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加藤 太助 院長の独自取材記事

うわまち動物病院

(横須賀市/横須賀中央駅)

最終更新日: 2023/01/22

新たな技術は必要に応じて取り入れつつ、過剰な検査・治療は極力避けたいという加藤太助院長。そうした思いで2011年からスタートさせたのが、横須賀中央駅徒歩5分の「うわまち動物病院」だ。同院は落ち着いた商店街の一角にあり、すでに地域からも親しまれる存在。近隣の幅広いニーズに対応している。そして「私たちは選択肢をご案内しますが、選ぶのは飼い主さんの考えを尊重します」と同院の立場を明確にする。休日は飼っている大型犬と野山を駆け回るのが楽しみという加藤院長に、飼い主と動物のことを十分考えた診療方針について聞いた。 (取材日2016年7月20日)

幅広く高度に、地域の動物たちに必要な医療を提供

先生が上町(うわまち)で開業された経緯をお聞かせください。

大学を卒業して神奈川県内や東京都内の動物病院に6年ほど勤め、その間にスイスやアメリカの大学、外科病院などで勉強する機会も得ました。動物の診療は海外の方が進んでいる面があり、最新の知識が学べたと同時に、「そこまで治療するのがベストか」と診療を見直すきっかけにもなりましたね。そして自分なりに明確になった診療方針を実現するため、開業を考えるようになったのです。上町に病院を設けたのは横須賀中央駅に近く、また横須賀市内にある私の実家からも通いやすかったため。さらに大型犬まで診られる広めのスペースがとれ、すぐ裏手には公園があって、預かった動物たちを散歩に連れて行きやすいなど好条件が重なったからです。また米軍基地がある横須賀はアメリカ人の飼い主さんも多く、海外経験が意外なところで役立っています(笑)。

どういった診療方針で開業されたのでしょうか?

動物が本来持つ自然治癒力を手助けしたいと思って開業しました。最近は、余計な検査や治療で逆に具合が悪くなってしまった動物を見る機会が増えています。当院では、検査や治療は必要最低限の範囲で行うように努めています。特に、有効性の低いと思われる薬やサプリメントの投与、過剰なワクチン接種は行わない方針です。動物にストレスを極力与えずに、自然治癒力を高める治療が動物たちにとって一番良いのではないかと考え、実践しています。また、当院では、負担と痛みを少なくする検査や治療をおすすめしています。特に、中型~大型犬の腹腔鏡を用いた避妊手術は、傷口がとても小さく、痛みが少ないので大変好評を頂いております。

診療では真剣さと明るさのメリハリを大切に

動物たちや飼い主の方にはどう接していらっしゃいますか?

病気のときは飼い主さんがいつ頃症状に気づいたか、どんな様子だったかの情報を集め、またどこまで治療してほしいかなどを聞いて診療の参考にしています。大抵は「もう少し様子をみよう」と思っているうちに受診が遅れ、症状が悪化したり治療が長引いたりするので、「受診が無理なら電話でも構いません。次からは早めにご連絡を」と必ずアドバイスしています。本当は動物たちが話してくれると一番いいのですが、さすがにそれは無理。ですから少しでも相手の気持ちを推し量って診療しようと思っています。私自身も床に座り、相手と同じ目線で話すなどを心がけているせいか、動物たちもあまり嫌がらず当院に来てくれるのがうれしいですね。

飼い主の方との会話で注意されている点はあるでしょうか?

病気や治療についてしっかりお伝えするのも重要ですが、それであまり落ち込まれないように気をつけています。飼い主さんの暗い気持ちが動物たちにも伝わり、治る病気も治らなくなるように思えるからです。ときには笑いも交え、飼い主さんも動物たちもリラックスして振る舞える雰囲気を大切にしたいですね。一方でシリアスな話のときほど丁寧に説明し、診察室内のホワイトボードに詳細を書き、資料を持ち帰ってご自宅で検討していただくなど、なるべく気を落ち着けて判断していただくようにと考えています。もちろん私の意見だけで納得されない場合、気兼ねなくセカンドオピニオン、サードオピニオンで確認していただくようお勧めしています。逆に他院で迷われた方が当院をセカンドオピニオンとして利用されるのも歓迎です。いずれにしても飼い主さんが納得の上で、治療を始めていただくことを大切にしています。

開業されて5年ですが、どのような感想をお持ちですか?

最近は健康診断やケアなどで病気でないときの動物たちに接し、飼い主さんと何気ないコミュニケーションする楽しさをかみしめています。こうやって普段の様子を知っていると何か異常があればすぐに対応できますし、地域に根ざした動物病院として日々の診察をコツコツと続ける重みを改めて実感します。ただ検査も含め一つ一つの診療にかなり時間がかかってしまうため、午前中の予定が午後まで延びてしまうこともしばしば。これは何とか改善したいと思っているのですが難しいですね。

大型犬と過ごした子ども時代が、獣医師をめざす原点

先生が獣医師をめざされたきっかけを教えてください。

うちには私が生まれる前から飼われている大型犬がいて、彼が18歳で亡くなるまで、ずっと私の兄貴分みたいな存在でした。そうやって犬と一緒に育ってきたので、進路を選ぶときも獣医師が一番なじみ深かったんですよ。入学した大学は東京都武蔵野と実家から遠かったので、実習などで忙しくなる学年には近くに引っ越したんです。おかげで少し時間に余裕ができ、身近な臨床の場である大学病院を訪ね、高度医療の体験したり充実した大学生活が過ごせました。獣医師になっても大型犬の診療をしたい気持ちはずっとあり、ここで開業したのもそうした犬種を飼う方が多そうと考えたからです。大型犬の治療は体を保定するのもひと苦労ですし、麻酔をかけたら重くて一人では運べないなど大変ですが、それでも診てあげたいんですよ。

では今も大型犬を飼っておられるのですか?

もちろんです。山や海を一緒に走り回れるのも大型犬の魅力で、いつも休日は横須賀の豊かな自然の中で遊んでもらっています。私が全力で走っても追いつかないほどで、私と犬と両方の運動不足やストレスの解消にちょうどいいんですよ。残念ながら当院に来る動物たちの8割ほどは、運動不足による肥満が目立ちます。犬たちの運動不足は病気や精神面の不安定さもつながるので、飼い主さんは積極的に散歩に連れて行ってあげてください。特に若い犬はかなり運動しないとエネルギーが余ってしまい、そのせいで人をかむようになったりしつけがうまくいかなかったり、といったケースも見受けられます。犬種や体の大きさにもよりますが、できれば1日2回、30分ずつは一緒に散歩をしてほしいと思います。

最後に動物たちの健康管理についてアドバイスをお願いします。

暑い季節に熱中症の危険性が高まることはご存じだと思いますが、少しくらいはと思って車の中に置いていったり、家で留守番させたりするとき、エアコンをつけてないとかなりのダメージになります。戻ったときに体が熱く具合が悪そうだったら、すぐに体を冷やして病院に連れて行くようにしてください。また真夏でなくても、梅雨の時期になれば熱中症には十分注意が必要です。湿度が高いと体温が下がりにくく、「このくらいの気温で?」と思う程度で容易に熱中症になりますから。基本的に家で飼う犬や猫は自分たちの予想以上に暑さに弱いと思って対応してください。

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