「ペットの生涯健康」と「飼い主とペットの幸せな毎日」をサポートする地域のかかりつけ医でありたいと話す、朝岡紀行院長。「アンジェス動物病院」は茅ケ崎駅と辻堂駅の中間に位置する。朝岡院長は、ペットと共に暮らす文化も成熟してきた新しい時代に合ったクリニックでありたいからこそ、いくつもの配慮を重ねているという。技術面の成長を大事にしながらも、知識ばかりにかまけず、院長やスタッフたち自身でもペットを飼う中で「動物と暮らす素晴らしさ」を飼い主と共有する。そのことで、飼い主やペットの幸せを守りたいという気持ちをより切実にもしているのだ。温かい話を聞いた。
(取材日2016年10月3日)
―獣医師になるきっかけは、何でしたか?
小学生の頃から、犬、猫、うさぎ、フェレット、鶏を飼い、近隣でザリガニを採ってきては飼育し、と動物や自然に関わることが好きでした。健康や体質など、人間である自分の体の不思議さにも興味があり、西洋医学はもちろんのこと、鍼灸や漢方をはじめとした東洋医学的な考え方にも接していた少年時代だったのです。生き物や人体に興味を持っていた延長線上で大学は獣医学部に進学し、入学当初からゆくゆくは地域の開業医として獣医療に携わりたいな、と考えていましたね。大学で教わる獣医学は検査や治療を中心とする純然たる西洋医学から成立しているものの、東洋医学に興味を持つ私としては、不快さや違和感など、数値としてのデータに還元しづらい面にも寄り添う獣医療を提供できたらいいなと考え、ホリスティック医学の考えで対応しております。
―大学卒業後から当院の開院までは、どのようなことを考えていたのですか?
大学卒業後は地域密着型の総合的な医院で勤務させていただきました。多忙なクリニックに勤め、臨床の獣医師として心構えである「病気には休みがない」という点を体に叩き込まれました。業務を重ねるにつれ、もともと10代の頃から考えていた「地元で自分の医院を開きたい」という思いを実現させたいと思うようになっていきました。そのため、こうやって生まれ育った湘南地域で開院できた時は、うれしかったですね。
―地域密着型のクリニックとして大切にされていることは何ですか?
現在においては、外でワンちゃんを飼う方は少ないですよね。むしろ、一緒に寝たりというぐらい生活に密着した存在になっているのが今の時代のペットです。だからこそ、その家族のような存在であるペットを連れて行ったり、時には泊まらせたりもする動物病院という場は、飼い主さまご自身のお部屋と同等か、もしくはそれ以上の衛生環境でなくてはならないと思っています。また、犬用の診察室、猫用あるいはエキゾチックアニマル用の診察室といった各診察室までのそれぞれの動物や飼い主さまが通る道も、お互いに出会わないようにも心がけています。ちなみに、犬、猫の他に、フェレットやうさぎの診療にも力を入れています。また、本当に些細なことも質問していただきたいという思いがありますので、飼い主さまの話をしっかり聞き、こちらからの説明もきちんと行う、という時間を確保することも大事にしています。
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