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河原 恒一 院長の独自取材記事

かわはら動物病院

(野田市/野田市駅)

最終更新日: 2023/01/22

野田市駅より江戸川方向へ向かう途中に、おしゃれな建物が目を惹く「かわはら動物病院」がある。猫をかたどった銅板の門を抜け、大きな木の扉を開けると広々とした待合室が迎え入れてくれる。木のベンチと石だたみ、天井の高い造りがちょっとしたリゾート地に来たような居心地の良さだ。河原恒一院長は、「飼い主目線の診療」を何より大切にしている獣医師。取材中も質問の一つひとつに、丁寧かつわかりやすく答えてくれる姿勢からも普段の診療風景が見えるようだった。獣医療の進歩のためには地域の活動、獣医師同士の協力は欠かせないと考える河原院長に、獣医師になったきっかけから今後の展望までじっくり話を聞いた。 (取材日2016年9月5日)

好きを仕事に。苦労さえやりがいに変える

獣医師めざしたきっかけを教えてください。

小さいころから動物が好きだったのが大きな理由です。動物園に行くと檻の前に張り付いて、親が見失うくらい食いついて見ていました。家では、トカゲを捕まえてベッドに入れていたり、机の引き出しを開けると虫がたくさん入っていたり。動物、昆虫、は虫類何でも好きだったので、それを生かせる仕事に就きたかったんです。とはいえ、学年が上がっていくにつれていろいろな勉強に興味を持つようになり、医師、天文学者、物理学者とさまざまな職業を夢見ました。その中で獣医師への道を選んだのは、中学高校と進学していくうちに、手に職をつけたいと思うようになったため。もちろんその候補の中には医師もあったのですが、最終的に話ができない、気持ちを汲み取るのが難しい動物を治していける獣医師は、すばらしい仕事ではないかと感じたのです。好きなものを仕事にすれば、苦労も楽しめるもの。獣医師はとてもやりがいのある仕事だと思っています。

獣医師をめざし、開業に至るまでの経緯を教えてください。

獣医学部に進むと決めた時から、何か技術を身につけたいと思っていましたので、入学してすぐに技術が学べる研究室に入りました。そして、その研究室にはちょうど開業医の先生がいらして、「卒業したらうちにおいで」と最初から言っていただいていたので、早い時期に将来進む道も決定。学生のうちから開業をめざして技術を磨いてきました。大学卒業時は、大学に残ってほしいと言ってくださった先生もいたのですが、自分のやりたい獣医療は開業してこそできる。そんな風に感じていたため、大学卒業後は開業医の先生の病院に勤務し、2年後に開業しました。

獣医師になってから、どのような手応えを感じていますか?

僕が獣医師になった当初は動物病院があまり多くなく、開業してからはそのニーズの高さを強く感じました。動物病院が多くないということは、さまざまな疾患を持つ、いろんな種類の動物が自分の病院に来るということでもあります。当然、獣医師として幅広い知識と技術が必要になりますし、必要とされれば24時間いつでも診療に行ける体制を整えていました。当時は体力もありましたから、365日動物病院で診療をしつつ、往診、夜間診療と走り回っていたんです。今もそのニーズがないわけではありませんが、動物病院の数も増え、動物の種類や往診・夜間と専門にしている病院もできましたから、必要な方にはそちらをご紹介するようにしています。

愛情? 甘やかし? 飼い方で動物の一生が変わる

どのような診療を心がけていますか?

