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犬猫の呼吸が荒い、咳が出るといった症状は 専門の獣医師に相談を

あいす動物病院

(市川市/本八幡駅)

最終更新日: 2023/10/13

家族の一員として大切なペット。いつまでも元気でいてほしいと願っていても、年齢を重ねるにつれて病気になるリスクも高くなる。最近では高齢化に伴って心臓病や悪性腫瘍・がんなどを患う犬や猫も増えているという。長年、犬や猫の心臓病や腫瘍の治療に携わっている「あいす動物病院」の高橋一馬院長は「心臓疾患の場合、初期症状に飼い主さんが気づくのは難しい面もあります。何かいつもと違う、元気がない、などと感じたら、早めに動物病院を受診することが大切です」と話す。心臓病の初期症状や特徴、同院ならではの獣医療への取り組みについて聞いた。(取材日2023年8月17日)

初期症状がわかりにくい心臓病。いつもと様子が違うと感じたらすぐに受診を

  • Q.先生は循環器疾患が専門と聞きました。

    A.

    ▲循環器疾患や腫瘍の治療、画像診断を得意としている院長

    はい。大学時代から犬や猫の循環器疾患について研鑽を重ねており、当院でも循環器疾患の診断、治療に力を入れています。最近では、ペットの高齢化に伴って心臓病を発症するケースが増えています。犬の場合は、特に小型犬に多く、10歳頃から僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症などの心臓弁膜症を発症しやすくなります。高齢犬の死因として、心臓疾患は腫瘍に次いで多くなっています。また、猫の場合は心筋症が最も多いですね。猫の種類によっては遺伝性や家族性が関わっている場合もあり、若くして発症する子もいます。ただ、その猫の家族性を知るのは難しく、また、初期の段階では症状に気づきにくいので注意が必要です。
  • Q.荒い呼吸や咳が出る場合どんなことが考えられますか。

    A.

    ▲精密な検査診断を行い、適切な治療を提供する

    呼吸が荒い、咳をよくする、疲れやすくなった、元気がないなどの症状は、循環器疾患や呼吸器疾患などが考えられます。ただ心臓病は初期症状がわかりにくく、末期になってからはっきりとした症状が出てきます。例えば、舌が紫に変色している場合は、胸や肺の中に水がたまって心不全を起こしています。また、咳が出る場合は呼吸器疾患の可能性もありますので、その原因を正しく診断することが大切です。当院では心臓を含めた内臓の超音波検査や心電図検査などによって、精密な診査診断を行い、それに基づいた治療を行っています。病気の早期発見のためにも、何か気づいたことがあれば早めに相談に来ていただきたいですね。
  • Q.こちらでは夜間救急にも対応してくださるのですか。

    A.

    ▲夜間緊急診療や緊急手術にも対応している

    はい。私は病院勤務時代に救急医療に携わった経験もあり、その時の経験を生かすべく当院でも夜間救急診療を行っています。急に吐いた、食べてはいけないものを食べた、ケガをした、てんかん発作が起きたなど急な体調不良に対応しています。また、症状によっては緊急手術を行う場合もあります。当院には集中治療室の機能を備えたICUケージも用意しており、入院室も犬専用、猫専用と分けています。夜、急に具合が悪くなった時は遠慮せずにご連絡ください。
  • Q.ほかに、こちらではどのような疾患を診てもらえるのでしょうか。

    A.

    ▲被ばく量の少ないエックス線検査機器を備える

    私は循環器疾患に加えて腫瘍の治療も専門にしています。エックス線や超音波による検査のほか、細胞診を行って腫瘍の診断をし、その種類によっては、外科手術による摘出処置、抗がん剤による投薬治療などを行っています。また、副院長は歯科を専門としていますので、歯周病などの歯科治療に力を入れています。さらに消化器疾患や呼吸器疾患、腎臓や泌尿器の疾患、皮膚科、眼科など幅広い疾患を診療しています。また、病気の早期発見のために、健康診断も行っています。年齢や気になる体調に合わせて3つのコースを用意しています。年に1回は健康診断を、さらに8歳を過ぎたら超音波検査などの画像検査も受けると良いでしょう。
  • Q.診療をしている上で大事にされていることを教えてください。

    A.

    ▲その時の状態に最も適した方法を選ぶことが重要だと話す高橋院長

    今はインターネットなどでいろいろな情報が氾濫していますので、飼い主さんの中には不安に思う方も多いようです。当院では飼い主さんのお話をよく聞くとともに、必要に応じて診察や検査を行い、血液検査、画像検査などによって適切に診断した上で必要な治療をお話ししています。画像検査の中でも超音波検査は、血液検査ではわかりにくい腫瘍の発見に有用ですので、しっかりと検査しています。意識しているのは、検査結果や動物の年齢なども考慮して、その時本当に必要な検査・治療は何かを選り分けて、飼い主さんに提案してあげること。適切な治療を、足し算、引き算しながら考えるようにしていますので、参考にしていただければと思います。

動物病院からのメッセージ

高橋一馬院長

わんちゃんもねこちゃんも以前より長生きするようになっていて、それに伴い心臓病や腫瘍といった重篤な病気を発症するリスクも高くなってきています。そうした病気や治療法について、飼い主さんにご理解いただけるよう、わかりやすい説明に努めています。もし何か疑問や不安に思うことがあれば、遠慮なくご相談に来てください。心臓病や腫瘍は発見が難しい面もあるので、定期的な健康診断に加えて画像検査もぜひ受けていただきたいと思います。これからも当院では、動物たちのことを第一に考えるとともに飼い主さんの生活環境も考慮しながら、それぞれの動物にとって多すぎず少なすぎない、より適切な獣医療を提供していきたいと思っています。

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