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早乙女 真智子 院長の独自取材記事

マリーナ 街の動物病院

(船橋市/大神宮下駅)

最終更新日: 2023/01/22

京成本線の大神宮下駅から徒歩8分。船橋浜町の商店街に「マリーナ 街の動物病院」がある。エントランスを入るとすぐに出迎えてくれたのが2匹のかわいい犬たち。いずれも高齢や病気によって、院長の早乙女真智子先生が引き取って面倒を見ているのだという。尻尾を振りながら歩き回る犬たちを見つめる早乙女院長の目は優しく慈愛にあふれている。「いつも小児科の医師のような意識で診察を行っています。小児科では、親御さんに納得していただくことが大切。それは動物の診療でも同じですね」と話す早乙女院長。同クリニックでは、ペットが健康で楽しく過ごせる時間を長く延ばせるようにと、予防にも注力している。健康寿命を延ばすためには何が大切なのか、獣医療への思いなどとともに話を聞いた。 (取材日2017年11月13日)

小児科医師のような意識で飼い主との信頼関係を深める

この場所に開業なさった理由と、地域性などについて教えてください。

私は中学、高校と船橋駅を通過して習志野まで通っていて、この周辺には友人も多く住んでいます。中学のときに始めた乗馬クラブも船橋にあり、この界隈は小さい頃から慣れ親しんだ場所ですので、ここに決めました。船橋は古くからの港町で、地域に密着した医療を行いたいと思い、「マリーナ 街の動物病院」と名付けました。最近は、大きなマンションの建設で若い世帯も増え、ペットの健康に対する意識も高くなっているようで、犬や猫のほかフェレットやウサギ、鳥など小動物を飼っている方々も多いですね。小動物を連れてきた場合、一般的なことは診ますが、高度な医療が必要な際はエキゾチック(小動物など)の診察ができるクリニックを紹介しています。

そもそも獣医師をめざされたのは、どんなことがきっかけだったのですか?

実は小さい頃は動物が大の苦手だったんです。犬は噛む、馬は蹴るといった怖いイメージをずっと持っていました。遠足で動物園に行っても、ふれあいコーナーで遊ぶなんてことはもってのほか(笑)。ですが、小学生のとき、有名な女優さんがスポーツ乗馬をしているのをテレビで見て、興味を持ったのです。それで中学1年から乗馬を始めました。教えてくれる先生が獣医師の方で、「馬の手入れが全部終わるまでは帰ってはダメ」とよく言われていました。馬がケガをしたときも、「自分が乗っている馬なのだから、自分で責任を持って処置しなさい」と言われ、自分で行ったこともあります。こうした馬との出会いが獣医師をめざす大きなきっかけになりました。

先生の診療のモットーはどういったことですか?

いつも小児科の医師のような感覚を持って診療にあたっています。動物たちは何も言葉をしゃべれませんし、小児科に来られる赤ちゃんも言葉で伝えることはできませんよね。小児科の診療では、親御さんたちに病状や治療方法についてしっかり理解、納得していただくことが大切です。ペットの診療でも同様で、飼い主さんたちによく納得、理解していただかなくてはなりません。そのためにも飼い主さんのお話をよく聞き取るようにしています。飼い主さんは、都合の悪いことはあまりお話しされませんし、こんなことを言ってもいいのかしら、こんなことを聞いてもいいのだろうか、と思っていることも多いでしょう。ですが、なかなか言い出せないことの中にヒントが隠れていることがあります。世間話から会話を始めるなど、お話ししやすいように工夫しています。そして、診察の最後には、「ほかに何か気になることはございますか」と必ず聞いています。

健康診断で病気の早期予防・早期治療に努める

力を入れていることはどんなことですか?

