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赤木 渚 院長の独自取材記事

世田谷かける動物病院

(世田谷区/世田谷駅)

最終更新日: 2024/12/13

世田谷駅から徒歩4分の住宅街で、2024年9月に新規開業した「世田谷かける動物病院」。犬と猫の不調に広く向き合うクリニックだ。赤木渚院長は誠実・安心・信頼を大切にし、動物とその家族の気持ちに寄り添った診療を心がけている。「受けたいときに受けられる、聞きたいときに聞ける」という患者にとっての利便性を重視して、休診日を設けず曜日に関わらず対応。受診前や帰宅後に、メッセージアプリから院長に相談することも可能だ。「ご家族の不安をできるだけ解消して差し上げたいんです」と親しみやすい笑顔で話す赤木院長に、開業にあたっての思いや診療方針、また同院で働くスタッフやトリミングについても聞いた。(取材日2024年11月18日)

犬・猫と、その家族の気持ちに寄り添った診療を

こちらは2024年9月に開業された動物病院なのですね。

はい。ちょうど開業を考えていた頃にこの場所とご縁があり、2024年9月に新規開業して現在に至ります。エックス線やエコーなど一通りの検査機器を備えていますが、特定の治療に特化しているというわけではありません。当院の役割は、ワンちゃん猫ちゃんに心配な症状があるときにいつでも相談できる「町のかかりつけ医」。症状を見極めて適切な医療につなげる、動物の一次診療を行う動物病院です。当院で対応できるケースも多々あるのですが、世田谷区には二次診療に対応する医療機関も多いんですよ。院内で対応できる症状ならば迅速に、そうでないのならば適した先をご紹介します。

診療方針をお聞かせください。

必要な検査を過不足なく行い、ワンちゃん猫ちゃんの健康状態をしっかりと把握して、ご家族に信頼してもらえるような動物医療の提供をめざしています。「受けたいときに受けられる、聞きたいときに聞ける」という利便性も当院の特徴の一つ。休診日を設けておらず、曜日に関わらず対応しています。予約も可能ですが、予約なしのご来院でも構いません。できるだけスムーズに対応いたしますし、トリミングやフードのご相談だけでもお気軽にいらしてください。

毎日19時まで、いつでも先生に相談ができるのですね。

体調不良やケガはいつ生じるかもわかりませんからね。もしお昼休みや19時以降に電話がかかってきたら、私の携帯電話に転送されるようになっています。緊急時など夜間に診察可能な場合もありますので、何かあればまずはご一報ください。またメッセージアプリからも診察予約やご相談が可能です。おなかの不調や嘔吐など、写真も添えてご連絡いただければ、すぐに受診すべきかどうかをお答えします。動物病院に相談するということは、ご家族は何かしらお困りだったり不安だったりするのだと思うんです。治療ではなく健康診断であったとしても、良い結果を確認するまでは心配でしょう。ご帰宅後に質問のし忘れを思い出すこともあるかもしれません。せっかく開業したからには、そのようなご家族一人ひとりの気持ちに寄り添った動物医療を提供していきたいと思っています。実際に見て触診をしないとわからないこともあるのですが、困ったら何でもご相談くださいね。

「掛ける」と「駆ける」。院名に込めた思い

先生のこれまでのご経歴をお聞かせください。

私は​岡山県の出身で、実家も動物病院です。それもあってか自然と獣医師の道に進み、酪農学園大学では麻酔科の研究室に所属して救急医療にも携わりました。卒業後は関東の動物病院で一次診療から二次診療まで幅広く経験し、2024年9月に当院を新規開業することとなりました。

院名にはどのような思いが込められているのですか?

院名の「かける」はかけ算に由来しているんです。患者さんであるワンちゃん猫ちゃんとご家族「かける」当院でご縁ができ、その輪がかけ算のように広がっていき、この地域に根差していけるといいですね。また院長である私一人ではなく、スタッフの力とかけ合わせることで、できることはどんどん広がっていくでしょう。「かける」に込めたもう一つの意味は「駆ける」で、動物が元気に走り回るイメージ。ここに来ればみんな元気になれるような、そのような場所でありたいです。

診療の際に心がけていることはありますか?

