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片山 政都 院長の独自取材記事

ブルーム動物病院

(横浜市鶴見区/鶴見駅)

最終更新日: 2023/11/14

横浜市鶴見区の「ブルーム動物病院」を2019年に開業した片山政都院長は、若い猫に発症するFIP(猫伝染性腹膜炎)の診療に尽力する獣医師。FIPは不治の病といわれており、片山院長を頼って、遠方から猫を連れてくる飼い主も珍しくないという。FIPだけでなく、呼吸器疾患や救命救急についても研鑽を積み、先進の医療機器も導入する片山院長。かかりつけの動物病院と、大学病院など専門施設の中間、1.5次医療の機能を果たすことをめざしているという。猫や犬の負担の少ない治療を心がける診療スタイルも印象的だ。そんな片山院長に同院の診療の特徴や、めざすところを詳しく聞いた。(取材日2023年10月30日)

FIPをはじめ、多様な専門性を備え幅広く対応

こちらは、犬と猫の動物病院とのことですね。

そうです。僕がFIP(猫伝染性腹膜炎)を専門としていることもあり、今は、6対4ぐらいの割合で猫のほうが多いですね。近隣の方も来られていますが、開業当初からFIPに対応しており、経過を診るために継続的に来られる方も多いので、静岡県や愛知県、長野県などの飼い主さんも来られます。院内は広くゆったりとしたスペースを確保しているのが特徴でしょうか。待合室は、犬も猫も同じですが、診察室は大型犬用や猫用など使い分けています。猫が暴れて逃げ出すことがない造りになっていますので安心して受診していただけると思います。

診療面には、どのような特徴がありますか。

猫と犬の一般的な症状から、FIPのような専門的な疾患まで幅広く対応しています。先進の医療機器も導入して、かかりつけの動物病院と、大学病院など専門施設の中間、1.5次的な動物医療を行いたいと考えています。例えば、犬の口内炎の治療ができる医療機器も導入しています。今までは歯石を取ったり、麻酔をかけて抜歯したりしていたのが、そうした動物に負担のかかることをせずに歯肉の炎症の症状緩和が図れます。また内視鏡のスコープもとても細くて画質の良いものを導入していますし、出血が少なくて済む超音波メスもあり、動物に負担の少ない治療に努めています。動物の救命救急も学んでいるので、何か異物を飲んだ場合や、急に苦しがったり嘔吐したりというようなケースにも対応しています。

呼吸器科診療や栄養管理にも力を入れているそうですね。

僕自身、もともと喘息だったので、呼吸器系の勉強をしたいと思っていたのですが、獣医師には呼吸器専門というカテゴリーがなかったので、獣医学系のセミナーなどを利用して呼吸器疾患を勉強してきました。喘息、肺炎、肺水腫、犬に多い気管虚脱、猫風邪からくる気管支炎、猫喘息など、呼吸器系の病気は、犬も猫も意外と多いのですね。また、栄養管理については、病気に関連する療法食について学び、そこから波及して、ペットフードのメーカーへのアドバイスも行っています。食事も体づくりのためには大切だと考えていますので、飼い主さんへの情報提供も積極的に行っています。

重篤な症例も諦めず、動物と飼い主に寄り添う診療を

どのような経緯でこちらを開業されたのですか。

日本獣医生命科学大学を卒業して、出身地の茨城県つくば市の動物病院や神奈川県川崎市の動物病院で臨床経験を積み、2019年に開業しました。もともと子どもの頃から動物が好きで、中学生の時から犬を飼い始めました。また乗馬もしていたので、馬を診る獣医師になりたいと思い、獣医学部に進みました。卒業時も馬専門の獣医師への道も考えたのですが、結局、小動物の専門にシフトした形です。妻が横浜市の出身なので、こちらで開業したいと考えて場所を探していたところ、ここと出会いました。敷地も広いですし、公園も近く、良い条件だと考えて開業を決めました。

FIPに専門的に取り組まれたきっかけも教えてください。

大学時代に所属していた研究室の教授がFIPの研究に注力されていたのです。実際にFIPの診療を行う際は教授から指導を受けていました。そのため、当院では現在までにFIPの猫を1000頭以上診察していますし、海外でFIPについての論文も書いています。FIPに限らず、最新の医療機器や医療薬品には興味があり、常にアンテナを走らせて、新しいものがあれば積極的に取り入れています。ですから、もうできることがないと言われて諦めている場合も、相談に来てくだされば、何か力になれることはあるかと思っています。

診療する際に、どのようなことを重視されていますか。

僕の診療スタイルは、どんな病気も諦めないということですね。何かできることがあると信じて、飼い主さんにできるだけ情報提供をして、あとは、飼い主さんに選んでいただくという形ですね。最初から「無理です」「助からないでしょう」と決めつけることは極力避けたいのです。当院は、一般的な風邪やワクチン接種で来られるより、FIPなど重い病気で受診される方が多いので、こういう可能性もありますと選択肢を提示した上で飼い主さんに決めてもらうことを心がけています。

さらに専門性を高めて、より頼られる動物病院をめざす

ところで、先生ご自身はペットを飼われているのですか。

今は、ジャックラッセルテリアの子犬と保護猫を飼っています。最初に飼っていた犬がコーギーで、個人的には足の短い犬が好きなんですが(笑)、大型犬もかわいいなと思います。大学時代は馬術部で乗馬も続けていたのですが、今は、子どもも3人いますし、開業してからは特に忙しいので、残念ながら乗馬はできませんね。

これからの展望について教えてください。

FIPについては、まだ治療法が確立されていません。そのため、当院にセカンドオピニオンを求めてこられる飼い主さんが多いのが現状です。僕は早くからFIPに向き合ってきましたので、治療の手順を確立して、獣医師や飼い主さんに向けて発信していきたいと思っています。その他の面では、外科治療の技術をさらにスキルアップしたいと考えて研鑽を積んでいます。現在も、避妊手術や去勢手術、異物を飲み込んだ時の処置、膀胱結石など一般的な外科治療はできるのですが、ワンランクアップさせて普通ならば二次的な専門施設に送るような治療までできるようになりたいと考えています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

ペットがいると家族が増えた感じで、家庭内も明るく楽しくなりますが、迎えたからには、一人の家族として健康管理や生活習慣には責任を持って見てあげてほしいなと思います。当院では猫についても年に1回の健康診断をお勧めしています。そして、おしっこが出ない尿閉や、嘔吐、いつもと異なる呼吸などは受診が必要です。食欲や元気のなさに加えて多飲多尿の場合は腎臓病の疑いがありますので、必ず受診してください。犬の場合も食欲がなく、体重が落ちてきた時は、何かあると考えて動物病院を受診してください。特に小型犬は心臓病が多いので呼吸が荒い場合は速やかな受診が必要です。犬も猫も一般的な風邪や胃腸炎は1週間足らずで自然と回復に向かうものですから、それ以上かかる場合は別の病気の可能性があります。様子を見ていると手遅れになることが少なくありませんので、ぜひ早めに動物病院を受診されることをお勧めします。

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