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後藤 風水光人 先生の独自取材記事

天神橋バンビの森どうぶつ病院

(大阪市北区/大阪天満宮駅)

最終更新日: 2023/12/13

大阪メトロ谷町線・南森町駅から徒歩約5分のところにある「天神橋バンビの森どうぶつ病院」。地域に密着し、家族のように気軽に相談できるクリニックをめざし、後藤風水光人(ごとう・ふみひと)先生と山下佳那恵(やました・かなえ)先生が2015年に開業した。主に犬や猫の一次診療を担い、地域のかかりつけ獣医師でありながら数多くの手術も実施。毎日たくさんの犬や猫、その飼い主が訪れている。また、地域猫の不妊・去勢手術に対応していることも特徴で、精力的に全国各地の保護活動にも参加している2人。今回は代表して後藤先生に、同院の特長や獣医療にかける思い、TNR活動について話を聞いた。(取材日2023年6月22日)

一次診療を担いながら、数多くの手術を実施

獣医師を志したきっかけを教えてください。

一番は祖父の影響です。祖父は大川武夫という名の獣医師で、幼い頃は祖父の車の助手席に座って、動物たちの診療について回っていたのを覚えています。祖父は、犬も、猫も、鳥も、カメも、ブタも、どんな動物も断らずに診るような獣医師でした。祖父がいたからこそ、獣医師がどんな仕事かよくわかっていましたし、どの動物も好きでした。私も小さな頃から、犬や猫、ハムスター、鳥などたくさんの生き物を飼ってきました。あまり覚えてはいなかったのですが、読み返してみると小学校の文集に「将来は獣医師になりたい」と書いていました。

こちらのクリニックでは、どのような動物の、どのような診療を行っていますか?

私が診療しているのは犬と猫がメインです。疾患としては、下痢や皮膚疾患、泌尿器トラブルなどが多いですね。ほかに、外傷や腫瘍なども幅広く診ています。検査や診療機器についても、血液検査、尿検査、心電図、エコー検査、と取りそろえています。山下先生はフェレットやうさぎといったいわゆるエキゾチックアニマルの診療も行っています。エキゾチックアニマルに関しては、診療できる範囲が限られることもあります。また、出張などで不在の時もあるため、診療を希望される場合は、まずお電話で確認していただけたらと思います。

こちらのクリニックの強みは何でしょうか?

当院は、かかりつけの動物病院という役割ではありますが、数多くの手術を行っています。避妊や去勢といった不妊手術、骨折治療、外傷、異物などを飲み込んだ際の摘出手術、スケーリングといった歯科処置などを実施しています。当院の手術は、安全性と丁寧さを大切にしています。私が以前働いていた動物病院は、日本全国に出向いて出張手術を行うようなクリニックでした。できる限り、まずは当院で診させていただき、どうしてもここでの治療が難しい場合には迅速に二次診療施設にご紹介するようにしています。

TNR活動を通して、動物の幸せを願う

こちらではTNR活動にも注力されているそうですね。どのような活動ですか?

TNR活動とは、野良猫の殺処分を0にすることを目的に、捕獲機などで野良猫を保護し、不妊手術を行って、元の生活場所に戻してあげるという取り組みのことです。私が研修医の頃からお世話になってきた山口武雄先生が全国でTNR活動をされてきた方で、その影響を受けて長年活動に参加してきました。山下先生も同じく、このTNR活動に参加しており、全国のボランティア団体と連携し、出張手術も多数行ってきました。近年は地域猫活動や多頭飼育崩壊からの保護など、メディアでも数多く取り上げられ、少しずつ認知度が上がってきています。ボランティアさんや動物愛護団体からの要請だけでなく、一般の方が野良猫を保護して持ち込むこともありますね。

TNR活動で大切にされていることは何ですか?

捕獲された猫にとって、動物病院にかかることは生涯で一度きりになることもあります。中には栄養失調やケガをしている子もいますので、できる限りの医療処置を行っています。また、不妊手術をした猫には、耳先をカットして目印をつけるのですが、そのカットも誰が見てもかわいいと思えるように丁寧なカットを心がけています。保護・愛護活動に関しては、さまざまな意見があっていろいろと難しい面もあります。たくさんのケアの仕方があり、大勢のボランティアさんが関わっているので、われわれは自分たちが関わることのできる手術にまずは力を注ぎたいと思っています。猫にとって負担のかからない手術にこだわって、日頃から自己研鑽にも努めています。

不妊手術以外にも、常に自己研鑽に力を注がれていると聞きました。

はい。どんなお悩みにもお答えできるように、一次医療機関では対応が難しいような専門性の高い治療に関しても勉強しています。例えば、連携先の二次医療機関などで高度な手術がある時には直接伺って勉強させていただくこともあります。自分がその手術を行わなかったとしても、そういった新しい手技や治療を知っていることで、オーナーさんに適切な治療を提示したり、選択肢を増やすことができますので、いくつになっても研鑽を重ねることは大事だと思っています。また、学んだ知識を多くの人に伝えたいと思っています。先進の治療法や健康維持、自宅でのケア方法といった情報も、診察の際にお伝えしていきたいと思っています。

動物と楽しく過ごすためのサポートをめざす

日々の診療で、大切にしていることは何ですか?

恩師や祖父からは、「みんな仲良く、を心がけて診るように」と言われてきました。言葉にすると簡単ですが、その真意は実に深いものです。当院ではかかりつけ医として、親身になってお話しすることを心がけています。特に、インフォームドコンセントを大切にしています。急な病気の場合には、費用面での心配があるのは当然です。金額は気にせずに、一度にたくさんの検査をするようなスピードを重視した治療を望む人もいれば、まずは可能性の高い検査から行って、結果が出なかったら次の検査をしてというふうに、できるだけ不要な検査をしなくて済むように治療を進めていきたい人もいます。そういった相談しにくいこともオーナーさんが話しやすい雰囲気を心がけています。

これまで何か心に残ったエピソードはありますか?

オーナーさんの中には、動物とのお別れの後になかなか立ち直れない人がたくさんいらっしゃいます。どんなに手を尽くしても悔いが残るのは仕方のないことかもしれません。これは山下先生のお話ですが、獣医師になりたての頃に救えない命があって、とてもつらかったそうです。ですが、先輩の先生に「どのような最期だったにせよ、大好きなオーナーさんとともに過ごせたことは、その子にとって幸せなことだった」と言われたそうです。病気になりそれが治らないものであっても、オーナーさんは動物のためを考え、これまで以上に動物と向き合う時間を過ごされると思います。大好きな人と一緒にいられた時間は、動物たちにとってもかけがえのない時間となったと思います。お別れは悲しいことですが、動物と一緒にいる時間は幸せで大切なものです。そして、その大切な時間をより充実したものにできるようなサポートを、私たちがしていければと思っています。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

TNR活動は、これからも続けていく私たちのライフワークの一つです。お世話になった先生から受け継いだ技術を大切にして、ボランティアの皆さんと殺処分ゼロをめざして頑張っていきたいと思っています。そして、地域のかかりつけ獣医師であることもわれわれが大切にしたいことの一つです。今、当院に診察に来ている子たちが、年を取ってからも通ってくださった時、オーナーさんたちと「小さな頃はああだった」「こんな思い出があった」と語り合うのが私たちの夢です。スタッフ同士が和気あいあいと、より良い動物病院づくりを行っていますので、どのようなお悩みも気軽にご相談にお越しください。

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