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笹原 豊久 院長の独自取材記事

ぼくとわたしの動物病院

(秦野市/東海大学前駅)

最終更新日: 2023/01/22

東海大学前駅北口を出て、線路沿いを小田原方面へ徒歩数分のところにあるのが、「ぼくとわたしの動物病院」。大きくてわかりやすい木の看板と人と動物が寄り添うシンボルマークが目印の建物の院内は、パステルカラーのあしらわれた気持ちの良い空間だ。そしてこの医院で、「動物と家族のこころに寄り添う医療」をモットーに、より高いレベルの「まちの獣医さん」をめざしているのが笹原豊久院長である。幼少期に動物病院で受けた理不尽な対応にショックを受けて獣医をめざしたという笹原院長は、飼い主とのコミュニケーションを重視した診療を心がけているという。そんな笹原院長に、動物医療にかける思いを聞いた。 (取材日2016年2月4日)

より高いレベルの「まちの獣医さん」をめざす

院名に込めた思いを聞かせてください。

動物病院を始めるにあたって、ペットを連れてくる飼い主さん、そして私たちスタッフが親しみやすくて、かつ覚えてもらいやすいような名前にしたいと思って、妻と一緒に考えました。「どうぶつと家族のこころに寄り添う医療」が当院のモットーで、ロゴマークはそのシンボルです。優しい顔をして動物に寄り添っているのは飼い主さん、そして私たちスタッフです。誕生からお別れまで患者さんに寄り添い、一頭一頭その子にあった治療を進めていけるような病院をめざしています。

どのような動物を診ていますか?

犬と猫、うさぎ。あとは専門外ですが、フェレットやハムスターもできる限り診ます。めざしているのは、より高いレベルの「まちの獣医さん」です。私自身は、何かを専門的に診るというよりは、いわゆる一次診療をしっかりとしたいと思っていますので、高度な、あるいは特殊な機器をそろえるということはあまり考えていません。当院には手術室があって、必要であればお腹を開けて消化管の手術をしたり内視鏡を使ったりもしますが、僕はそれも一次診療だと思っています。一次診療と言っても簡単なものを診るだけではなく、どこまで一次診療で診てあげられるか、どこまで広げられるかっていうのを考えているからです。それ以上に高度な治療が必要なものについては、対応できる病院を紹介しています。

どのような訴えで来院する動物が多いのですか?

まだ開院して3年で症例数も多くないので、はっきりとした傾向はわかりませんが、骨折とか整形外科の関係での来院は少ないかなと感じています。飼い主さんがちゃんと注意しているんだと思います。飼い主さんの意識が高くなっている事、また完全室内飼いが増えいているのだと思います。あとノラ猫さんが地域に多かったり、弘法山が近いせいか、ノミやダニ、寄生虫が多いかもしれません。マンションの高層階とかで完全に室内飼いならこれらの心配はまずありませんが、室内飼いであっても、例えば一戸建てとかで庭に野良猫が入ってくるとかならリスクはありますし、実際に絶対に外には出さないと言っていても、感染しているケースはあります。あと僕自身は、これまでに勤めてきた病院で腫瘍に関することを勉強してきたので、腫瘍の治療についても力を入れています。

幼少期に受けた理不尽な対応にショックを受けて獣医に

診察の際に心がけていることは何ですか?

動物は話すことができませんから、自分の五感を使って、見たり聞いたり触ったりというのがとても大事だと思っています。それと飼い主さんとのコミュニケーションですね。昔は、獣医師としてできる限りの治療をすることに集中していました。しかし、それで亡くなってしまうと飼い主さんを、どうせ亡くなってしまうであればつらい思いをさせたくなかったと後悔をさせてしまったりとか、逆にこちらが強く勧めた治療をしなかったことで悪い状態になってしまったりとか、思いが伝わらないことが結構あったんです。それで自分で開業したのだから、自分が本当に伝えたい肝心な部分を伝え、そして飼い主さんが本当にやってあげたいことをちゃんと聞けるようにする。そういう場をつくるようにしています。

飼い主とのコミュニケーションが大切なのですね?

