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遠藤博明 院長の独自取材記事

藤の花どうぶつ病院

(千葉市稲毛区/みどり台駅)

最終更新日: 2023/01/22

2013年4月、藤の花の咲く季節にみどり台の地にオープンしたのが、遠藤博明先生が院長を務める「藤の花どうぶつ病院」。長年勤めていた海浜動物医療センターでは、医局長を任された経験も持つ遠藤院長。心臓病などをメインとした循環器疾患を専門としながら、さまざまな角度からオールマイティな診療を行ってくれる。また、病気を防ぐための予防接種と病気の早期発見のための定期検診に力を入れ、啓発活動にも積極的だ。飼い主の負担も少なく予防に取り組めるたくさんの選択肢を用意し、ペットを病気から守ることに尽力している。「お茶を飲むだけでもいい。気軽に立ち寄れる医院でありたい」と話す遠藤院長に、定期的な検診の大切さや患者への想い、今後の展望までじっくり伺った。 (取材日2015年6月25日)

ペットの健康管理と病気の早期発見・早期治療に努めたい

先生は、獣医循環器学会の認定医だそうですね。

日々の診療をしていく中で、高齢期になるにつれて心臓病になっていくペットの多さに驚きました。そこで、少しでも多くのペットたちを心臓病から救いたいと考えるようになり、循環器領域の専門知識を学び始めました。認定医として、心臓病や腎臓病において、豊富な情報量でさまざまな角度から診療できることは大きなメリットですね。しかし、循環器を学べば学ぶほど、一見関連の無さそうな臓器も同時に診療していく必要があると感じるようになりました。専門は循環器ですが、その勉強を通してオールマイティな診療に対応できる知識がどんどん増えていきます。どんな病気にも言えることですが、特に循環器疾患は初期段階では症状が現れにくいことが特徴。発見した時にはかなり悪化している、なんてことにならないよう、定期的に健康診断をお受けいただき、早期発見・早期治療に努めていただきたいです。

定期検診の大切さはどのようにお伝えしているのですか?

一般診療や予防接種にいらしてくださる飼い主さんに、健康診断の大切さをお伝えしています。私は、「ペットの健康を保つ、ペットを病気から守る」というコンセプトのもと、健康管理と病気の早期発見に尽力するプロジェクトに参加しています。生活全般やお食事の変化、身体の異常などを日頃からチェックしながら、飼い主さんと獣医師とが協力しながら定期的にペットの健康管理をしていくのです。早いうちに健康診断をお受けいただくことで、ペットそれぞれの正常値がわかります。それが、その後早期に病気を発見するための指針となってくれるのです。検診では、レントゲン撮影や血液検査、検便などを行い、問題があればより専門的に検査をしていきます。万が一大きな病気が見つかれば、当院で引き続き診療をお受けいただけますし、難症例の場合にも信頼のおける大学病院や高度医療センターをご紹介させていただき、連携を取りながら治療を進めてまいります。

予防接種にも力を入れているとか。

当院では、さまざまな予防接種ワクチンをご用意しています。近年増加しているレプトスピラという病気は、狂犬病などと同様に、人間にも感染してしまいます。これは、腎臓に感染を起こすことで血尿や食欲不振などの症状を引き起こす病気です。予防接種は、ペットを病気から守るだけでなく、人間への感染予防も大きな目的なのです。また、フィラリアやノミ・ダニの予防も忘れてはいけません。

病気の状態や治療の大切さを理解してもらうことが治療のカギ

先生の治療方針は何ですか?

飼い主さんに、ペットの病気についてしっかりとご理解いただくことですね。普段ご自宅でお薬を飲ませたり、食事量の管理をしたりと、ペットの病気を治す上で飼い主さんの役割は非常に重要になります。しかし、それはなかなか労力のいること。なぜお薬を毎日飲む必要があるのか? このお薬で本当に予防ができるのか? といった疑問や不安があっては、根気よく看病を続けることはできませんよね。だからこそ、病気のことや治療の必要性をしっかりとご理解いただくことが大切なのです。そのためにも、資料などを見ながらわかりやすいお言葉で丁寧にご説明しています。また、レントゲンや超音波などの検査結果もその場で確認していただくことで、その後の経過などもご理解いただきやすくなります。獣医師は、あくまで治療の手助けをいているだけ。飼い主さんとペットと、三人四脚で病気と闘っていかなければいけないのです。

飼い主さんと接する際に気を付けていることは何ですか?

