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井上亮一院長、井上 快先生の独自取材記事

横浜旭どうぶつ医療センター

(横浜市旭区/鶴ヶ峰駅)

最終更新日: 2023/01/22

横浜市にある「井上動物病院」の院長・井上亮一先生は「横浜市獣医師会の会長として地域の方々への動物愛護の啓発活動や災害時に備えた体制の整備に尽力できるのは、息子に安心して診療を任せられるからだ」と大らかな笑顔で語る。「中学入学以降は子どもとしても、獣医師としてもやることに一切口を出していない」と語る満面の笑みに父親としての思いも重なる。「自分の獣医師としての土台は父の背中」と言葉を続ける快先生も、父の理念をしっかり受け継ぎ、人にも動物にも優しい納得の医療をめざしている。親子という絆だけでなく、獣医師としても互いに認め合いよきパートナーとして歩み続ける2人に獣医療に対する真摯な思いから今後の展望までじっくりと伺った。 (取材日2015年11月2日)

人にも動物にも優しい医療で地域に根差して37年。古い常識にとらわれずに新風を

「井上動物病院」は、旭区で長年多くの飼い主さんの信頼を集めてきた歴史ある動物病院だそうですね。

【院長】私はもともと旭区の上川井出身で、当院は1978年に開業し、旭区で7番目にできた動物病院です。横浜市のはずれにある旭区は当時、まだまだ田舎で野良犬も野良猫も多かったし、犬は番犬として飼われていました。今のようなペットフードもなく、犬まんまや猫まんまを当たり前のように食べさせていた時代です。動物を家族の一員として飼う人が増えてきた今とは大違いですね。38年の間に動物も代替りして、今も当院に通ってくれる犬の中には3代目、4代目もいます。 【快先生】今は犬猫だけでなく、ウサギ、フェレット、ハムスター、フクロモモンガ、ハリネズミなどペットの多様化が進んできています。また、高度な医療を求める飼い主さんも増えていますので、これまでの経験と信頼を大切にしつつ、これからは時代のニーズにも応えられるようにしていきたいですね。

今も昔も変わらぬ貴院のモットーとは何ですか?

【院長】人と動物が家族のように暮らすようになった今、動物はかけがえのない存在です。獣医師は、動物病院だけではなく、保健所、動物園、牛や豚など、動物由来の感染症や食の安全から私たちを守っています。人とも動物とも向き合う獣医師として、当院では開院以来ずっと人にも動物にも優しい医療をめざしてきました。 【快先生】父のゆるぎない理念があったからこそ、開院から37年たった今もずっと通い続けてくれる飼い主さんが大勢いるのだと思います。当院では飼い主さんとのコミュニケーションをとても大切にしています。しゃべれない動物に代わって飼い主さんの話をしっかり伺うことはよりよい診療につながるし、同時に飼い主さん自身の希望や考えを伺うことにつながります。双方の気持ちに寄り添い、より良い動物との暮らしが実現できるよう、スタッフ一同努力を重ねています。

快先生が就任されてから医院に変化はありましたか?

【院長】診療対象の動物が増えたことや専門的な検査や治療に対応できるようになったことが大きな変化ですね。今まではちゃんとしたことをやっていれば患者さんはついてきてくれると思っていたので、宣伝は一切しないできましたが、今はネットで調べる時代です。近所に動物病院があっても知らなければ、緊急時に来ることすらできない。ホームページを通じて、当院の理念や診療スタイルを見てもらうこともできます。実際、昨年にホームページを開設しましたが、当院の治療を希望して来てくださる人が多くて驚きました。いつまでも古い常識に縛られていては駄目ですね。 【快先生】当院では椎間板ヘルニアの手術などを行う整形外科機器や、心臓の機能まで高精度に観察できる超音波装置、内視鏡や集中治療室など幅広く新鋭の医療設備を取り入れ、専門的な治療にも対応しています。より専門的な診察が必要になる際は、大学病院などの2次病院との連携も可能です。ただ、大学病院や専門病院は予約が必要であり、予約待ちしている間に大切なペットの容体が急変することも少なくありません。出来るだけ当院でも診療できるよう医療設備の充実は常に意識しています。

「諦めない医療」と「啓発活動」で、人も動物も暮らしやすい町に

長年、実績のある院長先生と先端の技術に精通した快先生。お互いにすごいと思うところを教えてください。

【院長】年を取ってくると要領よくなってしまい、若い頃の気持ちを維持するのが難しくなってきてしまいます。獣医師になりたての頃の気持ちが薄れてきた自分に対して、息子はどんなことに対しても若さと情熱で一つ一つ丁寧に対応できるので大したもんだと思います。親は時代にそぐわない間違ったプライドを捨てて、安心して後を任せられます。 【快先生】私の医療の根底にあるのは父の背中。夜中だろうが明け方だろうが、急患が来た時に必死に命を助けようと頑張っている姿に子ども心に感動したことが獣医師としての原点になっています。基本的に父はいつも黙って見守っていてくれるタイプですが、教科書には載っていない生きた知識や経験に裏打ちされた圧倒的な実績に学ぶことは多く、よき先輩、よきアドバイザーとして頼りにしています。

