奥山 彰吾 院長、奥山 美樹 さん、八角 文子 さんの独自取材記事

【奥山院長】小さい時に、飼っていた猫の具合が悪くなり、動物病院へ連れていったところその場で亡くなってしまい、その理由を自分でわかりたかった、というもどかしさに苛まれる経験をしました。それと、小学生の時に所属していたサッカークラブの遠征に行く途中で、車に轢かれ、怪我をして鳴いている猫を見つけたのですが、誰も助けようとせず、僕もコーチについてその場をあとにしなければならず、救うことができませんでした。そうした幼少期の思いが僕の中にずっと残っていたのが大きかったですね。実際、親が薬剤師で医療関係の仕事は身近にあったのと、僕自身、学生の頃は理科が得意だったので、自分に獣医師の仕事は向いているだろうと思い、めざすようになりました。

【奥山院長】幼少期に感じた思いを形にすべく、大学に入学した時から開業医をめざしていました。また、僕は犬猫の他に、うさぎ、ハムスター、カブトムシ、ヤドカリなど、さまざまな動物を実家で飼ってきて、動物が人を癒やし、家の中を明るくするのを身を持って感じてきました。その愛おしい動物たちを病気の時だけでなく、生涯を通して面倒を診ることにも獣医師としての意義を感じ、その役割を果たせるのは開業医だと思ったんです。そして、自分の考えるベストな診療法を実践するためにも、また動物病院は忙しいところですが、スタッフに長く勤めてもらえる環境を提供することも、飼い主さんと動物の幸せにつながると考え、開業に向けて準備してきました。

【奥山院長】開業に向け10年の計画プランを立て、それに沿って実現することができました。ボランティアの方と協力し、野良猫の避妊・去勢手術を行ったりもしています。これまで培ってきた知識と経験があるからこそ、さまざまな病状に対応し、また、必要な医療設備も一通りそろえています。一方で、患者さんには経済的な負担をかけずに気軽に足を運んでいただきたいという思いから、当院ではハードルを低くして医療を提供しています。

【奥山院長】僕の生まれ育った地域で開業したいと思い、この場所で開業を決めました。院内については、特に猫はデリケートなので、待合室を猫と犬にパーティションで分けている他、犬の匂いを残さないように診察室も別に分け、動物がストレスを減らして診療に臨めるように配慮しています。また飼い主さんに安心していただけるように、診察室はガラス張りにし、待合室から処置の様子を見えるようにしました。先日、内覧会を行った際に、それに多くの好評をいただきましたね。手術室も同様のつくりになっているのですが、血が怖いという患者さんもいらっしゃるので、ローラーブラインドで調整できるようになっています。

【奥山院長】犬猫を中心に、その他、うさぎ、フェレット、ハムスターなども診療しており、地域のホームドクターとして、まずはどんなことでも相談していただきたいと思っています。眼科も標榜しており、眼科の検診も行ったりして、幅広く動物を受け入れるようにしています。

【奥山さん】動物が怖がらないように、ワンちゃんだったらまず、手を差し伸べて匂いを嗅いでもらってから挨拶をします。猫ちゃんの場合は大きな音を立てて驚かせないように心がけています。そして、飼い主さんとのコミュニケーションを大切にし、会話の中で情報を引き出せるように努めています。例えば診療中、院長が検査でその場をちょっと離れた際に、普段の様子をお伺いしたりと、声がけを忘れません。 【奥山院長】いきなり獣医師と話すと身構えてしまう患者さんもいらっしゃるのですが、まず妻が話をして場を和ませてくれるので、それに感謝しています。僕は、病気に対してベストな方法が患者さんにとってのベストとは限らないので、総合的に見てベストな方法をご提案できるように、患者さんの思いを汲み取るようにしています。そして、信頼していただかなければ治療は継続できませんから、患者さんの納得のいくように話をすることを心がけています。

【奥山院長】トリミング中に悪い箇所を発見した場合、その場で僕が対応できますし、例えば皮膚病の動物に対して適切なカット、シャンプーを行えたりと、動物病院がトリミングを行うことは患者さんにとってメリットが大きいと思い、取り入れました。八角さんはトリマーとして10年以上経験のあるベテランなので、安心してご利用ください。 【八角さん】ショップ、動物病院での勤務に加え、専門学校で講師として勤めていた経験があります。そして私自身もこの地域に住んでいるので、地域のお役に立てればと思い、こちらでトリマーとして勤務させていただくことになりました。その子の体付きや性格を把握して接することはもちろん、慣れない場所に来ると体調を崩す子もいるので、常に体調や様子に気を配りながらトリミングを行っています。

【八角さん】幼稚園に通う子どもに付き添って一緒に出掛けたり、飼っているプードルと遊んでいる時が至福の時間ですね。 【奥山院長】サッカーが趣味ですが、忙しくてなかなかできていませんね。あとは家にいる猫とうさぎをかわいがっています。そのうさぎは病院が保護したもので、それをうさぎの勉強のために持ち帰ったのをきっかけに、今もそのまま飼っています。 【奥山さん】私も、小学校で飼育されていたうさぎで、うさぎ同士のいじめにあってしまった子を引き取り、今も飼っています。また、飼っている猫も、実習先の病院で捨てられていた猫で、みんなで仲良く家で暮らしています。趣味のバイクに最近は乗れていないので、同じく今は動物をかわいがっている時が幸せですね。

【奥山院長】動物の小さい時から、高齢になり最期を看取るまで、生涯を通してケアできる病院にしたいと思っています。そのために将来的には、子犬のしつけ教室の開催、老齢犬のケアの指導を行っていきたいと考えています。患者さんにとって病院へ足を運ぶことは腰の重いことかもしれませんが、日常のちょっとした疑問に関するご相談でも構いませんので、気軽にご利用いただければと思います。そのために、ハードルを低くしてお待ちしていますし、これからも患者さんにとって利用しやすい環境を整えていきたいと思っています。