専門分野についてお聞かせください。

私は「ジェネラリスト」、いわゆる幅広い分野の疾病を診る「総合診療医」です。動物病院には予防接種の子から、ケガをした子も来れば、皮膚病の子も妊娠中の子も来ます。また、同じ疾病でもその子その子によって症状も感じ方も違います。言葉を話せない動物だからこそ、その子の性格や体質、住環境などを総合的に考慮しながらその子がどうしてもらいたがっているのか、どうするのが良いかを考えて、その都度なるべく動物にも飼い主さまにも負担のかからない最善の方法を提案していくのが私の役目だと思っています。そのためにも常に学びながら足りない部分を補い、獣医師として成長していけるよう日々努力することを心がけています。

動物に病院は楽しいところだと思ってもらえるよう、最初は受診ではなく遊びに来てほしい

そもそも先生はなぜ獣医師になろうと思ったのでしょうか。

4歳の時に近所で生まれた仔犬をもらいに行ったら、私にしっぽを振りながら駆け寄ってきてくれた1匹がいてその子を飼い始めたのが私と動物の最初の出会い……だと思っていたのですが、母の話によると、その前から母がちょっと目を離すと近所で猫をたくさん飼っているお宅におじゃましては猫と遊んでいたそうです。その近所の方が今は当院の患者さんで、なんとも不思議なご縁を感じています。その後、猫やウサギや小鳥などいろいろと飼いましたが、ある日飼っていた犬がなんだか元気がないなと思っていると、間もなく亡くなってしまったのです。フィラリア症でした。当時はフィラリア症のことを全く知らなくて、動物の病気も予防を心がけていれば、寿命を延ばすことができるということを私はその時はじめて知りました。その子達との出会いと別れを通じて、中学生の頃には将来の夢は獣医師と進路を思い描くようになりました。

仔犬を対象にした「パピークラス」を行なっているそうですね。

小さい頃にはじめて病院に来て、いきなりワクチンを打たれたり爪を切られたりすれば、それだけで病院が嫌いになってしまう子もいます。できれば最初は病院に来たらおやつをもらって、たくさんほめてもらって、病院は楽しいところだと思ってもらえれば、将来病院へくる必要が生じた時にあまりストレスを感じないで済むのではないでしょうか。当院では生後5ヵ月までの仔犬を対象に飼い方やしつけなどを学ぶ「パピークラス」を実施しています。また、飼い主さまも意外に動物病院は初めてという方も多いので、希望があれば当院の診察室や手術室の様子をご覧いただいたり、どのようなことに対応できるのか説明する「院内見学ツアー」も行っています。何かあってから初めて訪れるのではなく、日頃から散歩のついでに遊びに来る感覚で、病院は楽しいところだとワンちゃんに認識してもらえたらうれしいですね。

ウサギに精通していらっしゃる先生ならではの予約制が特長的ですね。

ウサギはとてもストレスを感じやすい動物ですが、それを表に出しません。犬や猫と違って自然界では肉食動物に食べられてしまう存在なので、自分の弱った姿を見せられないのです。だからウサギが具合悪そうにしているということは相当悪い状態だと思ってください。今まで診てきた中には、具合の悪い中、大型犬のいる待合室で1時間以上待たされ、いきなり見知らぬ獣医師に触られたことでストレスの限界に達してしまい、ショック死してしまう子もいました。私たち人間だって、もしトラやライオンの隣に座らされたら不安と恐怖を感じますよね。当院の理念の一つは「優しい動物病院であること」。少しでも動物たちにストレスなく治療を受けてもらえるよう、予約制を取り入れて待ち時間を減らすだけでなく、小動物が他の動物となるべく同室にならずに済むよう配慮するようにしています。

動物のお医者さんとして、生涯にわたるお付き合いを

夜10時まで診療があってお忙しい毎日だと思いますが、先生の健康の秘訣を教えてください。

「飼い主さまあっての動物なので、いつまでも元気でいてくださいね」と飼い主さまにはよくお話しするのですが、自分のこととなると忙しくてなかなか運動する時間もとれない生活でしたが、1年ほど前からジョギングを始めました。今も思うように練習する時間がとれませんが、今年中にはフルマラソンに挑戦したいと思っています。せめて1日30分でもジムに行けたらいいなと思っているのですが、私にとって一番の元気のもとは動物や飼い主さんの元気になった姿やうれしそうな顔かもしれません。

動物たちとの心に残るエピソードをお聞かせいただけますか。

エピソードというわけではないのですが、長年多くの動物たちに接してきて、動物は自分が逝くタイミングをみているなと感じることがとても多いです。もうあまり長くはもたないだろうと点滴だけ打って自宅へ帰った犬が、少しだけご飯を食べたので奇跡的に元気になったのかなと家族が思っていたら、お父さんが帰宅するのを待つかのように息を引き取ったとか、自分を可愛がってくれた遠くに住んでいる娘さんが実家に帰省している間に亡くなったとか、今までかわいがってくれたご家族にお礼というか、お別れの挨拶をして亡くなっていく子をたくさん見てきました。だからこそ、最期は病院ではなく住み慣れた家で愛する家族に見守られながらというのが、その子にとっても残されるご家族にとっても一番いいのではと感じています。どんなに長生きしたとしても、基本的に動物の方が人間より早く寿命が来ます。最期の場面をどこでどのように迎えるか、飼い主さまの気持ちに寄り添いながらきちんと相談して決めていくようにしています。

最後に、今後の展望と飼い主の皆さんへのメッセージをお願いします。

最近は動物の高齢化とともに、がんや腎不全などの慢性病も増えてきました。これらの病気は完治することはなく、長く付き合っていかなくてはならないものが多いです。出来る限りのことをしてやりたいと必死に治療を希望される方も多くいらっしゃいますが、大切なことは動物も飼い主さまも、これらの病気と付き合っていく時間をいかに過ごしたらいいか、動物の気持ちになって治療方針を決めていければと思います。時々、動物も飼い主さまも不安をため込んでしまっていることがあります。例えば、今までは帰宅するとすぐに名前を呼んで抱き上げてくれていた飼い主さまが、病気を境に、血尿は?下痢は?などその子よりも病気のことばかり気にするようになってしまったら、ただでさえ病気でつらい思いをしている動物はさらに不安になってしまうでしょう。病院が治療する場なら、家は動物がゆっくり休んで元気を取り戻す場です。どのような状態でも今まで通りの愛情表現を続けてあげてほしいと思います。また、体に負担をかけることなく免疫力や自然治癒力を高める統合医療にも力を入れていて、アトピー性皮膚炎や腎不全、老齢性疾患などさまざまな症例の子からも喜ばれています。当院では手術や新しい治療薬の投与などを押し付けるのではなく、選択肢として考え、費用のことも含めて飼い主さまと相談しながら、どうすれば動物も飼い主さまも穏やかに気持ちよく過ごせるかを考えていきたいと思っています。今はシニアケア診療として、老齢動物の特別診療時間を設けていますが、ゆくゆくは動物のデイサービスにも対応できるようにしたいと考えています。地域に根ざした動物のお医者さんとして、生涯にわたって皆さまとお付き合いをしていけたらうれしいですね。また、初めてペットを飼われる方のご相談にも乗っていますので、動物に関することなら何でもお気軽に声をおかけください。動物とのよりよい生活について考えていきましょう。

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