院名の「Amateru」は神話の神・天照大神から。あまねく生命に光をそそぐ女神のように、地域に暮らす動物たちを支えているのが、茅ヶ崎市今宿の動物病院「Amateru」だ。天然木をふんだんに使った温かみのある内外観、動物病院というよりはむしろカフェやサロンを思わせる空間で、ジャズミュージックをバックに迎えてくれたのは梶村拓矢院長。凛とした誠実な姿勢の裏に動物たちへのたっぷりの愛情が隠れた若き獣医師だ。一般的な検査、処置から専門的な手術まで院内で対応しており、選択肢の幅は広い。犬猫からエギゾチックアニマル、鳥類まで範囲広く診療しており、「安心して来院してほしい」と語る院長に、医院のなりたちや診療スタイル、ポリシーなど、話を聞いた。
(取材日2016年10月25日)
―隠れ家風の少し変わった動物病院ですが、医院のなりたちは?
もともと小島先生という女性の獣医師が運営する動物病院があった場所なのです。長く診療を続けていらして、ご引退されるという折に、縁あって同じ場所に新装開業させていただくこととなりました。今も小島先生には週に一度診療を担当していただき、長く付き合いのあるペットや飼い主さんの対応をお願いしたりもしています。開業にあたり、大きな看板を出して迎える大規模院はめざすものと違うという思いがあり、「ちょっと変わった動物病院だ」ということがひと目でお判りいただける、このような内外装にしてみました。小さな病院で、数組のペットと飼い主さんがいらしたらいっぱいになりますが、そのぶん一組一組に合った丁寧な診察を心がけております。
―診療はもちろん、受付などもすべて院長がされているのですか?
特にスタッフは用意しておらず、時々妻に手伝ってもらう程度です。飼い主さんとの関係を築くうえで、できるだけ対応を人に任せたくないというのが私の信条なのです。不測の事態にも対応できるよう、予約制も採用しておらず、いらした順に診るという形でやっています。当院にいらっしゃる飼い主さんはそのあたりご理解いただいている方が多く、来院前にお電話をいただいて状況を聞いて時間をずらすなど柔軟な対応をしていただいているようで、大変ありがたく思っています。
―犬猫に限らず、小動物、小鳥なども診ていただけるそうですね?
鳥では猛禽類や大型のもの以外ヨウムくらいまで、小動物ではうさぎ、ハムスターやフェレットからフクロモモンガ、ハリネズミ、デグーなどまで診療しています。爬虫類とカエル、魚は診ていませんが、種に関わらず命は命。診療できる動物の種類を限定することなく、広く診ていきたいと思っています。これまで多種多様な動物を診てきたというのもありますが、いろいろな動物を診るのが純粋に楽しいから診ているという感じです。また「わからないので診られません」と言いたくないという思いも強くあり、常に勉強を続けています。今後も処置の選択範囲をさらに広めていき、より多くの飼い主さんとペットを支えたいと考えています。
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