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山中 利之 院長の独自取材記事

やまなか動物病院

(さいたま市浦和区/南浦和駅)

最終更新日: 2023/01/22

南浦和駅の東口を出て線路沿いに徒歩10分。ブルーを基調とした外観に、動物のかわいいイラストが描かれている建物が見えたら、それが「やまなか動物病院」だ。浦和駅からも、およそ徒歩10分で来られる。院長の山中利之先生は、主に犬や猫、うさぎ、フェレット、ハムスターなどを治療し、ペットの健康に大きな関わりのある歯石除去をはじめとする口腔クリーニング処置に力を入れている。また、ペットの健康を第一に考え、ステロイド剤をできるだけ使わない治療を重視しているのも特徴だ。山中院長は外科手術の経験も豊富で、「夜間救急動物病院さいたま大宮」での診療にも携わっている。ペットと飼い主、動物病院が三位一体となってこそ良い治療ができると話す山中院長に、ペットの歯石除去のタイミング、かかりつけ医の必要性などを聞いた。 (取材日2016年2月25日)

ペットの口腔内ケアを大切に

獣医師を志したきっかけや修行時代についてお聞かせください。

親が、養豚業や、牛・豚の売買をする家畜商という仕事をしていて、小さな頃から「獣医さんになったらどう?」と言われて育ちました。それで、親の勧めに従って獣医師になりました。親の立場からすると、当然ですが牛や豚を診る獣医師になって欲しかったと思うのですが、私は時代の流れもあり小動物を診る獣医師という方向に進みました。麻布大学卒業後は墨田区の動物病院に8年間勤務しました。その動物病院の院長先生は、とにかく一人で何でもできなきゃいけないという方針でしたので、麻酔管理から手術まで何でもやりました。毎日のように手術をしていた経験が、今の私の最高の財産になっていると思っています。

ペットの歯石除去に力を入れるのはなぜですか?

ペットの歯石除去をスケーリングといいますが、私の動物病院ではペットショップやトリミングのサロンで行うスケーリングよりも専門的な、麻酔を伴うクリーニング処置に力をいれています。麻酔と聞いただけで危険だとイメージする方も多いのですが、正しく使いさえすればむやみに怖がることはありません。飼い主さまの中には、スケーリングというと歯垢を除去して終わりだと思っている方もいらっしゃいますが、歯の状態が悪い場合などは、単にスケーリングをしただけではどうにもならず、抜歯したり、歯肉炎の治療をしないといけない場合もあります。歯石は“ばい菌の塊”ですから、それが溜まって、やがて口から体の奥に入っていくと、人間と同じように心筋梗塞や肝臓病のもとになる危険性がありますから。

スケーリングを行うタイミングは、いつがよいのでしょうか?

例えばワンちゃんでいうと、人間よりも虫歯にはなりにくいのですが、歯石はとてもつきやすいのです。“ばい菌の塊”である歯石が溜まっていくと、歯茎も悪くなって体にも悪い影響が出ます。毎年スケーリングしてくださいとは言いませんが、ワンちゃんの場合、6~8歳頃にかけてと、10歳頃の2度は行った方がいいと思います。2度は無理でも8歳頃に一度スケーリングして老齢に向けてリセットしてあげると、口腔内のトラブルが減らせるでしょう。ただ毎日歯磨きをしている場合は別として、そうでない場合は、やはり8歳頃に一度歯石を取っただけでは不十分です。定期的に動物病院に来ていただけるとペットの様子がよく分かるので、スケーリングの時期や費用のことなど、前もって詳しくお話できます。

動物第一を基本に、丁寧な診療を心がける

治療を行う際に大事にしていることは何ですか?

とにかく「動物第一」ということです。アレルギーやアトピー性皮膚炎で来ている動物の場合でも、できる限りステロイド剤を使わない治療方法をご提案しています。動物の体にできるだけ負担をかけたくないからです。ただ、ステロイド剤を使うとすぐに良くなるのに比べ、そうでない治療は少し時間がかかります。ですから、飼い主さまには治療方針を、丁寧に説明することを心がけています。また手術の場合は、なるべく動物たちの痛みの軽減を考えて、術後も痛みが残らないようなケアを大事にしています。現在は、動物たちも高齢化の時代です。高齢になった動物たちが快適に暮らすためのアドバイスや、検診の紹介も含め、飼い主さまと動物が元気で楽しい生活ができるよう、お手伝いしたいですね。

先生が診た中で、特に印象に残っている動物はいますか?

