京成線・東葉高速鉄道勝田台駅の北口から徒歩5分ほど歩くと、白とオレンジ色を基調とした建物が見えてくる。長谷 往明(なりあき)院長が2003年に開業し、2013年にこの土地に移転した「はせ動物病院」だ。待合室に入ると、木目の暖かみのある空間と、明るい動物看護師たちが出迎えてくれる。同院にはトリミングの他、子犬の社会性を育むためのパピークラスや、歯磨きに慣れさせるための教室なども行っており、治療以外の活動にも積極的だ。そういった活動で病院に慣れ、治療の際も楽しく来られるようになった犬もいるという。飼い主にも同様に信頼されており、取材日も看護師にじゃれついたり、気軽に立ち寄る飼い主の姿を複数見かけることができた。
(取材日2015年12月21日)
―開院にあたり、この地を選んだ理由をお聞かせください。
妻の実家が隣の四街道市だったので、その周辺で開業先を探そうと考えたのがきっかけです。いろいろ見ているうちに、このあたりの雰囲気が気に入って、土地を探しました。一軒家が多く、犬が飼いやすそうな土地だと思ったんです。近くの川の河川敷や、公園など犬の散歩をさせるにも困らなさそうなところもいいと思いました。土地を探しているときも、犬の散歩をしている人をたくさん見かけて、やはり良い雰囲気だなと感じましたね。最初はこの場所から20メートルほど離れたところで開業したのですが、すこし手狭になったので、こちらに新しく建てて、再スタートしました。
―こちらにいらっしゃるペットの年齢や性別、症状に傾向はありますか?
犬・猫・ウサギ・ハムスターを診ていますが、犬が8割ほどですね。皮膚病や消化器に関する症状で来られる方が多いです。また、私が整形外科や軟部外科に興味を持って勉強しているからか、肝臓腫瘍や前肢の骨折、膝蓋骨脱臼、前十字靭帯断裂なども比較的よく診ています。他の動物病院さんから紹介されてくることもあります。
―院長先生は大学で画像診断を特に学んでいたということですが、読者の方向けにX線診断、超音波診断、CT、MRIそれぞれについて解説していただけますか。
X線はいわゆるレントゲンですね。骨や肺、腹部全体を見ることができますが、細かいところが見えないので、場合によっては適さないことがあります。超音波(エコー)は、リアルタイム・ピンポイントで臓器の動きを見られることがメリットです。CTは、レントゲンを0.5ミリ間隔で撮影するようなイメージです。レントゲンでは隠れてしまうような場所や、より細かい部分も撮ることができます。MRIはまたちょっと違うもので、脳や脊髄などを詳しく見るときに使います。それぞれ得手・不得手があるので、病変に応じて、より的確に写せる物を使いわけていかなくてはいけません。
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