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安中篤史 院長の独自取材記事

あんなかどうぶつ病院

(流山市/流山セントラルパーク駅)

最終更新日: 2023/01/22

流山セントラルパーク駅を降りてすぐの場所にある「あんなかどうぶつ病院」。入り口ではかわいらしい犬と猫のロゴとたくさんの動物の置物やぬいぐるみが出迎えてくれる。院内も明るく、とても入りやすい雰囲気だ。同院の院長を務めるのは安中篤史獣医師。まだ新しいこの街の雰囲気に合ったさわやかで若々しい獣医師。そんな安中院長は「人も動物も満足できる獣医療」がモットーだと語る。動物の治療だけをするので不十分だと言うのだ。問診をしっかり行い、飼い主の不安を取り除くことにも力を入れる、という安中院長の診療スタイルはフレンドリーであると同時に動物に感情移入しすぎない冷静なもの。なぜ今のような診療スタイルになったのか安中院長に詳しく話を伺った。 (取材日2015年9月7日)

人も動物も満足できる獣医療を

開院1周年を迎えて、どんなお気持ちですか?

ここに開院しようと思ったのは、結婚して新生活を始めたのが流山市だったからでした。ここは10年前に駅ができたばかりの新しい街。実際、住んでみると街並みもきれいですし、住んでいる方も若くてすてきな方が多かったです。開業するならここがいいと思っていました。当院にいらっしゃる飼い主さんはそんな若いご夫婦が多いです。動物も若い子が多いですね。おそらく新生活を迎えて、動物を飼い始めた方が多いのではないでしょうか。飼い主さんの世代的にも同世代の方が多いので、子どもの話などで話が弾むこともあります。話しやすいから、という理由で当院を選んでくださっている飼い主さんも多いのではないでしょうか。

開院のときに先生が心がけたことはありますか?

動物病院の入りにくい、高いという印象・イメージを払拭したいと思っていました。それで、お散歩帰りに立ち寄りたくなるような雰囲気の病院をめざしました。実際、病院の近くまで来ると、用事がなくても入ってきてくれる子もいるんですよね。そういう時は挨拶代わりに撫でてます(笑)。こうしたコミュニケーションが取れる子が増えてくるとうれしいですよね。それと、当院のロゴは私と妻の大切なペットがモデルになっています。前に務めていた動物病院の獣医師にとても絵がうまい方がいたので描いてもらいました。犬は私が獣医師になるきっかけを作ってくれたリック。シェルティという種類の犬で「写真をもとにとぼけた感じのシェルティを描いてください」と言ったらこうなりました(笑)。猫は妻の実家で飼っているオレオちゃんという黒猫がモデルです。このふたりを動物病院のロゴに使いたいという気持ちが強くあったんです。グッズも作っていて、動物病院のいろんなところに使われています。

治療の際、心がけていることを教えてください。

当院のモットーは「人も動物も満足できる獣医療」。治療して良くなれば満足というのではなくて、動物に負担をかけない治療をできるだけ選択し、なおかつ、飼い主さんの意向に沿った治療を心がけています。例えば、人間でもそうですが、心臓や腎臓が悪くなると塩分・タンパク質を控えなければなりません。それに対応した療法食を「食べさせてください」と言うだけならば簡単です。でも、実際には、食べてくれないことや飼い主さんが食べさせてあげたい物もあるはず。そこで、飼い主さんの意向に可能な範囲で沿いつつも病気に対応ができる食事になるよう調整しています。飼い主さんが費用的に不安を感じているときには、検査や治療にかかる大まかな料金を提示しながら説明することも忘れません。

現在の治療方針を作り上げた約1年間の闘病生活

先生が得意とされる治療について教えてください。

犬の心臓病については、以前勤めていた病院で積極的に勉強していました。そこには心臓治療に詳しい獣医師が隔週で我々の指導に来てくれていたので、心臓の超音波検査、お薬の調整方法などをその獣医師から教わりました。心臓には以前から興味を持っていて、開業したらこの分野に力を入れてやっていきたいと思っていたんです。当院では、おうちでの様子などを問診でしっかり聞くことに力を入れて、その子の性格や環境に合ったお薬を処方することを心がけています。一次診療のホームドクターとして的確な判断ができるようになれたらいいですね。もちろん、難しい症例については大規模病院への紹介を検討・相談します。自分が治療にあたれる範囲をしっかり決め、患者さんにも何ができて何ができないのかをきちんと説明します。夜間も可能な限り対応したいと考えていて、閉院後は病院の電話を携帯電話に転送しています。ただし、獣医師が1人なので完全に24時間体制とはいきません。対応できない場合は川口市にある「どうぶつの総合病院 救急救命科夜間診療部」へ行ってもらっています。

今までの経験で印象に残ったケースはありますか?

