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関 敬泰 院長の独自取材記事

ピジョン動物愛護病院 わらび院

(川口市/蕨駅)

最終更新日: 2023/01/22

川口に年中無休かつ昼休みなしで開院している動物病院がある。「ピジョン動物愛護病院 わらび院」だ。明るく広々した院内の受付付近にはペット用のアクセサリーが売られていたり「パピーパーティー」「グルーミング教室」という飼い主への教育イベントのお知らせが貼られていたりと、そこかしこに活気が感じられる。忙しさに追われて余裕を失っている空気はみじんも感じられない。そして、同院では獣医師7人が働いているそうだが、それぞれが異なる専門性を持っているという。インタビューを進め、院内のこうした活発な雰囲気や専門性の高い獣医師が集まる理由は、川口で3つの動物病院を束ねる総院長・永田克幸医師の思いをスタッフも獣医師も大切にしているからなのだと感じた。永田総院長の思いや、わらび院の特徴を関 敬泰院長に伺った。 (取材日2015年7月9日)

川口を代表する動物病院をめざして

開院の経緯を教えてください。

当院は川口市で「ピジョン」を掲げる動物病院としては3つ目となります。ピジョン動物愛護病院はもともと、鳩ヶ谷で総院長の永田克幸獣医師が開いた動物病院でした。当時、永田総院長は実家のある茨城から通い、たった1人で昼休憩なし・年中無休・夜勤ありという勤務をこなしていました。こんな勤務をなぜやっていたかというと、自分が病院を選ぶ立場であれば年中無休のほうがうれしいし、昼開いていたほうが助かるから、と言うんです。この地域で「なにかあった時はピジョンに行けば間違いない」と言ってもらえる病院に永田総院長はしたかったそうです。地域貢献への思いがありました。でも、思いがあれば誰でもできるというものでもありません。永田総院長は決して手を抜かないんです。実際、「ピジョン動物愛護病院」は少なくとも動物のホームドクターとしては、川口市で知名度のある病院にはなりつつあると感じています。

先生自身はどんなポリシーで診察されていますか?

病院を選ぶときに、流行っている病院・大きな病院に行きたいという心理は誰にでもあると思います。でも、行ってみて「たいしたことない」、「儲け主義だ」と思われてしまうのでは残念です。だから「この動物病院にして良かった」と思ってもらえるよう自分自身が努力するのはもちろん、スタッフにも「患者さんに最大限の努力を尽くしてほしい」と言っています。結果的に治らない病気であったとしても、この病院を選んで良かったと思ってもらうことはできると思うんですよね。理想は来た飼い主さん全員からそうした評価をもらうこと。病院が利益を最優先してしまうのは本末転倒だと思います。患者さんに全力を尽くし、信頼を得ることができれば、自然と病院の経営は成り立つということを皆さんに示したいんです。ここまで病院を大きくした永田総院長の教えを初心として忘れずに掲げ、ここで働くスタッフとともに、この動物病院を守っていきたいですね。

この病院で働く他の獣医師の先生はどんな人ですか?

各医院に現在は7人ずつ獣医師がいますが、総院長をのぞくと若い獣医師が多いです。獣医師はオールマイティに診れることが大前提ですが、それとは別に腫瘍、整形外科、軟部外科、エキゾチックアニマルなど得意分野を持っている獣医師が多いですね。これは強制したのではなく、これだけ人数がいるとお互いに得意分野を補完しあうようになるんです。当院のスタッフは放っておいても勉強するような獣医師ばかりで、とても刺激になります。なにか難しい症例が来たときには徹底的に調べ上げていますね。逆に、そうしないと他の獣医師から「なぜ調べないのか」という厳しい声が飛んでくるんです。そういう風土がこの病院にはありますね。1ヵ月に1回3病院が集まった検討会も必ず行います。若くても頑張っている医師の存在をぜひ知ってほしいと思います。

優れた獣医師を探し、整形外科の腕を磨く

先生が興味を持っている専門分野もあるのですか?

もともと、華々しい外科に興味があったんですよね。でも、診察する際、外科が基本になることはまずなく、内科の診断が初めにあってこその外科処置なんです。外科をやるためには内科ができなければいけない。そこで、内科をしっかりやろうと、東京大学で2年間研修医として勤めました。その後、手術の件数が多い動物病院ということで当院に入りました。私は特に整形外科に興味を持って勉強してきました。整形外科は、きちんとした治療をすれば必ず治る分野なんですよ。裏を返せば、最も失敗が許されない分野。幸い、当院には整形外科をできるだけの設備もある程度整っています。それなら、自分がこの病院で一番整形外科ができる獣医師になろうと思いました。

整形外科を究めるためにどんな努力をされたのですか?

