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小林弘典 院長の独自取材記事

ヒロ動物病院

(横浜市泉区/いずみ中央駅)

最終更新日: 2023/01/22

今年、開院して10年目を迎える「ヒロ動物病院」。院長の小林弘典先生は動物の治療をしながら常に飼い主の気持ちを大切にする方針で治療にあたっている。にこやかな表情で穏やかに話す小林先生は、人付き合いの極意を商売の町大阪で学んだ。縁もゆかりもない大阪の町で関西人から教わった「明るく元気な姿勢」は獣医師として生活するなかで今でも支えになっているそうだ。院名の「ヒロ」はご自身の名前と大好きなハワイ島の地名からきているそうで、ロゴマークにはハイビスカスの模様が入っている。インテリアもハワイを意識した飾り付けでゆったりとした雰囲気に癒される。このようにリラックスできる空間が動物だけではなく飼い主の気持ちをほぐしてくれるのだろう。「10年を一区切りにし新たな取り組みを」と考える小林先生に、開院のいきさつ、日本大学動物病院での研修について、そして、今後の展望などたっぷりと語っていただいた。 (取材日2012年5月10日)

開院10年目。代診時代は商売の町大阪で人付き合いを学ぶ

開院されて10年目だとお聞きしました。

はい。2003年に開院して今年で10年目になります。僕は生まれも育ちも横浜なので開業をするなら横浜市内でと決めていたので、育った町に近いこの地に開院しました。市街化調整区域になっている郊外の町ですが、住みやすくて気に入っています。横浜市の西の端で藤沢市と大和市に挟まれていることもあり、患者さんも近隣の方だけではなく、藤沢市から車で来る方など横浜市外からの方も多いですね。連れて来られる動物は犬、猫が中心ですが最近はウサギやハムスターなど小動物も増えてきました。一次診療の病院ですので、予防注射や皮膚病などの治療にあたっています。開院するまでは、大阪府高石市の動物病院で3年間代診を、横浜に戻って1年間は動物愛護協会で働いていました。

なぜ研修先に大阪の病院を選んだのですか?

大きな決断をする時は土地柄を大切にするようにしているのですが、当時、大阪はまだ足を踏み入れたことのない土地だったことと商いの町ということで興味がありました。獣医師の仕事は、動物はもちろんのこと飼い主さんとのやりとりが重要ですから、人付き合いを学びたいと思い大阪の動物病院にお世話になることにしました。横浜とは話す言葉も文化も患者さんも全く違う地域ですから、戸惑いはありましたが、行ってよかったと思いますね。診察をしていると、いわゆる「大阪のおっちゃん」にズバズバと言われるのですが、明るく温かく接していただけてうれしかったです。今でも、疲れている時や気弱になっている時は、大阪にいた頃を思い出し、関西人のように明るく前向きに行こうと自分自身に発破をかけて乗り切るようにしています。

当時の出来事で印象的に残っていることはありますか?

獣医師になって1年目の時に、患者さんに怒鳴られたことですね。ある日、胸水が溜まっている可能性のある動物がいて、僕の診断で胸水を抜くことにしました。飼い主さんに説明をし、その処置のため、わざわざ別の時間に出直してきてもらったのですが、何度やってもうまく胸水を抜くことができなかったんです。その時、横で見ていた飼い主さんから「お前がもう一回来いって言うから出直してきたのに、どないなってんねん!」と怒鳴られました。結局、先輩の獣医師にお願いして処置は無事に終わったのですが、その後、飼い主さんに「こっちも言いたくないけれど、今、言うとかな、お前が育たへんからな」と言われました。大阪という町はこういう温かさのある町なんですよね。開業してからは怒られる機会もなかなかないので、成長の過程でいい経験をしたと思っています。