昔、わが家で飼っていた土佐犬が電車にはねられたことがありました。最初に見た時、骨盤が骨折し、しっぽが脱臼してダラーンと垂れ下がっていて、動くこともできませんでした。それで父が「安楽死させてやれ」と言うのです。でも私は「ちょっと待って。治療させて!」と。その犬はメスでしたが、土佐犬なので体が大きくていかつい。スタッフの女性たちは、みんな「怖い」と言って近寄って来ません。まだ私も若く技量はありませんでしたが、何とかしてやりたくて一生懸命治療に励み、足もマッサージして刺激を与えてやりました。すると、1ヵ月した頃にその土佐犬が、スッと立ってしっぽを振ったのです。それからは、普通に生活できるようになりました。「簡単に諦めるな」と、その土佐犬が教えてくれた気がします。

休日の過ごし方、今後やってみたいことを教えてください。

休日といっても予約制で動物を診ていたり、実際には仕事をしている場合も多いですね。なかなか自分だけの時間というのはありません。以前は獣医師会の先生たちと一緒にボウリングをやっていましたが、今は獣医師会で支部長を務めているため、何かと忙しくてボウリングはお休み中です。獣医師会でもボウリング大会をやっていますが、この前の大会では主催する側として頑張りました。今後やってみたいことは、地域の動物病院の若い先生方と連携をとり、一緒に手術をすることです。夜間救急動物病院で手術する場合など、時間が勝負です。日頃からコミュニケーションをとってお互いにやり方が分かっている先生だと、スムーズに手術ができると思います。実現できたらうれしいですね。

ペットのかかりつけ医として通いやすい動物病院に

この地域の特色は何かありますか?

最初に開業したのは南区の文蔵で、2008年に浦和区岸町に移転しました。この地域は、たいへん動物病院が多い地域です。動物の総合病院もあるし、夜間の動物病院が2ヵ所もあるなんて、全国でも珍しいのではないでしょうか? そんな恵まれた環境ですが、狂犬病の集合注射の際に「飼っているペットがなんとなく調子が悪い」と相談してくる方に、「かかりつけ医に行った方がいいですよ」とアドバイスすると、「動物病院に行ったことがないんです」と言われる。そういう方が結構いらっしゃるんですね。また動物病院が多いために、あっちこっちの動物病院にかかって、かかりつけ医がない方も多いです。動物病院が多いという恵まれた環境を生かして、ペットの健康のために、ぜひかかりつけ医を見つけて欲しいと思います。

ペットのかかりつけ医を持つメリットを教えてください。

ペットの様子が何だかおかしいと思っても、ただ様子を見ている飼い主さまが時々いらっしゃいます。本来、かかりつけ医が決まっていれば何か心配があってもすぐに相談できますが、そうでない場合は、どうしても受診も遅れがちです。普段行かないから、動物病院に行った時にペットのことを一から説明しなくてはならない、獣医師も一から検査しなければならない等、手間も時間も、お金も一度にかかってしまいます。定期的に診てもらっていれば、病気も早期発見でき、結果的に余計なお金もかかりません。コミュニケーションは一朝一夕にできるものではないので、普段からかかりつけ医を持っておいた方が、いざという時に安心できますよ。

今後、どのような動物病院にしていきたいと考えていますか?

ペットの飼い主のさまに信頼していただける動物病院でありたいですね。そのために、何よりも飼い主さまにとって通いやすい動物病院をめざしています。医療の質はもちろん、必要な情報がきちんと発信できて、会計が明朗なことも重要だと思います。また当院では、トリミングやペットホテルもやっています。トリミングは普通のペットショップやサロンと違い、終了後にチェックシートを出しています。皮膚などに病気が見つかった場合は、処置して飼い主さまに報告しますので、健康チェックもできて一石二鳥ですよ。またペットホテルは半日から利用可能です。そのほか健康診断の実施、犬のアレルギー、皮膚病、がんなど腫瘍科の専門医療にも力を入れています。何でもお気軽にご相談ください。

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