悪性リンパ腫で抗がん剤を投与していた子のケースが印象に残っています。もうかなり悪化していたので、3ヵ月間生きられるかどうかといったところでした。最終的には、飼い主さんが熱心に通ってくださったおかげで1年と少し生きることができました。当初言われていた寿命よりもかなり長く生きることができたのです。問診の時間を長く取り、なるべく飼い主さんがどんなことを考えているのか、ワンちゃんがどんな状態なのか、来院の度に事細かに聞きながらの治療でした。飼い主さんと動物、そして私の三者四脚とでも言えばいいでしょうか。誰かひとりでも足を引っぱったら治療はうまくいきませんでした。この時の治療が、問診を重視する今の自分の治療方針につながっていると思います。

具体的にはどんな治療をされていたのですか?

最初は抗がん剤を使用していたのですが、副反応が強く出て休止してからは主に食事とお薬の調整をしていました。調子が悪ければ食べられるものが限られてきます。これは食べない、あれは食べないという状態になっていく中で、「何を食べさせていいのか」ということをアドバイスしました。1日に必要とされるカロリーを取るのは大変なんですが、その中でも本人が好きで食べられて、身体の負担も少ないものを選んで「これをあげてみてはいかがでしょうか」と提案しました。逆に、飼い主さんからの「これを食べさせてもいいか」という相談も受けました。一方、薬についても、あの薬はだめ、この薬を飲むと調子がいいみたい、と薬によって良しあしが出てきていました。そちらも調整して、その子にあった薬を処方しました。ときには1時間ぐらい患者さんと話し込むこともありました。通院は調子が悪ければ毎日来てくださっていましたし、症状が落ち着いていても1〜2週間に1回は来院していましたね。

今後は皮膚科や外科領域にも力を

なぜ獣医師になったのですか?

獣医師をめざそうと思ったのは高校3年生の時。もともとは学校の先生になりたかったんです。しかし、進路について考え、調べていくうちに、獣医師という選択肢もあるなと気がついたんです。愛犬リックを長生きさせたいという気持ちも後押ししました。やがて大学に入り、実習などの勉強をしていく過程で、好きだけでは続けていくのが難しい職業なのだなと思うようになりました。目の前で起きている生死にあまり感情移入し過ぎてしまうと、自分の思っていた治療ができなくなってしまいます。ある程度冷静な判断のできる目を持つことが大事なのだと実感しています。動物が好きであり、どういう治療をしたいのか自分の信念があることが大切ですね。私の思いとしては、飼い主さんの不安な顔を少しでも取り除いてあげたいというところが一番強いんです。それが獣医師の一番の仕事かな、とも思っています。

先生の休日の過ごし方を教えてください。

家で3人の子どもと過ごすことが多いですね。子どもができる以前は、躰道という武道をやっていてその道場に通っていました。躰道は大学生から始めて、演武を実際に見てかっこいいな、と思って入部を決めました。妻ともこの部活動で知り合いました。以来、15年くらいは続けていましたね。躰道は沖縄空手から50年ぐらい前に派生し、体系化された武道です。簡単に言えば空手にアクロバティックな体操の要素を組みこんだ武道で、前転したり、バック転したりしながら突きや蹴りを繰り出すもので、動きは結構激しいです。見ているだけでも楽しい競技なんですよ。道場に通っていた当時は僕もバック転できました(笑)。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

今後、力を入れていきたいのは皮膚関係ですね。心臓と同様、力を入れていきたい分野です。開業してみてわかったんですが、皮膚で悩んでいる患者さんが結構多いんですよね。皮膚病に関しては、薬用シャンプーでしっかりしたケアが一番重要です。お薬を必要最小限に抑えつつ薬浴で維持できるのが理想です。また、外科手術もまだ経験豊富とは言えません。勉強会に積極的に参加して、手術の幅を広げられたらな、と思います。動物病院はどうしても入りづらいという飼い主さんもいるかと思います。当院は何の用もなくても来てくださっていいんですよ。世間話だけでも、爪切りだけでもいいんです。初めはトリミングでいらっしゃって、当院に来るようになった子もいます。お散歩帰りにでも気軽にお立ち寄りくださいね。

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