多い例ですが、皮膚にがんが見つかったとします。明らかに手術が必要なんだけど、高齢だからもうしょうがないよってなるんですね。でもここで手術をしないと、1年後にはその部分がグジュグジュになっちゃう。動物自身もつらいですし、飼い主さんも毎日ガーゼの交換とか大変な思いをします。でも、ある程度高齢であっても、その時に手術をすれば数年で完治することもありますし、1年だった寿命が5年になるかもしれません。そうなれば天寿をまっとうすることもできるんです。こういったことを私たちが、ちゃんと伝えられるのかはとても重要です。うちは妻も獣医師で一緒に働いていますが、飼い主さんが、僕には言えなくても妻には話せたり、あるいは看護師に話したりするのはよくあることです。そういう意味でのチーム医療、飼い主さんとしっかりとコミュニケーションを取れる雰囲気をつくることは、とにかく心がけています。

先生はなぜ獣医を志したのですか?

動物がすごく好きだったんですね。当時はペットを飼えない環境に住んでいたのですが、周りに野良猫がたくさんいたんです。公園でちょっとした世話をしていたんですけど、ある猫ちゃんのウンチが出ていないことに気がついて。友だちと近くの病院へ連れて行こうということで、親に話をしてお金を出してもらって連れて行きました。そうしたらそこの先生が、「この猫は、このあとどうするの?」って。今、飼い主を探しているところで、それまではご飯をあげたりしていますって話したら、飼い主が見つかっていないのなら治療してもしょうがないから帰ってって、邪険に扱われたんです。それがすごく悔しくて。動物のお医者さんなのに何もしないで。そんなことがあるのかってすごく不信感を持ったんです。それは小学校の3年生くらいの時ですね。すごく無力感を感じて、自分が獣医になればできることがたくさんあるのではないかと思ったのがきっかけでした。

小さなことでも気軽に相談できる環境をつくる

ところで、先生の趣味は何ですか?

小学校3年生の頃から剣道をやっています。今は子どもの面倒を見たりと忙しいのでほとんどやっていないんですが、再開したいと思っています。あとは日本酒ですね。まわりから気持ち悪いって言われるくらいのマニアです(笑)。どこの蔵元でどういうお米を使って、酵母は何でとかの情報を集めたり調べたり。普通の酒屋さんだったら、逆にそうなんですかって言われるくらいです。最近はそこまでしなくても日本酒はラベルに全部書いてあるので、出されたものを飲んでみて、こういうお酒なんだって味わっています。秦野にも良いお酒を出す店が数軒ありますし、厚木にもありますから、そういうお店に行って楽しんでいます。

今後の抱負をお聞かせください。

飼い主さんに、当院を選んでもらう理由を私たちがどれだけ用意できるのかということを考えています。例えば午後を休診にしてセミナーに参加したりすることがありますが、そこで得てきた情報を自分たちの中にとどめておくのではなくて、一般の人にもわかりやすい内容にして、院内セミナーみたいな形で伝えていければ良いなと思っています。あと、当院の獣看護師はトリミング科とトレーナー科を出ているので、それぞれが得意分野の知識を広げて、それを共有して飼い主さんと医師、あるいは飼い主さんとトリマーといった関係だけではなく、飼い主さんと病院全体の距離が近くなって、病気や予防で病院に来るだけではなくて、気軽に遊びに来てもらう、散歩の途中に寄ってもらうとかできれば最高なのかなと思っています。

読者へのメッセージをお願いします。

とにかく遠慮せずに相談を、話をしてほしいと思っていますし、そういう環境を整えるのが自分の仕事だと思っています。小さなことでも相談してもらって、それが本当に小さなことなのか、あるいは大きなことなのかの判断は飼い主さんでは難しいともありますから、何でも良いので言ってください。そのほか、当院で何か不満なことや問題点があれば、それもぜひ言ってほしいと思います。そういう忌憚のない意見も自分たちの糧になると思っていますから、ささいなことでも聞かせていただきたいですね。当院はとにかくコミュニケーションを大切にしていますし、実際に来てもらった方から、こんなに説明をしてもらったのは初めてだと言ってもらえることもあります。コミュニケーションをしっかりととること、それがその子たちの幸せ、飼い主さんの幸せにつながりますからね。

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