自分がこの病院に入ってきたときは整形外科をやっている獣医師がほとんどいませんでした。自分自身が勉強することはもちろん、整形外科で有名な獣医師がセミナーをしていたら参加したり、自分ではできない難易度の高い症例では整形外科の専門病院に紹介し、手術の見学にも行ったりしました。教科書の知識は書かれた瞬間からどんどん古くなります。整形外科の最前線で手術にあたる獣医師の手術を実際に見ることができたのは勉強になりました。上手な先生の技術を真似して腕を磨いてきました。

先生の学びの成果によって、こちらでどんなことが可能となったのですか?

小型犬で骨が折れたとき、串のような金属のピンを折れた骨に通して固定する治療方法があります。想像がつくと思うんですが、これだけでは中のピンがぽきっと曲がってしまうことがあります。一方、人間の骨折治療はプレートをあててスクリューをうちこむというもっと強固な固定して安静にしていますよね。動物の場合は「安静にしてください」といっても動き回ってしまうため、人間よりもさらに強固な固定が必要となってきます。しかし、プレートにも良し悪しがあって、値段によって強度や治りやすさなどが異なるのです。でも、当院に来たからには良くなってもらいたい。そこで、値段が高いものも含めてすべての素材で治療できるようにはしています。少なくとも、当院に来た整形外科に関する患者さんに対しては自分がこの病院にいる限り困らせたくないんです。

定期的な超音波検査で動物も病気の早期発見を

先生はなぜ獣医師になろうと思ったのですか?

姉が持っていた獣医学部の学生が主人公の漫画を読んで触発され「獣医師になりたい」と思うようになりました。すごく楽しそうな学生生活だなって憧れたんです。高等学校・大学は獣医学部に入ることだけを考えて進学しました。大学の研究室にいた教授は東京大学の名誉教授で、東京大学退官後10年間だけ日本大学に来てくれていた方でした。その教授のもと大学4年生の時に、東京大学の大学病院に2〜3週間研修に行ったことがあるんですが、これが見学だけでもけっこうつらくて……。でも、こんな世界があるんだと感動したんですよね。卒業後はここで研修医をしっかりやって、内科の実力をつけようと決意しました。かなりきつかったですけどね。休めないですし、当時はお給料貰えないですし、毎日大学に寝泊まりし、身体も何回も壊しました。でも、あの2年間があったから、今は多少のことでは響かないです(笑)。一番良かったのは、常に勉強しないとあっという間に置いていかれてしまうという環境に身を置けたことでしょう。今の診察の基本姿勢になっています。

今もたいへんお忙しいと思うのですが、休日は何をされていますか?

主に子どもと過ごしています。自分の趣味に時間を費やすことはまずないです。院長という立場上、そんなにまとまった休みが取れたりはしないんですが、取れたときには家族旅行に必ず行っています。僕が子どもの時は家族旅行に一切行かなかったので、その反動なんでしょうか。性格的になんでも楽しいと感じやすいので、行く場所はどこでもいいんです。非日常的なことができればそれで楽しいんですよね。昔は絶景を見たいという願望もありましたが、今は子どもが喜ぶような場所があるところを選んでいます。今年は長崎、去年は京都、長野、那須、箱根に行きました。沖縄はごはんがおいしくて、過去に何回も行っていますね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

人間も動物も死因はがんが第1位。がんは早期発見・早期治療が基本です。人間の場合はPET検査、CT検査や腫瘍マーカー、レントゲンなどさまざまな検査が可能です。動物の場合では、超音波検査が非常に有用です。超音波検査ならほとんどの内臓の動きがわかります。より優れた画像診断となるとCT検査になるのですが、その場合、動物は全身麻酔をかけなければならず、気軽にはできません。当院には高度な技術力のある機関で研修を積んできた獣医師が多いため、超音波の画像診断技術には自信があります。精度が高いため、予想外の病気が見つかることもあります。健康診断でも必ず超音波検査を入れ、皆さんに受けてもらえるようにしていますので、どうぞ健康診断を受けに来てください。

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