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皮膚のかゆみ、抜け毛、かきこわし、湿疹 ペットの皮膚病について
学芸大学ペットクリニック
(目黒区/学芸大学駅)
最終更新日: 2021/10/12
ペットの多くが悩みを抱えているといわれる皮膚疾患。現在では下痢などの消化器系症状を抑えて、動物病院を訪れるペットが訴える主訴となっている。アトピー性皮膚炎や食物に代表されるアレルギー性皮膚疾患も増えているという。「つらさを自分で訴えることができないペットだからこそ、なんとかしてあげたい!」そう願う飼い主の強い味方となるのが、気軽に相談できる動物病院の存在。皮膚疾患を得意とする「学芸大学ペットクリニック」の宮坂聡院長に、ペットの皮膚疾患で受診する際の注意点や、皮膚病との上手な付き合い方などを聞いた。(取材日2016年9月15日)
目次
「皮膚疾患を見過ごさず気付いてもらえるペットは、実は幸せなんです」
Q.皮膚疾患ではどのような病気が増えていますか?
A.アトピー性皮膚炎や食物に代表されるアレルギー性の皮膚疾患で受診するペットは増えています。夏場は細菌やマラセチア(酵母)の増殖によるトラブルが多く、春先や秋口といった季節の変わり目にはアレルギーに関連するトラブルが多い傾向です。症例数としては春夏の暑い時期が多くなっていますが、乾燥に弱い肌質のペットの場合、秋冬につらい症状が出ることも。現在では下痢などの消化器系症状を抑えて主訴のナンバーワンが皮膚症状のご相談です。かゆみや抜け毛、赤みなど、ペットにとってはつらいもの。小さな症状も見過ごさずご相談いただきたいです。▲動物病院を訪れる主訴として皮膚疾患が増えている
Q.皮膚疾患で受診する際の注意点があれば教えていただけますか?
A.どんな病気でもそうですが、特に皮膚疾患の診断では「いつから?」「どこから?」といった初期症状が見極めのポイントになります。「一番最初の症状がどこからどう始まったか?」を把握してからご来院いただくことが、スムーズな診断につながることも。そのほか、皮膚疾患の原因を探るためには、症状や生活環境についてのヒアリングが大切です。同居動物の状態や食事、シャンプー頻度、お散歩コースまで、生活に関わるあらゆる質問をさせていただくので、それを想定して情報をまとめておくとよいでしょう。▲症状だけでなく生活環境についてもヒアリングを行う
Q.皮膚疾患の早期発見のために普段から心がけておくべきことは?
A.かゆみのサインというと後ろ足で掻くといった行動を思い浮かべがちですが、かゆい部分を舐めたり、絨毯やクッション、時には壁などに擦り付けるといった行動もかゆみのサイン。また、毛が抜けていたり、一部だけ毛が短くなっていたりといったことで症状に気づくこともあります。ペットはかゆみや痛みを直接訴えることができないので、そうしたサインを見過ごさず気付いてあげてほしいものです。そのためには、スキンシップの一環として普段からしっかり触ってあげるということも有効。皮膚の凹凸やざらつきなど、普段と違う状態に気付いたら、できるだけ早く受診するとともに、より注意深くペットの生活を観察するようにしてあげてください。▲治療では飼い主の協力が大切となってくる
Q.環境、関わり方など、ペット飼育上のアドバイスとは?
A.家族の一員として、当たり前に様子を見てあげるということはもちろんなのですが、何かあったときに信頼して相談できる獣医師を見つけておくということも大切です。手軽に手に入るネットなどの情報も時には有効ですが、それだけに流されることは危険なケースも。爪切りや肛門腺絞りなどのお手入れのついでやお散歩の通り道がてらに顔を出してみる等、普段から病院との距離を近くに持っておくことが大切だと思います。我々側からしても普段の様子を飼い主さんと共有することは大切だと思っています。また、ペット達は話せませんし、症状を隠そうとしますので、何か些細な事だとしても症状が出ているときは早めに対応してあげると良いと思います。▲些細なことでも気になることがあれば相談を
動物病院からのメッセージ
宮坂聡院長
当院を受診の際は、問診表を事前にホームページでダウンロードできるので、活用いただけるとスムーズです。医師と飼い主さんが一緒になって治療に取り組むことで、ようやく成果をあげることができるものです。投薬にしてもスキンケアにしても、継続することがとても大切。そのため、飼い主さんの方からも「できること」「できないこと」は遠慮なくご相談ください。数々の選択肢の中から、それぞれの症状、ライフスタイルに合わせて、納得できるベストの治療法を選ぶことで、長く続けられるものですし、めざすゴールはペットや飼い主さんによって異なっているのが当たり前。その子のためにベストな道を、二人三脚で見つけましょう。
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