病気にならないように予防することです。人間の医療では人間ドックはかなり浸透してきています。ペットも同様に、健康なときから健康診断を受けて、体調をチェックすることが大切ですね。実は、こうしたペットの健康維持、病気予防を目的とした「Team HOPE」という全国の獣医師たちによるプロジェクトがあり、当クリニックも参加しています。このプロジェクトでは、年に2回、健康相談を受けられます。健康診断を受けて頂くことで潜んでいる病気に早く気付けるといいですよね。ペットたちが健康でいられる時間、ペットと楽しく過ごせる時間をより長く延ばしたい、そんな獣医師たちの思いが込められています。

ペットも予防がとても重要なのですね。

飼い主さんはペットがいつも健康だと思っていることが多いですね。ですが、体の内部では病気が進行していることもあり、検査しないとわからないケースがあります。動物たちはとても我慢強く、体の具合が多少悪くてもなかなか表には出しません。いよいよ具合が悪いように見えたときは、かなり進行して重症になっています。そんなことにならないよう、早期に発見して早期に治療することが大切です。早めに治療をすればペットに負担をかけなくても食べ物によるケアで対処できるケースもあります。早期発見・早期治療につなげるために、近年獣医療業界においてもインターネット上で人工知能を使った健康相談を受けられるシステムが開発されているんですよ。

ほかに心がけていることはありますか?

西洋医学・東洋医学にこだわらず飼い主様と一緒にどの方法がこの子にあっているのか考えています。これからも、そんな地域に密着した温かいクリニックでありたいと思っています。医師と患者の関係について、そのクリニックを一歩出れば、まったく他人のようにするのがよい、という考えの方もおられるようですが、私は、たまに飼い主さんに近所で出会えば、「最近はどう?」と声をかけるようにしています。以前、私が出産でお世話になった産婦人科の先生が、この前を通りかかったときに、子どもの姿を見かけて「大きくなったなあ」と声をかけてくれたことがありました。私は「覚えていてくれた」と、とてもうれしく感じました。私がお声をかけることで、きっと飼い主さんたちも、「気にかけていてくれた」と喜んでくれるのではないかな、そうであればいいなと思っています。人と人、人と動物の「絆と感謝」を持ち続けたい。

飼い主の心のケアをすることも動物病院の大きな役目

これまでで何か心に残ったエピソードはありますか?

本当にたくさんの出会いや思い出がありますね。最近の出来事ですが、原因不明の症状を繰り返すペットの飼い主さんとSNSによって会話しています。飼い主さんのさまざまな不安に対して、随時丁寧に答えているのですが、飼い主さんはSNSを通じて不安を吐き出すことで、ある程度気持ちを落ち着かせることができているのかなと思います。ペットの病気を診るだけなく、飼い主さんを診ることも町の獣医師として大切だなと実感しています。また、病状が進んだワンちゃんの飼い主さんが、いつ大事に至るかと心配で精神的に不安定になったことがありました。ですが、そのワンちゃんは、飼い主さんが精神的に安定するまで約2年間生き続けました。飼い主さんが「生けるものの死」をきちんと受け止められるようになってから、他界したのです。この出来事もとても印象に残っていますね。

ところでプライベートはどのようにお過ごしですか? 健康維持の方法も教えてください。

毎日忙しく休診日にはセミナーの講演なども行っていますので、なかなか自由な時間がとれないのが実情です。ただ火曜日だけは診療をなるべく早く終えて、地域の方々とバレーボールを楽しんでいます。健康維持の方法は、まず水をよく飲むこと。肩こりや腰痛持ちなので、毎日のストレッチも欠かせません。あとは食事です。実は、以前とても太っていた時期があり、原因をよく考えたら炭水化物の取り過ぎだったのです。それで、1日1食は炭水化物を抜きました。今、流行りの低糖質ダイエットのはしりだったのかもしれません(笑)。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いいたします。

これからも小児科の医師のような感覚で、地元に密着した獣医療を信念を持って提供していきたいと思います。さらにチームホープの活動についても、広く啓発していきたいですね。ペットたちは健康に見えても、検査してみないと判断できないことも多いのです。愛するペットたちが健康に楽しく過ごせる時間をできるだけ延ばすためにも、日頃の健康診断や体調チェックがとても大切です。いざ重症になってから対処すると、動物への負担や飼い主さんの経済的負担がより大きくなることもあります。ぜひ健康なときから気軽に病院に来ていただいて、小まめに体調チェックを受けるようにしてください。

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