東急池上線の池上駅から徒歩5分の「あやべ動物病院」。2014年にオープンし、池上・西蒲田・東矢口地域の動物の健康を支える。診療動物は犬、猫、ウサギ、ハムスターをはじめ、爬虫類と魚類以外であればエキゾチックアニマルにもある程度は対応可能だ。一般診療のほか、軟部・整形外科・避妊去勢手術、予防接種、しつけ相談、ペットホテル、トリミングも行っており、ペットとの暮らしをトータルでサポートしている。外科手術を得意とする綾部博行院長は酪農学園大学を卒業後、故郷の千葉県で10年間の経験を積んだ後に開業。幼少時から動物を飼っており、現在も2頭の飼い犬をリュックに入れて自転車通勤しているという筋金入りの動物好きだ。「動物を診ることができて幸せ」と語る院長に、さまざまな話を聞いた。
(取材日2015年8月18日)
―まずは、診療の特徴を紹介してください。
当院では、犬、猫、ウサギ、ハムスターなどを診療しています。いわゆるエキゾチックアニマルについても、ハリネズミやフェレット、フクロウ、モモンガなどを診療した経験があり、爬虫類と魚類以外であれば、まずはご相談いただければと思います。診療内容は、一般診療、軟部・整形外科・避妊去勢手術、予防接種、しつけ相談など幅広く行っています。個人的には整形外科や帝王切開など、外科手術全般が得意ですので、他院では難しい手術でも対応できる場合があるかと思います。また、ペットホテルやトリミングも行っていますので、病気やけがに限らず、飼い主さんとペットとの暮らしをトータルでサポートしていける体制を整えています。
―特に外科的処置を得意とされているのですね。
ちょうど今日の午前中、13歳のメスのワンちゃんを飼い主さんが「夏バテ」と思って連れてきたところ、診てみると子宮に膿みがあったんです。ずっと健康診断を受けていなかったので、気付かないまま悪化してしまったんですね。高齢ということもあり肝臓も悪かったので、手術に耐えられるかどうか判断が難しいケースだったのですが、結果的には手術を行い、うまくいきました。私は外科手術を得意としており、負担をかけないように短時間で手術を済ませれば大丈夫だと判断してのことです。あと数日遅れていたら、助からなかったかもしれません。今回は早い段階で見つけることができ、対応することができました。このように早期発見が動物の命を左右することもありますので、当院では予防注射やトリミングの際に必ず検診を行っていますし、定期検診もおすすめしています。
―地域の開業医としてのお立場から、飼い主さんが心がけるべきことを教えてください。
動物病院での診療件数の割合は、内科がいちばん多いんです。腎臓や心臓、肝臓の異常ですね。これらは、たとえば腎臓であればおしっこの回数が多いとか、水をいつもよりたくさん飲むなど、心臓なら咳をする、散歩を嫌がるなど、何らかの異常が現れます。屋外で飼っている場合は、おしっこの回数などには気付きにくいかもしれませんが、室内飼いであれば、普段から動物をよく見ていれば気がつきやすいことです。この地域に多いシーズーやチワワといった犬種は、心臓病になりやすいということもありますが、普段から健康診断を受けていただき、予防に努めることが何よりも重要になってきます。
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