長谷川 拓司 院長の独自取材記事
東神奈川動物病院
(横浜市神奈川区/東白楽駅)
最終更新日: 2026/06/26

「飼い主さんにとって大切な家族である動物を、真心込めて診ることを大事にしています」。穏やかな笑顔でこう話すのは、2026年4月に開業した「東神奈川動物病院」の長谷川拓司院長だ。一次診療を提供する動物病院で15年以上研鑽を積んできた、ベテラン獣医師である。地域の動物病院として多様なニーズに応えるべく、体調不良やケガといった一般内科・外科疾患をはじめ、各種予防、避妊・去勢などの手術、犬と猫のトリミングなど、幅広い相談に対応している。「少しずつにはなりますが、診療の幅をさらに増やしていく予定です。何でも相談できる動物病院として頼っていただけたら幸いです」と長谷川院長。取材ではなぜ一次診療に注力するようになったのか、開業までの経緯、同院の特徴などを詳しく語ってもらった。(取材日2026年5月28日)
生涯に寄り添い続ける、一次診療に注力する動物病院
長谷川院長が獣医師をめざしたきっかけは何ですか?

犬やモルモットなど、子どもの頃から何度も動物と一緒に暮らす経験をしてきましたが、きっかけ自体は高校生の時に出会った野良猫ですね。その野良猫は実家の庭に住みついたので、家族で地域猫のようにお世話していたんです。ところがある日、その子が足に大きなケガをした状態で姿を現しました。気がついた時点ですぐに動物病院へ連れていったので命に別状はなかったものの、断脚せざるを得ないことに……。この時に、「もっと早くに気がつくことができたら軽傷で済んだかもしれない」「知識があれば自分にできることがもっとあったかもしれない」と思い、獣医師を志すようになりました。
開業までの経緯をお聞かせください。
初めは僕自身がアトピー性皮膚炎で悩んでいた経験から、大学病院に進み、皮膚科を専門とする獣医師の道を歩もうと考えていました。ただ、まずは診療の基本である一次診療をしっかり経験しようと思い、北里大学獣医学部を卒業後は、横浜市にある動物病院に勤めることに。そこでしばらく診療するうちに、獣医師を志すきっかけとなった出来事を、自分は動物に何かあった時にすぐに診られる存在になりたかったことを思い出したのです。それから、専門医ではなく、一次診療に携わる獣医師として歩んでいこうと決意しましたね。同時に、そもそも一次診療とは何だろうと改めて考えてみたところ、ゆりかごから墓場まで寄り添い続けることだと気がつきました。そのためには、すべての動物と飼い主さんに自分で対応し続けられる体制が必要だと思い、開業を決意したのです。その後は診療領域を増やすため、エキゾチックアニマルも診ている川崎市の動物病院にも勤めました。
15年以上の勤務医時代を経て、開業されたのですね。

そうですね。当院は一次診療を提供する動物病院として、2026年4月に開業しました。診られる動物種は犬と猫はもちろん、うさぎ、ハムスター、フェレットです。食欲不振や元気消失といった体調不良、皮膚のトラブル、外傷など、一般内科と外科をメインに診ています。各種ワクチン接種やフィラリア予防、ノミ・ダニ対策などの予防にも対応する他、一般的な手術設備に加えて内視鏡といった機器も用意していますので、避妊・去勢をはじめとするさまざまな手術も院内で実施可能です。「獣医療の窓口」として頼りにしていただけるのではないでしょうか。さらに、犬と猫のトリミングも提供しています。経験豊富なトリマーによるトリミングを、獣医師がいる環境で行いますので、動物も飼い主さんも安心を感じていただきやすいでしょう。
動物も飼い主も、緊張せずに過ごせる空間づくりを重視
診療を行う際に心がけていることを教えてください。

