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適切な診療につなげるため CT検査を通して治療法を提案

溝呂木動物病院

(横浜市南区/弘明寺駅)

最終更新日: 2024/05/08

エックス線を利用して体の断面を撮影するCT検査。360度方向から連続的に撮影することで、3Dの立体画像が得られることが特徴だ。以前は大学病院など一部の高度医療機関に導入が限られていた検査機器だが、近年は一次診療の医療機関でも導入するケースが増えている。そんな医療機関の一つ、横浜市南区「溝呂木動物病院」の溝呂木啓之院長は、「得られる情報量が格段に多いCTを活用することで、これまで見つけられなかった病変の様子も詳細につかむことが可能です。ただし、動物の体にも、飼い主さんの費用面でも負担の大きい検査であることは忘れてはなりません」と話す。診療の幅を広げるため、リニューアルに伴って導入したというCT検査について、詳しく話を聞いた。(取材日2024年4月16日)

ベストな治療選択をサポートするために、充実した検査・手術体制を整備

  • Q.診療を行う中で大事にされていることを教えてください。

    A.

    ▲開業後35年以上地域に根差した治療を行ってきた溝呂木院長

    地域に暮らす動物たちのかかりつけ医として、予防を含む一次診療を担うのが当院の役割。その上で、ここでできることを少しでも増やし、飼い主さんの選択肢を増やすことが大切だと考えています。同じ病気、似たような症例でも、治療に対する考え方は飼い主さんごとに異なります。苦痛があれば取り除いてやりたいという思いは同じでも、できる処置があれば可能な限り受けさせたい方もいれば、無理な処置は望まず安楽に暮らさせてやりたいという方もいます。全身麻酔が必要なCT検査や手術は、動物たちに大きな負担となることもあるのです。だからこそ、むやみにCT検査を行うのではなく、必要性をしっかり見極めて提案するようにしています。
  • Q.CT検査をはじめとしたさまざまな検査体制を整えていますね。

    A.

    ▲検査結果や治療方針などを飼い主へ伝える際に使用するコンサル室

    従来活用してきたエックス線、超音波(エコー)などの検査機器に加え、数年前の改修時に専用のCT室を設けて64列マルチスライスCT検査機器を導入しました。従来の16列CTと比較しても、断然早く検査を完了でき、解像度の高い画像が得られることが特徴です。また、被ばく量も抑えられるため、動物たちの体への負担も軽減できます。得られた画像データは詳細に読影し、コンサルテーションルームのモニターで共有しながら、わかりやすく飼い主さんに説明しています。数年前に当院の医療チームに加わった溝呂木喬之先生は、以前から画像診断専門の施設に通っており、専門性の高いスキルを身につけていることも強みです。
  • Q.CT検査はどのようなケースで活用されているのでしょうか?

    A.

    ▲精密な検査の際に活用するCT

    やはり多いのは腫瘍です。エックス線検査では見つけられない0.5ミリ以下の小さな腫瘍も確認でき、適切な治療につなげることができるようになりました。他に、骨格や臓器の異常も詳細に把握することが可能です。以前もこれらの疾患や異常の診断・治療は行ってきましたが、CT検査が入ることで精度が高まります。例えるなら車のナビゲーションシステムのようなもので、慣れているルートであればなしでも問題ないが、初めてのルートではなしでは厳しいといった類のものと感じています。どんなにハードが良くても、扱う人間の腕が悪くては意味がありませんから、常に技術を磨くことにはチームをあげて取り組んでいます。
  • Q.外科手術などにも幅広く対応されていると伺いました。

    A.

    ▲手術室には、先進の機器がそろう

    去勢・避妊手術だけでなく、腫瘍や腫瘤の摘出や整形外科領域での骨・関節に関わる疾患の処置、臓器部分切除など、幅広い外科手術に対応しています。外部からの空気を一切遮断し、浄化した空気のみで満たした陽圧手術室を備えており、より安全性にこだわって手術が行える環境です。CTの導入により、当院で完結できる治療も増えました。もちろん、重症例や専門的な処置が必要なケースは二次医療機関にご紹介していますが、適切な紹介先を選択するためにも精度の高い診断は重要と考えています。一時医療機関としての紹介責任を果たす上でも、CT検査は大いに役立っています。
  • Q.充実した施設ですね。

    A.

    ▲安心して治療を受けてもらえるように、日々尽力している

    CT室、エックス線・エコー室と手術室が連結された設計を採用しており、緊急時にも検査から処置まで一連の流れで対応できるのが特徴です。動物たちにベストな治療を提供できるように環境を整え、安全性への配慮も大切に日々診療しています。安心・安全にこだわる際には、設備だけでなくそこで働く人間の意識も重要です。1件の重大事故の背後には29件の軽微なトラブルがあり、さらにその背後には300件もの小さなミスがあるとする「ハインリッヒの法則」に従い、常に細心の注意を払ってリスクを排除しながら、責任を果たすことを心がけています。

動物病院からのメッセージ

溝呂木啓之院長

二次医療機関を受診することは、飼い主さんや動物たちにとって負担が大きいもの。通い慣れたかかりつけ医で、できる限りの診断・治療を行えればとの思いからCT検査機器を導入しています。とはいえ、すべてのケースでCT検査をお勧めするものではありませんし、当院での診療を希望されない方への検査のみの対応は基本的に受けていません。病態に加え、飼い主さんの思い、動物への負担、かかるコストなど、さまざまな要素をトータルに考慮し、必要性があると判断された場合のみお勧めする検査です。万一の病気の際にもそうした体制が整っていることを知った上で、日常の健康維持からお付き合いいただければと存じます。

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