これは自分自身のポリシーになるのですが、飼い主さんに寄り添った診療をしたいと思っています。できるだけ飼い主さんのお話をよく聞いて、飼い主さんと一緒に動物の治療をしていくよう心がけています。とにかくわかりやすく説明し、飼い主さんにも治療に協力していただくことが理想です。最近はインターネットなどで調べてくる飼い主さんも多いので、前知識をしっかり持っている方が増えてきました。ただ、インターネットは偏った情報を真実のように書いているケースもあります。鵜呑みにせず、獣医師の言葉にも耳を傾けていただけるとうれしいですね。

最近はペットを家族として大切にする飼い主さんが多いですね。

はい、そう思います。ただ、動物を大切にすることと甘やかすことを勘違いしてしまっている飼い主さんがいることも否めません。動物にとってしつけは、生きる力でもあります。人間がいなければ生きられない動物に育ててしまっては、飼い主さんにとっても負担は増えますし、何より動物にとっても幸せではありません。ですから、当院では「動物をどう大切にするか」、そのやり方からお話するようにしています。これは治療においても同じです。どう治療するか、これから行うのはどのような治療か、家ではどのように動物のお世話をすべきなのか。この理解があるとないでは、動物の治療成果は大きく変わります。しつけ方に正解はありません。ですが、間違った方法はハッキリしていますので、それをお伝えしたいです。

例えば犬なら、飼い主さんにはどんなことに気をつけてほしいですか?

動物と人の間には必ずルールが必要です。例えば、食べ物をあげるとき「欲しがったからあげる」のではなく、「犬が何かを行って、そのご褒美としてあげる」こと。犬に限らず、最近の動物は人と接する時間が長いため、人をよく観察しています。欲しい物をくれるだけの人間に対しては「都合のいい人間」と判断しますから、いつまで経っても飼い主さんの言うことを聞くようになりません。近頃は動物と一緒に寝る飼い主さんも多いですが、これは一人で生きられない動物を育てることにつながります。絶対に一緒に寝てはいけないというのではなく、常にべったりではなく、一人の時間もおとなしくしていられるようしつけてあげることが大切。人と離れることができない動物は、少し飼い主の姿が見えないだけでストレスとなり、病気になりやすくなる可能性があります。厳しいしつけが愛情だということもあると知っていただきたいです。

頭の中にはいつも幸せな記憶。前向きな診療を心がける

先生のご趣味を教えてください。

体を動かすのが好きで、休みの日は15kmを目安に走るようにしています。自宅から土手が近いので、そこを走るのが今のところお気に入りです。ただ、長距離を走るのが好きかと聞かれると、そうでもない自分がいます(笑)。なぜか走らなければいけないという義務感があり、もうそれが習慣のようになっているんです。少し太っただけで飼い主さんから、「先生太った?」と聞かれることも、体型維持をしなければという気持ちに影響しているのかもしれません。結果的に健康的な生活ができているのでありがたいことなんですけどね。

印象に残っているエピソードはありますか?

開業してすぐのころ、8歳になるラブラドール・レトリバーのお産に立ち会いました。かなりの難産で「もう3時間は様子を見ているが産まれない」という状況でしたのに、お腹の中にいた8頭すべての赤ちゃんが無事に生まれてきました。すべて自然分娩で産まれた達成感と、母子ともに健康な状態で出産を終えられた喜び、新しい命への祝福で飼い主さんと大喜びし、最後に一緒にサンドウィッチをいただいて帰宅しました。興奮状態で一日まったく眠くならなかったことを覚えていますが、獣医師は悲しい場面に出会うほうが多いんです。だからこそ、幸せな記憶を常に頭の中に描き、診療を続けていきたいと思っています。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

ペットと飼い主さんと獣医師の信頼関係を今まで以上に大切にしていきたいです。そのためにまず飼い主さんへお伝えしたいのは、動物はただ「かわいい」という理由だけで飼い始めていい命ではないということ。どんな動物を飼うにしても、飼う前に適切な飼い方を知ってほしいです。その知識は動物の一生を大きく左右します。病気になったペットを心配して心を痛めるより、病気にさせないほうが飼い主さんも幸せなはず。ぜひ「病気にさせない飼い方」を知ってください。その第一歩として、何ごとも獣医師任せにするのではなく、飼い主さんご自身で「自分はどうしたいのか」を考える習慣をつけていただきたいと思います。それは決して、飼い主さん一人に責任を押しつけることではありません。飼い主さんご自身の意思さえ聞かせていただければ、当院はその気持ちに寄り添い、全力でサポートしていきます。ぜひご相談ください。

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