獣医師は動物を通して飼い主の気持ちを掴む「人対人」の仕事

診療のモットーを教えてください。

「ヒロ動物病院」に来てよかったと納得して帰っていただけるように心がけて診療にあたっています。飼い主さんと接する時は、笑顔を大切にし、ワントーン高く明るい声で丁寧にお話をするようにしていますね。僕は飼い主さんに情報や病気を治す方法を提供しますが、最終的に決断をするのは飼い主さんです。ですから、できるだけ選択肢をたくさん用意するようにしています。考え方は飼い主さんによってさまざまで、軽症でも大学病院を紹介してほしいという人もいれば、当院でできる範囲の治療で構わないという人もいます。僕は飼い主さんが納得のいくかたちで治療を進めるのがよいと思っているので、知っている限りの情報を提供し、選んでいただくようにしています。そのためにはたくさんの引き出しを持つ必要がありますから、日々勉強し、知識を蓄えるようにしています。

日本大学動物病院で研修をされているそうですね。

はい。きっかけは日本獣医皮膚科学会認定医の資格をとりたいと思ったことでした。一通りの症例を経験し資格試験への準備は整ってきたのですが、さらに二次診療の現場を知ることで一次診療に活用できるものはないかと思い、今も大学に残って研修を続けています。総合臨床科の中の神経科にいるのですが、大学病院なので当然、CTやMRIといった画像を駆使して治療をしています。しかし、画像を撮る前にどこに病気の原因がありどのような処置が必要かを判断するのは一次診療の役目です。最終的に画像を見るにしても、はじめに何をすべきかを的確に決める一次診療の大切さを改めて認識しました。自分では二次診療に送るかどうかを見極める力が付いて来たと思うので、当院での診療にも役立てていきたいですね。

二次診療に送るかどうかの見極めが一次診療の獣医師の腕の見せどころですね。

そうですね。簡単に二次診療の病院に送ることもできなければ、なんでも自分一人で完結することもできませんからね。僕はどちらかというと受け身のタイプなので、病状や飼い主さんの考えに合わせて臨機応変に対応していくようにしています。飼い主さんがはっきりと言わなくても、その時の雰囲気や言葉で考えていることも分かってくるんですよ。獣医師の役目は動物の健康を守ることですが、実は動物を通して飼い主さんを見る「人対人」の部分が一番重要だと感じています。そのことに気付いて実践するまで随分時間がかかりましたが、10年の間に培われた信頼関係にも助けられながら、患者さんの気持ちに添った提案ができるように努力をしています。

さらなるサービスの向上で、いつでも気軽に足を運べる動物病院に

なぜ獣医師の道を選んだのですか?

昔から動物を飼っていたこともあり動物が好きだったことと、理科や生物の勉強も好きだったので獣医師になりました。実際に獣医師になって、想像と違うと感じることもありましたね。特に自分で開業してからは、経営責任もあるので、動物や飼い主さんへのサービスに加えて次回からも来てもらう努力をしなくてはいけません。営業の仕事も多く近隣の商業施設やペットショップとも連携しお互いに協力し合えるように働きかけています。今後の課題はいくつかありますが、やはり飼い主さんに「ありがとう」と言ってもらえた時は獣医師になってよかったと思いますね。

今後の「ヒロ動物病院」の展望を教えてください。

今年で開院して10年目なので、節目の年にしたいと考えています。まず、僕が皮膚科の認定医の資格を取ったら、予約制で皮膚科の専門的な治療をはじめたいですね。カウンセリングの時間を十分に取って、きちんと話を聞いた上で治療方針を提案できるようにしていきたいです。また、一日ドックなど健康診断を充実させたいです。大学病院で受ける健康診断に近い内容にしたいと思っています。他には、最近、看護士が認定資格を取得したのでパピーパーティの開催やホームページのリニューアルなど飼い主さん向けのサービスも増やしていきたいです。動物病院は敷居が高いと感じている方もいるかもしれませんが、病気じゃなくても気軽に足を運べる動物病院にしていきたいですね。

ペットと快適な生活を送るため、読者にメッセージをお願いします。

しつけをきちんとした上でとにかく動物をかわいがってあげてほしいです。また、動物病院に行く機会があれば、緊張せずに何でもいいので獣医師に話をしてください。飼い主さんに合った「ホームドクター」を見つけてほしいですね。親身になって話を聞いてくれる獣医師に健康管理をまかせるとよいと思います。よい動物病院を見つけるのは簡単ではありませんが、クチコミを参考にするなどして飼い主さんと相性のよい動物病院を探していただきたいですね。

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