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竹下 恭平 院長の独自取材記事

多摩中央どうぶつ病院

(昭島市/東中神駅)

最終更新日: 2024/10/01

「もう少し詳しく説明してほしかった」「ほかにも気になるところがあったのに、言えなかった」など、獣医師とのコミュニケーションを振り返って後悔した経験がある人は多いだろう。自分の状態を口に出して伝えることができず、飼い主にすべてを託すしかない動物たちのこととなればなおさらだ。「多摩中央どうぶつ病院」の竹下恭平院長は、そうした飼い主の心情をくみ、言葉を尽くした説明と傾聴を常に心がけているという。誠実でひたむきな診療姿勢が評判を呼び、今では他院で診断がつかなかった症状や、相談できなかった悩みを抱えて遠方から受診する人も増えているそうだ。「診療時間はできるだけ長めにとって、余裕を持って対応するようにしています」と竹下院長。開院の背景や、診療にかける思いなどを聞いた。(取材日2024年9月2日)

多方面からアクセスが良く、セカンドオピニオンも多い

開業の経緯からお聞かせください。

大学を卒業後、長野県松本市にある犬猫病院で幅広く診療に携わりました。CTやMRIを使った診断にも力を入れている病院で、「全体を丁寧に診ること」を繰り返し学んだ日々だったと思います。その後、日本動物高度医療センター川崎本院腫瘍科・ 放射線科に勤務し、生検、CTやMRIによる画像診断などを駆使した、精度の高さを重視した診断と、総合的な外科診療、集学的治療を経験しました。腫瘍が見つかった動物たちは、早期に適切な治療をすれば寿命の延伸が望めますが、完治につなげられないことも多いです。悪性の場合は、飼い主さんにとっても、手術をした動物にとっても、長くつらい治療が続きます。しばらく治療に携わるうちに、手術を終えて病気と付き合っていく段階の動物や飼い主さんの支えになりたいと思うようになり、開業を決めました。

昭島市は、先生とご縁がある場所だったのですか?

大学が武蔵野市にあり、東京の西側にあたるエリアという点では以前から親しみのある土地でしたが、直接的なご縁はありません。地元と、大学で通いなれた武蔵野市周辺の間で開業できる場所を探して、この場所に決めました。開業時は昭島市の方が中心かなと思っていましたが、日野市や八王子市、青梅市などからも受診してくださっています。駐車場が広く、9台は優に停められるので、少し遠方からでも受診しやすいのかもしれません。今後は、比較的近い立川市や国立市の皆さんにも当院の存在を知っていただけるとうれしいですね。バスの通り道でもある新奥多摩街道に面していて車通りも多いので、視認性が高く、通りがかりに見つけて受診してくださる方も多いんですよ。

どんな症状での受診が多いのでしょう。

当院は、日常の健康から終身医療まで、外科と内科の両面から総合的に診る医療を実践しています。訴えは多岐にわたりますが、皮膚疾患は目立ちますね。「他院を受診したけど、診断がつかなかった」「獣医師さんに詳しく聞けなくて、よくわからなかった」といった理由で再検査を希望する方も多い印象です。どの先生方も真摯に治療や説明に取り組んでおられるはずですが、人と人ですから、どうしても相性が合わないこともありますよね。前の動物病院でのお話や治療の経過などを詳しくお聞きした上で必要な検査をし、飼い主さんが納得するまでご説明するようにしています。

猫の特性に配慮し、猫専用待合室を設置

設備などでこだわられた点はありますか。

犬、猫の診療をしていますが、犬と猫では性質が大きく違います。猫のほとんどは、初めての場所や知らない人、いつもと違うにおいや音などにとても敏感。動物病院も苦手な子が大半です。気が立っていたり、おびえていたりする状態では安定した検査ができず、よりストレスを抱えてしまうことも。継続的な検査が必要な場合もあるため、2回目以降の通院のためにもできるだけ特性に合った場所を用意してあげたいと考え、猫専用待合室を造りました。通常の待合室とは受付を境に分かれており、落ち着いて過ごしてもらえると思います。

猫専用待合室には手書きのポップがたくさん貼られていて、思わず見入ってしまいました。

猫をたくさん飼っているスタッフが作ってくれているんですよ。爪切りの目安ややり方といった定番の内容に加えて、夏は「熱中症のサイン」や「保冷材の作り方」といったテーマを取り上げていました。猫の飼い主さんが知りたいだろうなと思う情報を、季節感を踏まえてうまくピックアップしているので、いつも感心しています。通常の待合室に比べて動きが制限される中、気晴らしがてら知識を身につけていただけたらうれしいですね。当院のスタッフはみんな主体的で、SNSの運用や院内の掲示などにも積極的に取り組んでくれるので、とても助かっています。動物や飼い主さんにとって居心地が良い環境をつくるのがとても上手なんです。

検査機器についても、さまざまなものをそろえているのですね。

検査の正確性を追求する動物病院で長く働いてきたので、しっかりとした画像診断ができるように設備を整えました。エックス線はもちろん、超音波検査や光学顕微鏡検査に対応しており、必要に応じてすぐに実施できます。当院を設計する際には、いずれCTを導入することを前提として部屋を造りました。調子の悪い動物たちにとっても、その付き添いをする飼い主さんにとっても、検査のためにいくつも動物病院を回る状況は望ましくありません。できるだけ当院だけで必要な治療を完結できるよう、現状に満足せず設備の拡充を図っていきたいと思っています。

「自分が飼い主だったら」と考えて診療に臨む

先生が獣医師をめざしたきっかけを教えてください。

ありきたりかもしれませんが、幼い頃飼っていた猫がきっかけです。完全室内飼いだったのですが、何かの弾みで逃げ出してしまったことがありました。幸いなんとか見つけ出せたものの、外で危険な目に遭ったのでしょう、けがをして帰ってきたんです。守ってあげられなかったという悔しさと、けがをした愛猫になんにもしてあげられない無力さが募り、けがをした動物たちを助けられる獣医師になろうと思いました。といっても、まっすぐ獣医師になったわけではありません。少し寄り道をして、4年制大学の理工学部で学びました。やっぱり獣医師になりたいと改めて思ったのは、就職活動で自分の将来についてもう一度考えた時です。このまま就職しても後悔が残ると感じ、大学を卒業後に日本獣医生命科学大学に進学して学びました。

普段の診療では、どんなことを心がけていますか。

全体を診て診断・治療するということですね。症状があるところだけを診ていると、根本的な改善につながらないことがあります。隠れた疾患があったり、複合的な疾患が影響し合っていたりする場合を考慮して、飼い主さんにお断りした上で総合的な診察をするようにしています。また、説明の際には、獣医師として伝えたいことを伝えるだけではなく、「自分が飼い主だったらどうしてほしいか」「どんなことを教えてほしいか」を常に考えることを大切にしています。

最後に今後の展望と、読者へのメッセージをお聞かせください。

今は避妊手術や去勢手術、できものなどの小手術が中心ですが、手術の規模を少しずつ拡大して、診断から一気通貫でケアできる環境をつくっていきたいですね。併せて、犬や猫に多い目の疾患の診療に力を入れていきたいと考えています。できるだけ視力を保って元気に過ごしてもらえるよう、早期発見・早期治療に力を入れていきますので、気になる症状があればご相談ください。画像診断や腫瘍に関する専門性と、総合的な診療という異なる特徴をそれぞれ生かして、動物たちの助けになれるよう力を尽くします。受診時に気になること、知りたいことがあるときは、遠慮なくお尋ねください。動物たちにとってより良い毎日になるよう、一緒に考えていきましょう。

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