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猫の病気を早期発見・早期治療 総合健診「にゃんにゃんドック」

猫専門病院 東京猫医療センター

(江東区/森下駅)

最終更新日: 2021/10/12

愛猫のことを誰よりも知っているはずの飼い主でも意外と気づかないのが、その猫をむしばむ病気。飼い主が気づいたときには病気の進行がだいぶ進んでしまっているというケースも少なくないという。そんな病気の早期発見・早期治療を目的に、「東京猫医療センター」が年間200件以上行っているのが「猫の総合健診」、通称“にゃんにゃんドック”だ。今回は服部幸(ゆき)院長に内容やそれに取り組む想い、日頃飼い主に観察してほしいポイントを教えていただいた。(取材日2014年3 月24日)

愛猫、さらには飼い主の状況に応じて、さまざまな検査項目の中から最良のものを選ぶ

  • Q.「にゃんにゃんドック」を始めた理由を改めて教えてください。

    A.

    ▲森下駅A7出口より徒歩1分の好アクセスで通いやすい

    人間には「人間ドック」という総合健診があるのに、猫で行わないのはどうしてだろう?という素朴な思いから始めました。動物は元来、自分が病気であることが知られると獲物として食べられてしまうという恐怖心を本能的に持っています。猫は特に我慢強く、病気になっても痛みや辛さを抱え込んで限界まで隠してしまうのです。結果、飼い主が気づいた時には病気がだいぶ進行していることも多い。ですからその手前で見つけることに努めています。病気にもよりますが、糖尿病や腎臓病であれば半年〜1年は延びることも。がんが早く見つかって手術で治るのであれば長期の延命が可能になる場合があります。
  • Q.具体的にはどういった検査をするのでしょうか?

    A.

    ▲普段から猫の体調を知っておくことは非常に重要

    レントゲン検査や血液検査、検尿・検便、さらには超音波など様々な検査があります。ただし何を選ぶかは、猫の性別や、室内飼育かそうではないのかといった飼育環境、さらには年齢によっても違ってきます。高齢の子はホルモンの病気である甲状腺機能亢進症が多くなってくるので甲状腺検査をしたほうが良いでしょう。つまり、かかりやすい傾向の病気に対する検査はお薦めはしても、「これは受けてください」と強制はしません。飼い主様の状況や猫ちゃんのキャラクターなどによって検査できることも変わってくるからです。私が提案できるのはできるだけ多くの選択肢を与えて、その中で飼い主の方が一番選択しえる、良い希望する治療を一緒に選んでいくということだけです。
  • Q.検査当日の流れを教えてください。

    A.

    ▲猫の内臓の調子を見ることができるモニター

    検査の流れですが、午前中に来院していただけましたらお預かりし、お昼から検査。そして夕方に検査結果の説明の上、猫ちゃんの退院となります。検尿・検便を選択された場合は、朝したものを持参していただきます。問診は現在の体調や病歴、普段の生活の様子や食事などもチェックします。ふだん外出することがない猫の場合、キャリーケースに入れて動物病院に連れていくとキャリーケース=動物病院というイメージがついてしまい、嫌がることが多いので、日常からケースに入れて慣れさせておくことも大事です。健診は1歳から可能です。1年1回、年をとったら半年に1回はお薦めしています。
  • Q.先生が飼い主さん目線を大切にしているのはなぜですか?

    A.

    ▲ICU:酸素を取り込む機器

    実は私も3匹猫を飼っていまして、雑種の「うにゃ」ちゃんと、メインクーンの「PUMA」ちゃん、「QUEEN」ちゃんといいます。うにゃは13歳のおばあちゃん猫です。私が大学生のころ、とある駐車場の隅っこで、母親猫が引っ越しのために数匹の子猫をくわえて運んでいくのを見つけました。しかし彼女の順番になったとき、事故にでも遭ってしまったのか、それとも忘れられてしまったのかはわかりませんが母親猫は戻って来ず、一人ぼっちになってしまいました。そんな生後10日目ほどの彼女を我が家に迎えたのです。もちろん3匹への「にゃんにゃんドック」も自分でやっています。私自身が猫の飼い主なので飼い主さんの気持ちになって、同じ目線で話ができるのかもしれませんね。
  • Q.そんな先生から飼い主に気を付けてほしいことはありますか?

    A.

    ▲日ごろからのスキンシップを大事にしてほしいと語る院長

    日頃から猫をよく観察すること、これが病気を発見する最初の方法です。元気や食欲がなければ病気であるという事はわかりやすいと思います。しかし病気によっては食欲があるのに痩せていっているということが最初の兆候であることも。また水分の多量摂取は腎臓病の疑いがあります。ただし摂取量の増加に気付かずに、腎臓病の発見が遅れるケースが非常に増えています。腎臓は再生しない臓器ですから一度悪くなったら戻ることはありません。ですから体重の計測や飲水量のチェックははこまめにしていただき、そこで気づいたときには早めに病院に相談することをお薦めします。スキンシップも大事です。触ったことがなければ、万が一がんにかかっていても体のシコリもわからないでしょうから。

動物病院からのメッセージ

「猫を動物病院に連れていこうとするとイヤがるからなかなか連れていけない」とか、「猫が病気になることは頭ではわかっていても、いざそうなったときのための対処法がわからない」といった飼い主もいらっしゃいます。でもそういった場合は往々にして病気の発見が遅れ、飼い主さんが後悔するケースが多い。もちろん生き物なので別れはいずれ訪れます。特に猫は人の5倍も速く人生を駆け抜けます。そんな短い時間を、幸せで、濃密なひとときにしてあげられるのは、その猫と出逢ったあなただけです。そのお手伝いができれば幸いです。ワクチン注射などの来院時に重篤な症状を発見できた場合はもちろん随時、お伝えしたりしていますので、気軽にご相談いただければと思います。

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