病気の見逃しを防ぐために、飼い主さんが気になった症状だけではなく、動物の全身を診ることを大切にしています。また、動物にとっての動物病院は、「嫌なことをされる、嫌な所」である場合がほとんどでしょう。そうでなくても、慣れていない場所での診療は少なからず緊張し、ストレスがかかってしまうものです。ですから、少しでも動物の負担を軽減できるように、その子の性格や様子をしっかりと確認しながら、優しく話しかけたり、触れたりするようにしています。
飼い主さんに接する際に大事にしていることはありますか?
病気や治療のことを正しく理解していただけるように、時間をかけて丁寧に、表現を工夫してわかりやすく説明することを心がけています。ただ、慣れない環境に加えて、病気のことなどつらい話をする可能性が高いため、診療時は動物と同じように飼い主さんも緊張してしまうものです。ですから、診察室にいる時はしっかりと理解できたと思っていても、帰宅すると緊張がほぐれ、説明の内容を忘れてしまうケースが少なくありません。そんなときに、気軽に「もう一度聞きに行こう」と思っていただける雰囲気づくりを大事にしています。会計時に声をかけたり、再受診したり、帰宅後に電話をしたりしていただいて大丈夫です。少しでも「先生は何て言っていたっけ?」と不安になったら、遠慮なくご連絡ください。
院内デザインにもさまざまな工夫を施されているそうですね。

飼い主さんが説明を聞くのに集中しやすい空間づくりを意識しています。例えば説明時、他のものに飼い主さんの視線や意識が持っていかれてしまわないように、院内の掲示物は最低限に抑え、照明は天井に埋め込まれているデザインのものを選んだんです。また、受付と会計を行うコーナーを分けられるように、受付のテーブルはL字型のカウンターを採用しました。状況ごとの立ち位置に変化をつけることで、少しでも気分が変わり、集中力が高まればと考えてのことです。混んでいる時に、受付と会計を同時進行で対応できるというメリットもありますね。さらに、壁紙やロゴマークの色は、爽やかなミントグリーンを基調としました。リラックスした状態で過ごしていただけたら幸いです。
動物のことなら何でも相談できる動物病院をめざして
スタッフさんについてもお聞かせください。

当院のトリミングは、火曜・木曜のみの事前予約制で対応しており、一頭一頭にしっかりと時間をかけて向き合える体制を整えています。ご要望があれば、猫のトリミングにも対応しています。トリミングを担当するスタッフは、以前から一緒に働いていたトリマーで、お互いの技術や考え方をよく理解している存在です。そのため、動物の性格や体調に合わせたこまやかな配慮を共有しながら、連携の取れたトリミングを提供できていると感じています。また、気心の知れた関係性だからこそ、施術中の気づきや小さな変化についても遠慮なく報告・相談ができる環境です。安心・安全を第一に、動物への負担をできる限り抑えたトリミングを心がけており、安心して任せられる存在として、とても心強く感じています。
今後の展望・目標をお聞かせください。
一次診療を提供する動物病院として、しっかりと地域のニーズに応えていきたいです。この考えから、開業を機に獣医療の基礎を勉強し直し始めました。わかったつもりでいたせいで病気を見逃す、ということがないようにしたいと思ったからです。また、今はまだ人手が足りないことから対応が難しい治療・手術にも対応できるようにしたいので、少しずつスタッフを増やしていく予定ですね。さらに、昔飼育していたモルモットやニーズの高い鳥類など、ゆくゆくは診療対象の動物種を増やしていけたらとも思っています。そうして将来的に、地域の方々にとって「何でも相談できる動物病院」になれたらうれしいです。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

人間の医療と同じように、獣医療も予防が「医療のスタートライン」にあると考えています。病気になってから受診するのではなく、元気なうちからワクチン接種といった予防のために受診することが大事なのです。動物のことで気になることがあるときはもちろん、特に何もないときにも「最近診てもらってなかったから」という理由で来ていただきたいです。爪切りや肛門囊絞りといった、日常的なケアをきっかけに気軽に来ていただく他、散歩のついでにあいさつのために寄っていただくのも、とてもうれしいです。いつでもお顔を見せに来てください。お待ちしています。

