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渡辺 言之 院長の独自取材記事

わたなべ動物病院

(印旛郡栄町/安食駅)

最終更新日: 2023/01/22

「わたなべ動物病院」は、栄町の豊かな自然に惚れ込み、1993年に渡辺言之(わたなべのぶゆき)院長が開院。院内には太陽の光がたっぷりと注ぎ、冬でもポカポカと暖かい。渡辺院長は患者からの推薦がきっかけで、東京税関麻薬探知犬、千葉県警空港警備犬等の嘱託医も務めている。勉強熱心で現在も積極的に学会に参加しているが、患者が協力的で、周りの人に恵まれていると語る渡辺院長。温厚で謙虚でありながら、動物に対して熱い思いを持つ渡辺院長の人柄に、多くの人が集まってくるのを感じた。診療についてはもちろん、獣医師をめざしたきっかけ、また動物や飼い主に対する思いについてなど、たっぷりと話を聞いた。(取材日2017年3月23日)

小さな敷地で始めた病院が多くの患者でいっぱいに

はじめに、獣医師をめざしたきっかけを教えてください。

父が大学病院に勤務する小児科医でした。リウマチという治療の難しい病気の研究をし、親御さんに感謝される様子を多く見てきて、医師の仕事の素晴らしさを間近で感じていました。それで、僕は犬や猫を飼っていて動物が好きだったので、獣医師をめざしました。大学では皮膚真菌症に関わるカビの研究に関心を持ち、のちにそれが実際にどのように動物に影響を及ぼしているのか知りたいと思い、臨床に興味を持つようになりました。

なぜ、こちらで開業されたのでしょうか?

勤務医としての仕事にも満足していたのですが、結婚し、家庭を持つようになってから、家族との時間を考えたときに、開業への思いが強くなりました。僕は長年、国分寺に住んでおり、豊かな自然に囲まれた住環境に愛着があったのですが、近年は開発が進み、子どもや飼っていた動物のことを思うと、開業はもっと自然のあふれる場所でしたいと思うようになりました。そう考えたときに、僕の姉は結婚して安食台に住んでいたのですが、自然の多く残るこの地域は自分の理想に思い、また、よく姉のもとを訪ねていたので親しみもあったので、こちらでの開業を決めました。当時この近くには家や店など何もなくて「大丈夫かな?」とも思いましたが(笑)、当初から細々とでも地域に根差して診療していきたいという思いがあったので、僕の性格に合った場所だと思いました。

患者さんはどちらからいらっしゃいますか?

地域にお住まいの患者さんのご利用が多いですが、今では、千葉県だと香取市や銚子市、また茨城県からもご来院いただいています。もともとこちらで診療をしていた患者さんがご結婚されてこの町を出ても、動物と一緒に顔を見せに来てくれることも多く、その気持ちがとてもうれしいですね。当初は小さな病院でしたが、ありがたいことに外まで患者さんが並ぶようになり、待合室を拡張しました。開業当初は病院の2階に住んでいたのですが、2人目の子どもが生まれてその騒音が診療に響くといけないですし、また忙しくなりスタッフも増えたので、住まいを隣に移し、2階には血液検査室とスタッフルームを設けました。

動物に効果があり、喜んでもらえる治療を提供したい

こちらではどのような診療を行っていますか?

主に犬猫の診療を行っており、他に小鳥も診ています。アットホームで頼りがいのある身近なホームドクターをめざし、一般診療を中心に行っています。当院でできる診療を精一杯行わせていただき、専門治療が必要な場合、患者さんにその旨をきちんとご説明した上で、適切な病院をご紹介しています。あらゆる症状について診療を行っていますが、気づけば皮膚科のトラブルで来院される患者さんが増えていました。他院から転院されてくる患者さんもいらっしゃいます。

現在注目している診療分野はありますか?

再生医療です。一般的ながんの治療では、悪い箇所を切除する外科処置を行いますが、それって人間と同様に、動物にとっても大変な思いの伴う治療法だと思うんです。例えば口の中にがんがあり、顎の骨を取る大手術を行う場合、手術が無事に終わっても、ごはんを今までのように食べられなくなる可能性もありますし、その状態での生存率の保証もありません。また、飼い主さんにとっても、動物のかわいい顔を見られなくなってしまうことは大きなショックを伴います。そこで、動物にとって負担が少なく効果的で、飼い主さんに喜んでいただける治療を行いたいという思うようになり、再生医療に興味を持つようになったわけです。まだまだ発展途上の分野ですが、逆にさまざまな可能性を秘めています。今後も勉強を重ねていきたいと思っている分野です。

人間の医療にも関心を向け、勉強されているのですね。

やはり獣医学は、人間の医療ほどまだ進歩の及ばないところがあるので、機会を見つけてはさまざまなセミナーにも参加しています。年齢を重ねても柔軟に新しい知識も取り入れていきたいと思っています。セミナーや学会に出席する際、臨時休診にさせていただくことも多々あり、患者さんにはご迷惑をおかけしてしまうのですが、早い段階で休診日をお伝えするようにし、気になることがあれば前もってご来院いただいています。真面目で熱心、さらに理解のある協力的な患者さんが多く、周りの人に恵まれていることをいつも感謝しています。この素晴らしい地域性を実感するたび、ここに開業してよかったなあと思っています。

使役犬たちを守る活動にも力を入れ、地域医療に貢献

診療する上で心がけていることは何ですか?

自分が人間の病院に行って患者になったときに、どんな対応をうれしく思うか、逆にどんな対応をされると嫌なのかを思い起こし、当院で診療する際それを参考にしています。あとは、患者さんが行きやすい、通いやすいと感じてもらえる雰囲気づくりに努めています。例えば診療では、専門用語を使わずに丁寧なご説明を心がけ、診療以外の日常の会話も楽しんでいます。動物に対しては、病院にいるというだけで緊張をしていますから、ギリギリまで注射器を見せないようにするなど、緊張を和らげられるように工夫しています。

こちらでの診療以外に、獣医師としてのご活動はありますか?

東京税関麻薬探知犬、千葉県警空港警備犬、千葉県警警察犬、農林水産省動物検疫所検疫探知犬などの嘱託医をしています。患者さんが僕のことを推薦してくださったことがきっかけで診療するようになったのですが、患者さんの信頼がつないでくれたことをうれしく思います。人間のために仕事をしてくれ、僕らがお世話になっている動物たちですから、できる限りのことをしてあげたいという思いがあり、かれこれ15年以上携わっています。その他、僕にできることとして、千葉県動物愛護センターと協力し、千葉県として行っている地域猫の避妊去勢手術に積極的に参加したり、同じ取り組みを地元栄町でも広めるなど、動物たちを守る活動にも力を入れています。

里親募集についても積極的にホームページ上で呼びかけられていますね。

ある日、病院の駐車場に犬が捨てられていたのでその犬の身体を健診すると、以前は見えていた目が病気で失明していることがわかりました。そのために捨てられたかどうかはわかりませんが、動物が捨てられるのは本当にかわいそうですし、どんな理由があったとしても僕には理解できません。その犬は今家で飼っているのですが、そうした経験を目の当たりにしたのもあり、捨てられた動物や処分されてしまう動物にできる限りのことをしてあげたいと思っています。現在はインターネットもありますので、昔より引き取り手の見つかる可能性が高くなりました。動物をペットショップで買うことを否定する気持ちは全くありません。ですがそうした現実もあることをお知りいただき、その上でご自分の動物をたくさん愛して育てていただきたいのです。今後もこの病院を慕ってくださる飼い主さんと動物を大切に診療を続けるとともに、地域に根付いた活動も続けていきたいです。

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