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迎 一彦 院長の独自取材記事

ムカイ動物病院

(四街道市/四街道駅)

最終更新日: 2023/01/22

四街道で約25年間、地域の獣医療に捧げてきた「ムカイ動物病院」。院長の迎(むかい)一彦先生のモットーは飼い主の目線、立場で治療すること。その思いが、内科や整形外科、小児科、産科、歯科と幅広い領域や、複数の獣医師による年中無休による診療体制、トリミングの際の健康チェックなどさまざまな場面で生かされている。ペットを亡くした飼い主が、「新しい子を飼いました」と連れて来るのも、迎先生の築き上げてきた信頼関係によるものだろう。今回は開業までの異色の経歴や地域医療について、さらには獣医師としての喜びなど話を聞いた。 (取材日2016年9月16日)

開業して四半世紀 飼い主目線のクリニック

どのような少年時代でしたか?

親が転勤族だったので、東京で生まれた後、神奈川の茅ヶ崎や川崎で暮らしていたこともあります。幼いころから野球が大好きで、ずっと白球を追いかけていましたね。高校の時は県大会でベスト8まで進出。でもちょうどその高1の時に肩を壊してしまい途中で断念せざるを得なくなりました。その時はやるせない気持ちでいっぱいでしたね。そんな少年時代から動物が大好きでした。それは親の影響もあったかと思います。家では犬や拾ってきた猫、それにハトなどが飼われ、非常ににぎやかでした。ちなみにハトはレースハトです。大会にも参加させてたみたいですが、成績のほうは定かではありません。でも戻ってきてはいたからそれなりに優秀だったんだと思いますよ(笑)。高校2年生の頃、そんな自分の「好き」を形にしようと大学に入ったら獣医学科に進もうと決めました。

その後、開業するまでの歩みを教えてください。

大学院修了後、「東京中央競馬会」専属の獣医師になりたいと思って受験しました。もともと馬も大好きでしたからね。でも残念ながら不合格。もう1つ受けていた、福島県の家畜保健衛生所に合格することができました。ここはさまざまな伝染病にかかった家畜を研究して、飼育に生かすための機関です。そもそも福島は両親の故郷で、ちょうどその頃父が定年退職を機に夫婦で地元に戻ろうという時期で、自分も田舎の生活に少し憧れていたのもあり、一緒に福島に移住しようと衛生所に入ることにしたのです。でも仕事は研究の毎日。向き合うのは牛や馬などの家畜。次第に小動物と触れ合いたいという思いが強くなり周囲を説得。多くのペットが診られる関東圏での開業を決めました。このクリニックのある場所は、その物件探しの途中に偶然めぐり合ったんです。

診療のモットーを教えてください。

「飼い主の立場で診る」ということです。獣医師としてではなく、自分がもしこのペットの飼い主だったら、どういう治療を施されたら一番安心して喜ぶかを考えます。もちろん必要最低限の検査に関してはお薦めしますし、治療法についてもいくつか提示させていただきます。「飼い主の立場」ということを突き詰めれば、幅広い診療もできなければなりません。そこで当院は一般内科から外科、皮膚科、歯科、耳鼻科、産科、小児科、腫瘍科と特定の専門領域を決めず、あらゆる領域をカバー。いわばスペシャリストというよりジェネラリストといった感じでしょうか。また「365日、年中無休」も私どもの強み。入院している子もいますし、毎日ペットの治療のために通院しなければならない飼い主さんもいます。であればずっと休みなく開けておいたほうがいいと思ったんです。

言葉の話せない動物 治療の鍵を握るのは

こちらに来られるペットで最近多い症状は?