近年人間の医療においても、ホスピタリティという言葉が浸透してきていますよね。それは、動物病院も同じこと。当院では、スタッフ一同がホスピタリティの気持ちを持って診療に当たっています。私は、飼い主さんにはお悩みやご要望をすべてお話しいただきたいと思っています。しかし、飼い主さんによってはなかなか話しにくいという方もいらっしゃいますよね。そこで、一方的にお話しするのではなく、世間話などを楽しみながら些細なことでもお気軽にお話しいただける環境づくりを心がけています。また、どうしても私には話しにくいという方は、診療後にスタッフがお話しをお伺いすることも。当院のスタッフは、例えばフードのことでも、メーカー主催の試験に全員がパスするなど、豊富な知識を持ち併せて飼い主さんのご相談に対応しています。

言葉を話せないペットの診療は大変ですか?

細かいところまで配慮しながら、慎重に接するように心がけています。特に心臓病を患っている子は、急変しやすいため、より慎重な対応が必要ですね。例えば検査する際に体勢を変える必要がある時には、人間ならば言葉で伝えて体勢を変えていただくことができます。しかし、言葉が通じないペットは、身体を触ったり持ち上げたりしなくてはいけません。そういった行動がストレスになってしまう場合もありますから、細心の注意を払って優しく丁寧に触るようにしているのです。

お気に入りの椅子に座って、お茶を飲みながら気軽に相談してほしい

2013年開業ですが、それまでの経歴をお聞かせください。

幼少期に犬を飼ったことをきっかけに、それまであまり馴染みのなかった獣医師という職業を知りました。ペットを動物病院に連れて行くうちに、獣医師に憧れるようになり、北里大学に入学したのです。私の診療スタイルが確立されたのは、大学の研究生時代に出会った先生がきっかけでした。私はその先生に、「なんて雑な診療をしているのだ」とご忠告を受けてしまって。その先生の下で臨床を学べたことで、あらゆる角度から、柔軟な視点を持って、丁寧に診療を行えるようになりましたね。また、その頃読んだ本の中に、こんなお話があったことを今でも強く覚えています。ある少女が、飼っていたハムスターを動物病院に連れて行ったところ、獣医師に「どうしてこんなに悪い状態になるまで連れてこなかったの?」と言われたそうです。その何気ない一言で、少女は「私がもっと早く連れて来ていれば」と自分を責めてしまったのだとか。私はそのお話しから、飼い主さんにとって大事な家族であるペットの命をお預かりするのだから、飼い主さんに対して配慮のない発言や安易な行動をしてはいけないのだと改めて実感することができました。

そこから開業をされたのですね。

私は千葉県の出身なので、思い入れの深い千葉県内での開業を決意しました。この地域は、昔からお住いのご家族が多く、特に徒歩圏内で通える方がよく来院くださいます。高齢者の飼い主さんも多いので、院内はバリアフリーにしていますよ。開業して3年目になりますが、勤務医時代よりも飼い主さんやペットたちとの距離が非常に近くなったと感じています。以前は、1日に診療するペットの数があまりに多く、なかなか飼い主さんやペットたちと向き合う診療ができずにいたのです。しかし開業してからは、診療時間をたっぷりお取りすることができるようになったことから、ペット一匹一匹をしっかり見つめながら、そして飼い主さん一人ひとりと信頼関係を築きながら診療することができています。日々多くのペットを診療していれば、治らない病気も当然あります。そんな時に、飼い主さんの悲しみを共有してさしあげること。そして、少しでも長い時間を元気に過ごさせてあげることを目標として、出来るかぎりのサポートをしていきたいと考えています。

最後に、読者へのメッセージと今後の展望をお聞かせください。

ペットたちは、7歳を越える高齢期に入ってくると、さまざまな病気を引き起こしやすくなります。そのため、特に7歳以上のペットには健康診断をお受けいただきたいですね。また、食事量やお水を飲む量などが増減している、散歩の時歩かなくなった、元気がなくなったなど、普段との変化がないかを注意して見てあげてください。それが、言葉を話せないペットたちにとっての病気のサインになるのです。当院の待合室には、フカフカのソファや硬めの椅子、高さのあるものや背の低いものなど、みなさんが居心地よくお座りいただけるようなさまざまなタイプの椅子をご用意しています。それは、お気軽に立ち寄っていただける医院でありたいから。ペットの具合が悪い時だけでなく、何でもない時にも立ち寄っていただき、お好みの椅子に腰かけ、お茶を飲みながらゆっくりとお話ができる。そんな医院をめざしているのです。ペット連れでも、飼い主さんだけでも構いません。お散歩やお買い物のついでに立ち寄り、些細なお悩みごとをお聞かせください。身近な相談相手として、飼い主さんの心の拠り所になりたいと願っています。

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