症状の確認や治療計画の相談時などは、病気に限らず日々不安に思っていることなど、まずはご家族の話を一通り伺うようにしています。その中で、インターネットの情報やクチコミなどで調べて心配になられている方も多いため、お話を聞いた上で、獣医師の立場として正しい情報をお伝えしてから、検査や治療について一緒に考えるのが当院のスタイルです。そして治療の際はスピーディーに。時間がかかればそれだけ動物にとってストレスになってしまいますから。私が治療を行う前には、スタッフが検査などでワンちゃん猫ちゃんの体に触れることが多いのですが、そこでは愛情たっぷりに接しているようです。患者さんをリラックスさせるのはスタッフの役目、私は手早く正確な診断と治療を。そのように心がけています。

皆で動物と家族を支える、チーム医療ですね。

そうですね。当院には愛玩動物看護師も在籍していますし、愛玩動物看護師がトリマーとしても活躍しています。また循環器疾患に強みを持つ先生が月に数回いらして心臓のエコー検査を実施。大学付属動物病院の外科診療に携わっている先生も不定期でいらしています。それぞれの強みを持ち寄るからこそできることがあり、その一つが獣医師のメディカルチェックを実施した上で行う、愛玩動物看護師によるトリミングです。高齢になって薬を飲んでいたり、おとなしくしていることが難しい子にも受けていただけます。

誠実・安心・信頼を大切に、何でも相談できる動物病院

トリミングについて詳しく教えてください。

獣医師によるメディカルチェックを実施してから施術を行うため、皮膚疾患に対するアプローチの一環としての意味も持ち、また病気の早期発見にもつながります。当院のトリマーは愛玩動物看護師の視点からも皮膚や体の状態をチェックし、心配な症状があれば私の診察にバトンタッチ。健康チェックとトリミングを併せて受けられるのは、例えば持病があったり高齢の子にとって負担の軽減になるかと思います。また麻酔が必要なケースもあるのですが、私は大学付属の動物病院で麻酔科の研究室に所属していました。安全性を考えながら麻酔を用いることも可能ですので、興奮しすぎてしまう猫ちゃんや、高齢や持病などの理由でトリミングを受けられなくなったワンちゃんも、ぜひ一度当院にご相談ください。トリミング後の撮影ブースも設けており、スタッフがかわいらしく飾りつけをしていますよ。

ところで、先生も動物との暮らしを経験してこられたのですか?

実家は動物病院でしたし、私が生まれた時にはすでにわが家に犬がいて、その後に猫も家族に加わりました。当たり前のように動物がいる環境だったんですね。私が小学生の頃に犬が亡くなり、「生き物はいつか命を終える」と初めて実感しました。ワンちゃん猫ちゃんと暮らしている方は多いかと思いますが、動物たちと人間の寿命は同じではありません。ほとんどの方がいつかお見送りをすることになり、そして多くの方が「もっと、こうしてあげればよかった」と後悔されるんです。そのような場面を何度も目にしてきました。ご家族には「ワンちゃん猫ちゃんにも定期的な健康診断を」とお伝えしたいですね。何もなければ安心できますし、病気があっても早期発見につながり、早ければそれだけ治療の選択肢を提案できますから。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

ワンちゃんの散歩の途中で立ち寄ってくださったり、猫ちゃんのトリミングにいらしたり、当院の存在が少しずつ広まっていることをうれしく思います。この場所には以前も動物病院があったと聞きました。2024年9月に当院が新規開業したこと、曜日にかかわらずいつでも診療を受けられることを、もっと地域の皆さんに知っていただきたいですね。当院は誠実・安心・信頼を大切に、何でも相談できる動物病院をめざしています。些細なことでもご相談ください。ワンちゃん猫ちゃんの健康とご家族の安心のために尽力してまいります。

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