生活環境の改善やペットフードの進化によりペットも長生きするようになってきました。それにともなって増えてきたのが関節疾患や腎不全、心臓病などの「老齢疾患」です。ほかにも、目は見づらくなるし、鼻も利かなくなるし、耳も聞こえなくなる。人間と同じですよね。こうした症状を悪化させないためにはやはり「早期発見」もしくは「予防」が大切になってくるわけですが、残念ながらペットは言葉を話せない。そこで重要になってくるのが飼い主さんの日頃のペットへの観察力、そして診察時、症状や体調を説明していただく「言葉」なのです。つまり動物医療は、私たち獣医師と飼い主さんのコミュニケーションが鍵を握っているのです。

こちらではトリミングも行っていますね。

はい。ペットには皮膚病が多いので、ただ単にかわいらしくするという目的だけではなく、当院では動物看護師の資格を持つトリマーさんが治療の一環としてもトリミングを行っています。薬用のシャンプーで洗って清潔にしたり、またきれいにカットする ことで皮膚の状態もわかりやすくなります。当然、体を細かく見る時間も増えますから、トリマーさんが腫瘍といった重大な疾患を見つけてくれることもあるんです。私たちでは気づかなかったところをトリマーさんが発見してくれるので、すごく助けられています。

地域の動物医療への思いを聞かせてください。

このクリニックは「公益社団法人 千葉県獣医師会」の印旛支部にあります。私は2005年から4年間その会長を務めた経験があり、現在は県の獣医師会の理事職にあります。その中で始めたのが「夜間診療」。支部には40名ほどの獣医師が在籍しているのですが、そのうちのおよそ15名の有志が協力しあい、ペットが夜に具合が悪くなったとき、当番制で診療しています。また私は千葉市にある「学校法人中村学園 専門学校 ちば愛犬動物フラワー学園」の動物看護コースで講師を務めています。卒業後、生徒は様々な地域の動物病院に勤めるようになるのですが、学会へ研修に行くと、偶然かつての教え子たちと会い、昔話に花が咲くこともあります。千葉以外の場所でも「先生の教え子がうちにいるよ」と思いがけず教えられることがあります。このように全国で、後進の動物看護士たちが頑張っていると私も励みになります。

ペットを亡くしたあとも来院してくれる

ところで、ご自宅では動物は飼われていますか?

ミニチュアダックスフンドが1匹います。この子は当院に通われている飼い主さんのところで生まれた、4匹のうちの1匹。その4匹すべて、実は飼い主さんと僕が取り上げたんです(笑)。ですから生まれた瞬間も知ってます。彼らの誕生後、1匹は飼い主本人に、2匹はかわいがってもらえる心優しい方々に。ただもう1匹の引き取り手がおらず、飼い主からお願いされたこともあり引き取らせてもらいました。これまで飼ったプードルやマルチーズも、それぞれそうした飼い主さんから引き取って育てた子なんです。それにしても動物の誕生の瞬間は、何物にも代えがたい感動です。一方で、ペットを亡くした後しばらくして新しい子を連れてきてくれる飼い主さんもいらっしゃいます。「前の子と名前も一緒なんです」と言って来てくれる。うれしいですね。この仕事をしていると「うれしい」がたくさんあるんです。

先生の日々の楽しみがあれば教えてください。

サイクリングですね。ロードレースで使われるような本格的な自転車で遠出しています。例えば鴨川まで走ってお昼にお寿司を食べて帰ってきたり、富士山の周りをぐるっと回って温泉につかってきたり。いずれにしても風を切り、季節を体で感じるのが醍醐味ですよね。ある時はこんな経験もしました。長野県に乗鞍岳(のりくらだけ)という山があるのですが、標高1500mの地点までは車で行って、2700mの頂上までは自転車でのぼっていったのです。雲より上に自分がやってきたときは感動しましたね。最近は少し腰を痛めて控えていますが、自分の足がエンジンですから安く済むし、我ながら良い趣味だと思っています(笑)。

最後にメッセージをお願いします。

開業して四半世紀、地域に根ざしたクリニックを作ってきました。これからも一家全員が気軽に足を運んでいただけるような病院にしていきたいです。初めてペットを飼う方はわからないことが多いと思いますが、しつけにしても何でも相談していただければ力になれると自負しています。電話していただいてかまいません。ただ、やはり病気にならないことが一番良いので、定期的な健康診断などで早め早めのチェックができればと思います。開業して改めて実感することですが、症状が顕在化するときはすでに7~8割は病気が進行していると言われており、気が付いた時にはすでに重症化しているケースが多いのです。そうなる前にケアすることで、1日でも長く一緒に生活できるようにしていきたいです。

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