犬や猫の高齢化について、どのように対応していらっしゃいますか。

【快先生】動物も高齢化が進み、ガンや慢性疾患などの高齢動物特有の病気を診察する機会が増えています。ただ、高齢だからといって今までは諦めていた子が、医療の進歩で治療が可能となる場合が多くあります。麻酔ひとつとっても人間とほぼ遜色ないくらいのレベルまで上がってきています。当院では手術の際は執刀医・助手の他に麻酔を担当する獣医師が必ず付き、術前に麻酔リスクの評価をした上で、しっかりとした全身管理のもとで手術を行っています。高齢の子たちでも最後まで元気に過ごしてもらえるよう治療できるようになり、先日も手術で元気になった17歳の犬が退院したばかりです。医療が進歩してきた時代だからこそ、最後まで諦めない飼い主さんの力になれる医療を提供できる獣医師でありたいですね。 【院長】高齢な動物の場合、通院が難しくなるケースや、飼い主さん自身が高齢で来院自体が困難な場合は、予約制にはなりますが、往診も行っています。できるだけご希望に沿えるように、今までのお付き合いを大切に柔軟に対応していきたいと思っています。

マイクロチップの普及活動にも力を入れていらっしゃるそうですね。

【快先生】東日本大震災の1ヵ月後に石巻に動物の救護に出向いた時、マイクロチップがあったおかげですぐに飼い主さんが見つかったケースを目の当たりにしました。最近は避妊去勢の際にマイクロチップを希望される飼い主さんも増えてきていますが、さらに認知してもらえるよう情報発信をしていきたいと思っています。 【院長】私は横浜市獣医師会の会長として災害時の対策を自治体と一緒に行う傍ら、マイクロチップの普及活動にも力を入れています。小学校での講演など、地域の根っこに正しい情報や考え方の教育をしていくことで、人も動物も暮らしやすい町づくりに貢献できればと思っています。

コミュニケーションを大切にしたオーダーメイドの治療で、喜ばれる医療を

とても仲のいいお2人ですが、休日の過ごし方を教えてください。

【院長】私はなるべく体を動かすように心がけています。いちばん好きなのはゴルフですね。あとはウォーキングや山登りなどにもよく行きます。お酒を飲むのも大好きで、息子ともよく飲みに行きますよ。 【快先生】私は頭を切り替えたいので休日はもっぱら読書ですね。よく読むのはSF。今は控えていますが、父も私も大型バイクに乗るのが好きなのでいつか2人でツーリングにも行ってみたいですね。お互い似ているとは思いませんが、どういうわけか共通点が多いんです(笑)。

今後の展望をお聞かせください。

【快先生】日本で飼育されている犬猫の数は15歳以下の人口より多いといわれています。飼育頭数の分だけ飼い主さんの考え方があるということです。治療においても、積極的な治療よりうまく病気と付き合っていく緩和ケアを求める人、わずかでも回復する可能性があるならできることはやってあげたいという人などさまざまです。まずは時間をかけて飼い主さんが何を望んでいらっしゃるのかを丁寧に伺います。そのご希望に沿えるよう当院では、最善を尽くせるように常に知識も設備もバージョンアップしていきたいと思います。 【院長】診察は息子がメインでやってくれるので、私は地域の方々を対象にした講演会などに力を入れていきたいですね。診療だけが獣医師の仕事ではないので、地域に貢献できることがあれば積極的に取り組んでいきたいと思っています。

最後に読者にメッセージをお願いします。

【院長】息子が帰って来てから専門的な診療や抗がん剤の治療が増え、治療のため毎週のように通ってくださる飼い主さんもいます。今まで取り入れられなかったニーズにも対応できるようになったことが素直にうれしいですね。これからも飼い主さんとの対話を大切にしながら、人にも動物にも優しい医療で地域貢献していきたいと思っています。地域のホームドクターとしてどうぞ安心してお越しください。 【快先生】開院から約40年、医療技術は格段に上がりましたが、費用まで極端に上げるわけにはいきません。当院では飼い主さんに少しでも安心してもらうため、ホームページと院内に目安となる費用の一覧を明示しています。飼い主さんにはその都度しっかりと費用も含めて説明し、納得していただいてから治療に入るようにしています。病気についても原因や治療法などよく話し合います。私たちができるのはお薬を出すところまでですから、実際にお薬を飲ませてもらう飼い主さんに、どうしてこのお薬が必要なのか十分理解してもらうことがなにより大切だと思っています。一人ひとりの飼い主さんに合わせたオーダーメイドの治療で喜んでいただける医療をめざしています。どんな些細なことでもどうぞお気軽にご相談ください。

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